ヴォルテール・ピープルズ 

木の扉を開けると、6畳ほどの売り場にこんがりいい色に焼けたパンがずらりと並べられ、まるでヨーロッパのパン屋さんのような感じ。オーナーの市倉俊幸さんは、「ベッカライ・ブロートハイム」のご出身で、1999年の3月に独立し、「ヴォルテール・ピープルズ」をオープンしました。対面式販売のこの店は、ドイツの食事パンが中心ですが、バゲットやクロアソンなどのフランスのパンも楽しめます。パン職人はご自身だけなので、毎日焼く基本のパンと、曜日ごとに焼かれるパンの2本だて。すでに地元の支持は厚く、若い人からお年寄りまでがパンを買い求めにやってきます。そんな市倉さんのこだわりは粉の味を大切にすること。昔風のやり方で直捏ねし、低温でじっくり時間をかけて発酵させて焼くことによって、粉の味が生きてくるそうです。ちょっとしたことですが、買ったパンをとても大切に包装してくれる心遣いにも感謝。こんな愛情あるパン屋ならやはり通ってしまうでしょう。(2001年5月)

イングリッシュ ブレッド  ¥280(1本 ¥550)

クラストは引きが強く歯ごたえがあり、クラムはしっとりとして、山型食パンにしてはもちもちして、味わいもリッチな感じ。塩気も程よく、ほんのり甘みも感じるほど。
カイザーゼンメル   ¥70

ケシの実のプチプチした風味と、まわりの生地のかりっとした香ばしさがよく合っています。粉の味わいがじんわりと伝わってくる。
プンパニッケル  ¥330(half)

ライ麦の味わいと酸味のバランスがいい。このタイプは2、3日おいて酸味や味わいの変化を楽しみたい。やはり熟成で味が変化していくチーズや生ハムなどとともに味わいたいですね。12時間も蒸し焼きにするというこだわりのプンパニッケルです。
クロアソン  ¥130

発酵バターの香りと味わいが良く、ハラハラ、サクサクのパイ生地に、中の層のわりとしっとりした食感が美味しい。
プレッツェル  ¥120

全粒粉のプチプチとした歯ごたえに、上の岩塩の旨みが効いています。クラッカーのような香ばしさが美味しい。

バゲット   ¥260(half ¥140)

クラストはパリッと仕上がっています。クラムは、塩気が程よくシンプルな味わい。粉の味を楽しむというよりは、ハムやチーズをはさんだりして、ちょっとしたお料理とともにいただきたい。

住所東京都世田谷区奥沢7−53−2
TEL・FAX03−5707−8559
営業時間9:00〜20:00
定休日火曜日
アクセス東急東横線自由が丘、大井町線九品仏より徒歩6分