“伝統的な”お菓子というと、皆さんはどんなものをイメージしますか?濃厚でどっしり、更に、甘さも強くて・・・といった感じが強いのでは?また、そうした理由から、敬遠してしまう人も案外多いのかもしれません。けれども、長く愛され続けている伝統菓子には、心に響く要素がたくさん詰まっています。そんな魅力を引き出して、現代風にアレンジしたお菓子作りに力を入れているのが、アカシエの興野シェフなのです。 |
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ちょっぴり強面に映っていますが、とても盛り上げ上手な 興野シェフ。終始笑いが絶えませんでした |
「レシピは常に変わっていくものだと僕は考えています。そんな中、現時点でベストだと思う全てを、今日はお伝えしたいと思います」。 厨房機器メーカーのツジキカイが主催した今回の講習会では、シェフが得意とするケーキや焼き菓子など5品が披露されました。参加者は、プロのパティシエの方がほとんど。当然、シェフも気合が入ります。さて、どんな作品に仕上がっているのでしょうか? |
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ツジ・キカイの山根 証社長も、興野 燈シェフも、 名前はAKASHI!これも何かの縁?! |
キャトル・キャール・ブルトン
ガトー・モカ
タルト・グロゼイユ
フラン・マスカルポーネ・エラブル
マカロン
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「昔からあるお菓子って、やっぱりそれなりの意味があると思うんですよ」 と興野シェフ。例えば、「ガトー・モカ」もそのひとつ。もともとは、ジェノワーズとモカ風味のバタークリームを組み合わせた伝統菓子ですが、そのままではかなり重く感じてしまうもの。そこでシェフなりに新たなガトー・モカを表現。 「モカを徹底的に香らせたいなと思って作りました。コーヒーの香りをお菓子全体から感じて欲しいですね」。 |
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コーヒー豆はイエメン産のモカマタリとエチオピア産のモカハラーのブレンド豆を使用。牛乳+挽きたての豆を合わせて沸騰させ、その後蓋をしてアンフュゼさせることでしっかりと香りを移す
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“徹底的に”といっても、コーヒーリキュールや香料を使うといったことではありません。主役は“豆”。挽き立ての豆を生クリームに煮出すことで香りを抽出します。間に挟んだクレーム・シャンティ・キャフェとガナッシュ・キャフェ、それから上掛けのグラサージュ・ミロワール・キャフェはこの抽出方法で香りを移します。他にも、ダックワーズ・キャフェにはインスタントコーヒーを少量入れ、またビスキュイ・ア・ラ・キュイエールには後からコーヒーシロップを打つという方法で、ほぼ全てのパーツにコーヒーを使用。その効果あって、コーヒーの味だけでなく香りもしっかり閉じ込められています。直球勝負のシンプルなお菓子が、驚くほど深みのあるものに仕上がっていました。
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ダックワーズ生地に入れるインスタントコーヒーはごく少量。豆の香りを後押しするための隠し味的存在。生地ができたら、高さ1cmという特注のセルクルに流す
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各パーツの中で特に目を引いたのが、バタークリームの代わりに使われたと思われる、ガナッシュ・キャフェとクレーム・シャンティ・キャフェ。ガナッシュとクリームいう異なるパーツですが、レシピを見ると材料はほぼ同じ。ガナッシュが生クリーム+ホワイトチョコレート+コーヒー豆であるのに対して、クリームはそれにトレモリンがプラスされているだけ。ただし、生クリームとチョコレートの割合が違っていました。
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ガナッシュ・キャフェを作るときには、一度分離させてから乳化させるという方法で。最後はハンドブレンダーにかけて滑らかに仕上げる
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「そう、このガナッシュとこのクリームは、配合とチョコレートの種類が違うだけで、作り方はほぼ同じ。特にこのクリームは、卵を使うムースの代わりにもできる優れもの。ゼラチンもアングレーズもメレンゲも入らないのでボワボワしないし、キメ細かくなるところがいいんです。卵でマスキングされることもなく、また溶けるスピードも速いのでコーヒーの香りも余韻としてしっかり残ってくれる。もちろん、コーヒー以外にもキャラメル、バラ、ミントなど様々にアレンジが可能。最近、気に入っている手法ですね」。
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ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールには、水とシロップ、 挽いたコーヒー豆を沸騰させてアンフュゼしたシロップを |
また、卵黄にメレンゲと薄力粉を合わせただけの生地、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールも好きなパーツのひとつなのだそう。 「焼き上げた後にコーヒーシロップをたっぷり染み込ませたいので、この粗い生地にしました。よくシャルロット・ポワールとかに使われる基本の生地ですよね。こうしたものを使うことも大切だなと思っていて、僕はけっこう使います」。 |
