「産地別ならぬ、農園を指定したチョコレートがある」そんな噂を聞きつけたパナデリア。 チョコレートはその年、そして土地によって味が変わる紛れもない農産物。更にヨーロッパでは古くから嗜好品として親しまれてきた歴史があるのだから、ワインのようにヴィンテージや農園指定があってもおかしくありません。 ぜひとも、そのチョコレートを食べてみたい!と思っていたところ、ちょうどお誘いのあった某パーティに登場するとのこと。そんな訳で、いつもとはちょっと雰囲気の違うパーティにパナデリアが潜入することになりました。 |
会場は中目黒に程近い裏通りにひっそりと佇む「VEGAS」。名前の派手なイメージとは異なり、その所在を示すものは薄いピンク色のライトに浮かび上がるVEGASの文字のみ。余計な装飾を排した外観は、まさに今どきの大人の夜遊び場という雰囲気です。 ここで行われているのは、その日発売になった新作シガーのお披露目パーティ。そこになぜチョコレートが?実はそれにはちゃんとした理由があるのです。 タバコやシガー(葉巻)には全く縁のないパナデリアは認識が薄かったのですが、シガーは太陽の恵みを受けて育ったタバコの葉を巻いたもの。つまりれっきとした農産物なのだそうです。そこで、太陽の恵みを受けて育ったものというテーマのもと、大地を表すシガー、山を表すチーズ、そして大海を表すチョコレートがこのパーティに登場するという趣向なのです。 |
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山を表すチーズ | 大海を表すチョコレート |
ヴァローナ社 コフレ・ドメ−ヌ(\5,775) ![]() 3種類の農園指定チョコレートと、イラストで綴られたチョコレートブックが 木箱に収められています。 収穫量に限りがあるため、製造数もその年によって違うのだそう。 |
●CHUAO ベネズエラ北部、チュアオの村で生まれたチョコレート。フルーティな甘みが特徴的。 酸味はあまり感じられない。 (蜂蜜のようなやわらかい甘さ。後味が非常にさっぱりとしている) ●AMPAMAKIA マダガスカル北部のサンビラノヴァレーにあるイランイラン農園で取れたカカオ豆を使ったチョコレート。 酸味がはっきりと出ていて、非常にインパクトが強い。酸味と甘みのバランスが良く、フルーティな味わい。 (フルーツが発酵した時のような、熟成した酸味。キレのある味) ●GRAN COUVA トリニダッド島サンホワンエステートにあるグラン・クヴァ農園で収穫されたカカオ豆を使用。 苦味が特徴的で、ナッツのような独特の香ばしさが感じられる。 (ほのかなスパイシーさが隠されている) |