![]() 「自然派志向の欧風パン・菓子」をテーマに、エベナウア氏が教えてくれたのは、「ブルゲンレンダーブロート」「ピルガーブロート」「ブレッツェル」「シュバービッシャルツィーベルクーヘン」「マンデルツォップ・ヌスツォップ」「メイチベイ」の6品でした。あまり聞いたことのない名前のものが多かったのですが、それぞれパンの作り方だけでなく、そのパンや菓子がその国・地域でどのように食べられているかなどの話も交えながらの講習会は興味深いものでした。 ![]() これは何故かというと、オーストリアなどのヨーロッパでは、日本にあるような良質なグルテンの多い粉は実際には使われていないそうです。ヨーロッパで生産されている粉はグルテンも少なく中力粉に近い粉なので、今回の講習会で日本の粉を使うと、グルテンの量が多すぎる・・ということで、薄力粉を加えグルテンの量をおさえたそうです。ちなみに日東製粉をはじめ多くの日本の製粉会社が輸入しているのはアメリカやカナダ産小麦粉。アメリカ、カナダの粉はグルテンの豊富な良質な小麦粉が取れるそうです。 ![]() そして、何が凄いパン!かといえば、ブレッツェルといえばあのポリポリとした食感ですが、皆さんは、どのようにしてこの食感が生まれるか、ご存知ですか?これは、水酸化ナトリウム溶液にブレッツェルを浸し、焼き上げることで生まれるものなんです。水酸化ナトリウムと言えば、大変危険なもの。もちろんそれを取り扱うのにも慎重になり、見ているだけの我々にも張り詰めた緊張が伝わってきます。 ブレッツェルの生地を溶液に浸すときにはゴム手袋をはめて、そして天板にはオーブンシートを敷いて…オーブンシートを敷かないと、なんと恐ろしいことに天板に穴があいてしまうそうです。しかし、これに熱が加わると無害な食塩となり、あの塩気の有る、ポリポリとした食感になるのです。不思議ですよね。 ![]() この講習会を参考にして、受講者の皆さんが、今後どのような商品を生み出していくのか、とても楽しみです。 |
![]() マンテルツォップ・ヌスツォップ |
![]() ブルゲンレンダーブロート |
![]() メイチベイ |
![]() ブレッツェル |
![]() シュバービッシャルツィーベルクーヘン |
![]() ピルガフロート |