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ガトー・モカのパーツのひとつ、クルスティヤン・ダマンドは、 ごく薄く伸ばして食感のアクセントに |
こんな風に、シェフのガトー・モカを紐解いてみると、パーツの数は多くても、材料や作り方はそれほど複雑なものではないことがわかります。 「変わったものを使うよりも、自分がやりたいことをストレートに表現したほうが、意志が伝わるのでは? “見慣れた菓子でも驚くほどおいしい”そう思ってもらえるようなお菓子を作りたいですね」。 実際にシェフのガトー・モカを食べて、そのおいしさにハッとした参加者も多かったようす。基本のテクニックが詰まったシンプルなお菓子ほど、パティシエの腕の見せ所なのかもしれません。 |
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フラン用には、タカナシ乳業のマスカルポーネを使用。 ドリュール用の卵に少し生クリームを足してあげると、 焼いた後もはがれないで綺麗に仕上がるのだそう |
また、卵液に牛乳や生クリーム、粉、フルーツなどを合わせて焼き固めたフランス菓子、フランも、興野流にアレンジ。 「僕、フランスで食べたフランがどうも好きになれなくて。全卵が入っているからブリブリっとするんですよね。そこで、全卵を卵黄に変えて作りました。ほら、プリンも卵黄で作ると現代風の滑らかなものになるでしょう。あれと同じです」。 作り方は、クレーム・パティシエールを作る要領で。卵黄とメープルシュガーをすり混ぜた後に粉を合わせ、沸かした牛乳+マスカルポーネを注いで、炊き上げます。これを空焼きしたパータ・ブリゼの中に流し、ドリュールを塗ってオーブンで焼き色をつければ完成。こうして作ったフラン生地は、コクがあってとても滑らか。抵抗感のない、スッと優しい口あたりが印象的でした。 |
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タルト・グロゼイユのタルトの底には、 コンフィチュール・ド・グロゼイユを絞って味を補強 |
この他、カソナードの素朴な風味とゲランドの塩の旨みが力強く広がるキャトル・キャール・ブルトンや、タルト・シトロンをアレンジしたタルト・グロゼイユなど、どれも伝統菓子でありながらモダンなものに。形は変わらなくても、“今”食べておいしい味わいに進化していました。
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興野シェフは、菓子作りを理論的に追及していくタイプ。 「大切なのは配合でも作り方でもありません。レシピは変わっていくもの。それよりも、根拠やそこに至るまでの過程を知ってほしい。今日はその部分をしっかりお話しましょう」。 “○○な味にしたい”“○○の食感を作りたい”そうした自分らしさを出すために、素材の特性を突き詰めることは欠かせないようです。例えば、キャトル・キャール。 「これは4同割りを少しアレンジして、カソナードは多め、全卵を少なめにしています。バターは25oCに調整し、そこに全卵とカソナード合わせたものを少しずつ入れていきます。バターに砂糖を合わせるやり方もありますが、水分(卵)の方に入れたほうが綺麗に馴染むんです。それから、卵のほうも必ず25oCにしておいてください」。 え・・・25oC?!お菓子作りをした経験のある人ならわかると思いますが、これはかなり高めの温度。バターが溶けてしまいそうで心配になりますが・・・。 |
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キャトル・キャールの生地。バターに卵+カソナードを合わせた時点ではかなりゆるめのマヨネーズ状 | 粉は3種をブレンド。日清製粉「バイオレット」でキメ細かさを、日清製粉「リスドオル」で力強さを、更に粒子の粗い増田製粉「アモーレ」でざっくりとした粗さを表現 |
「この配合に関して言えば、25oCで混ぜるのがいいんです。そうすれば分離することなく、綺麗に乳化してくれます。乳化がうまくいけば、成功したも同然。ふわっと膨らんでくれます。逆に、25oC以下だと分離してしまうし、膨らみません。よく、室温に戻した状態で混ぜるといいますが、やっぱり温度は計った方がいいですね。夏と冬とでは全く乳化の状態が変わってしまいますから」。 25oCをキープしながら、バターに全卵+砂糖を合わせた生地は、かなりゆるゆるのマヨネーズ状!でも、艶々として滑らかで、いかにも乳化しているといった感じです。 「卵が少なすぎると膨らまないし、かといって多いと分離してしまう。これは卵が入るギリギリの配合なのかなと思います」。 なんとなくでも作れてしまうキャトルキャールですが、きっちり温度管理すれば味も食感も全く違うものになるから侮れません。 |
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ホワイトボードを使って熱心に説明する興野シェフ
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こうした作業は、全てのお菓子作りについて言えること。「タルト・グロゼイユ」ののクレーム・グロゼイユを作るときにも、温度をチェックしていました。 「このクリームはタルト・シトロンのレモンクリームをアレンジしたもの。全卵、グラニュー糖、ピューレ・グロゼイユを煮詰めて、最後にバターをたっぷり加えます。このとき、煮詰めたものは60oCまで冷ますことと、バターは冷蔵庫から出したての冷たいものを使うことを守ってください」。 |
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タルト・グロゼイユには、フルティエールのピューレ・グロゼイユを。「透明感があってクリアな味わいが気に入っています」とシェフ |
60oCに冷ましたところに冷たいバターを入れれば・・・艶々のクリームが完成!
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60oCという微妙な温度設定・・・いったいどんな意味があるのでしょうか? 「気をつけたいのはバターの扱い。溶けたバターって、冷めても元には戻らないでしょう? あれは、バターの組織が壊れてしまうから。バターがキメ細かくて滑らかなのは、工場でβ型という滑らかな結晶に調整されているからですが、加熱されると安定した結晶型が崩されちゃう。だから、β型を壊さず、バターのクリーミーな性格を活かしてあげられる温度を見つければいいんです。いろいろ試した中では、この温度でクリームを作ると一番滑らかになりますね」。 |
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タルト・グロゼイユのムラング・グロゼイユ・ローズはサンエイトのコンフィチュール・ド・ローズで風味付け。南仏のセンティフォーリアのバラで、気品ある香りが特徴
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では、バターを冷やしておくというのは? 「室温に出してしまうと、季節によって温度が変わってしまうから。バターは常に冷蔵しておいて、煮詰めたものを60oCに調整すれば、毎回同じ状態で作業できますよ」。 なるほど・・・。バターをたっぷり入れたクリームでも、こうして作れば全く重さを感じさせないから驚きです。 |
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タカナシ乳業の方が生クリームについて講釈する一幕も。 興野シェフは、脂肪球の大きい「特選北海道フレッシュ クリーム47」と小さめの「クレーム・ドゥース」を 1対1で合わせたシャンティクリームを使用 |
こんな風にとことん突き詰めて考えるやり方は、人気のマカロン作りにも活かされているようです。 「マカロン生地は、イタリアンメレンゲで作るタイプとフレンチメレンゲで作るタイプとに大別されます。そしてイタメレタイプはねっちりと重めに、フレンチタイプはさっくりと軽めに仕上がるのが特徴。僕が好きなのはフレンチタイプですね。アーモンドの香りが活きた、ホロッともろい生地が理想です」。 |
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出来上がったメレンゲはかなりしっかりと硬め。マカロナー ジュの前に、骨格をしっかり作っておくことがポイント |
作業性の面から考えると、実はイタメレタイプのほうがやり易いのとのこと。というのも、シロップを高温まで煮詰めて卵白に加えるため、熱変性がおきて安定した生地になるからです。対してフレンチタイプはというと、メレンゲが不安定なため、天板に絞り出していくうちにどんどんダレテしまいます。では、どうしたらこれを防げるのか・・・いうテーマをかかげて、シェフは試作を重ねました。 「ポイントは卵白にあります。キメ細かくてしっかり硬いメレンゲを作りたい。そのためには、まずは卵白の性質を知ることが大切です」。 |
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マカロナージュは粉を入れ終えたら、カードの 平らな面を使ってつぶすように混ぜていく |
性質を知る・・・なにやら難しい話になりそうな予感。シェフはホワイトボードで図解しながら、熱く語り始めます。 「ちょっと難しい話になりますが、卵白のペーハー値をご存知ですか? ペーハー値は7が中性で、1に近づくほど酸性に、逆に14に近づくほどアルカリ性になります。では卵白はというと、だいたい8〜9くらい。つまり、ややアルカリ性なんです。ところが、卵白は中性に近い状態が一番泡立ちがいい。そこで、クレームタータなどの酸を足してあげればいい状態になる。もちろん、レモン汁でもいいんですよ」。 |
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焼き上がったマカロン生地。イタメレタイプほどの 艶はなく、ややマットな質感 |
そしてもうひとつ、泡立ちを助ける素材を足します。 「卵白は割り立てのものよりも、数日経って水溶化したもののほうが泡立ちやすいですね。ただ、よく泡立つけれど、安定性は悪いのが難点。そこで必要になるのが、乾燥卵白です。気泡を安定化させるために濃度を上げてあげるわけです」。 卵白の温度も重要で、5oCに冷やした状態でケンミックスを使って早く泡立てます。出来上がったメレンゲはコシが強くてしっかり!イタメレにも似た強度がありそうです。 |
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エクアドル産の完熟バナナをソテーしたものを間にサンド。 ねっとりした質感とバナナの香りがポイント |
更に、メレンゲに加えるアーモンドパウダーの質にも気を配ります。 「マカロン生地を作って絞り出したら、5〜10分程置いて表面を乾かします。この時、アーモンドパウダーの種類によって乾き方が変わってくるんですよ。アーモンドは2通りの製粉方法があって、ローラーで挽く方法と表面を引っかいて粉砕するミクロンカット法とがあります。後者はサラサラとして油も出ないので、マカロンには最適。梅雨時でも乾くのがいいですね」。 そして最後のポイントは、生地のサイズ。 「マカロンの大きさは、いろいろ試しました。小さいと火通りが良くてカリッとするし、大きいと中がしっとり仕上がる。2cm、3cm、4cm、5cm・・・と変えて作った結果、中のガルニチュール(クリームなど)とのバランスが良かったのが、今のサイズ(4cm)でした。絞った後に天板をたたきますから5.5cmくらいの大きさになります。ただ、このサイズだと、市販のマカロンケースに入らないんですよね(笑)」。 |
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黒紫色のマカロン生地はインパクトも大。 片側にブルベリーのコンフィチュールを、片側に ラベンダー風味のブルベリーガナッシュをサンド |
なんと、マカロン生地ひとつとってもかなりのこだわりよう。もちろん、間に挟むガルニチュールについても手を抜きません。キャラメリゼしたバナナのソテーとクレーム・パティシエール・パッションを挟んだものや、ブルベリーのコンフィチュールとラベンダーで香り付けしたガナッシュを挟んだものなど、かなり凝った作りになっています。 「自分で何度も試して記録していく。パティシエは、そういう地道な仕事の積み重ねなのかなって思います」 よりよい味、よりよい食感を目指して・・・時間をかけて作り続けることで、おいしさが生まれるのです。 |
パティシエにとって、大事な機材のひとつ、“窯”。今回の講習会で、シェフは2つの窯を使いこなしていました。ひとつは、石窯パティスリーオーブン「エレガンス」。これは庫内全体が石(セラミック)で覆われ、蓄熱性と遠赤外線効果の高い窯です。この窯で、キャトル・キャール・ブルトンを焼成していました。
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「エレガンス」は鮮やかなオレンジ色が目を引きます(全4色) |
中には厚さ50mmのセラミックが
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「おお、いいですねえ。綺麗に膨らんで、しかも、焼けた高さのまま落ちない!普通は窯から出すとボリュームダウンしてしまうことが多いんですよ。これは、普通の窯と違って、中心と外側が同じように火が入っていくイメージだから縮まないんでしょう。それに焼成時間が短いのもいいですね。うちの店の窯だと65分ほどかかりますが、エレガンスは45分で焼けました」 焼成時間が短縮できるのは、火通りがいいから。生地の旨みや香りも逃さず、水分も保ったまま焼けるのも利点です。出来上がった生地はふんわりしっとり。喉越しの良さも印象的でした。 |
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省スペースでも設置可能な「ベイキープロ」
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そしてもうひとつは、全自動スチームコンベクションオーブン「ベイキープロ」。マカロンを焼成する時には、こちらを選択。 「上火下火で焼く平窯に対して、これは熱風で焼くタイプ。表面をパリッと乾かしつつ焼き色をつけたくないマカロンのようなお菓子に最適です。しかもベイキープロは、熱風の強さを調節できる優れもの。風を停めることもできるので使いやすいですよ」 焼きムラのない綺麗な色のマカロンは、見るからにおいしそう。もちろん、マカロンだけでなく、様々なお菓子に対応可能。風量、温度、スチーム、排気ダンパーなどを自由にコントロールできるため、なんと、プリンも湯煎を張らずに焼けるというから驚きです。 更に、焼き上がった菓子をすぐに冷却できる急速冷却機「パティスリーチラー パティ」なるものも登場。作業時間が短縮できるなど強力にサポートしてくれそうです。 |
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ランチ時にはツジ・キカイ自家製の焼き立てパンやピッツァ、 サラダなどがずらり!「おいしいからって食べ過ぎて、 講習中に眠らないで下さいよ(笑)」と興野シェフ |
いかがでしたか?
伝統の捉え方、そして、そこにどんなトレンドをプラスするかは職人次第。まだまだ新しい発見があるのかも・・・そんな可能性が期待できる講習会となりました。(2009.06)
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株式会社ツジ・キカイ |
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本社住所 | 埼玉県川越市茅野台1-103-11 |
Tel | 049-225-5005 |
URL: | http://tsuji.co.jp/ |
パティスリー・アカシエ |
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住所 | 埼玉県さいたま市浦和区仲町4-1-12 プリマベーラ1F |
Tel | 048-877-7021 |
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