インドネシア語で「パン屋」さんという意味の「ワルン・ロティ」は、店主の大和田聡子さんのご自宅の一角を改装したこじんまりとしたパン屋さん。住宅街の中に溶け込むように、それでいてパッと目をひく赤い色は、とても洗練された印象を与えます。今年で4年目を迎えたワルン・ロティ。営業は金、土、日の3日間のみ。しかも売り切れ次第閉店ということもあり、なかなかこの店のパンにありつけないでいる方も多いのでは。かくいう私もその一人でしたが、今回やっとこのページでご紹介できることになりました。伺ったのは土曜日の午後1時。すでにパン棚からほとんどのパンは消え去り、見ている間にも次々とお客様が訪れます。パンの種類は約25種類。粉はほとんど岩手県の国産小麦「こゆき」。実はこのこゆきは、大和田さんのお父様(小麦育種家)が研究されていたもの。今ではこの粉を使ったパン屋さんがないとのことで、「では、自分が・・・」と、大和田さんがパン作りを始めたそうです。酵母にもこだわり、レーズン種は種継ぎをせず、毎週起こしなおすそう、かたや、サワー種のほうは、すでに8年間も種継ぎをし続けているとのこと。実は大和田さんは、パンだけでなくワインとチーズのアドバイザーなどもしている才能あふれる方。パンに対するこだわりと同じようにワインとチーズにこだわり、その一方でりっぱな主婦&母親業もこなしているわけだから、体がいくつあっても足りないのでは?・・・と心配してしまいますが、当のご本人はいたって自然体。お客様との会話なども暖かい笑顔にあふれた素敵なもの。今週末、皆さんもぜひ、早い時間帯めざして、大和田さんのパンを買いに出かけてみませんか? パンはもちろん、大和田さんのファンになってしまうこと、間違いなし!です。 (2007.2)




こゆき食パン   
\450(1/2 \225)

香ばしいクラストと、もっちりした食感の中にじわっとした旨みがあります。塩分も控えめで粉の甘さがほんのりと伝わってきます。南部系の小麦(岩手の小麦)特有の香りがします。そのままはもちろん、カリッとトーストしても香ばしさが増しておいしそう。
オレンジビター  
\300

カットするそばからオレンジの香りがふわっとします。一口噛むと甘みとオレンジピールのビターな香りが口いっぱいに広がります。生地がもちっとしているので、ゆっくり噛みしめて甘さとほろ苦さのハーモニーを愉しんで!

玉葱パン
\700

玉葱のしっかりとしたオニオングラタンスープのような味がします。生地はライ麦が入ったちょっと固めのもの。塩味が薄めで食べやすく、料理に合わせて食べたらおいしそう。(でも、料理の種類は選ぶかも?)
バゲット
\300

バゲットはこの丸い形と長い形の2種。商品の説明書きに「丸いの・・・中身がおいしい。長いの・・・皮がおいしい」と書かれていて楽しい。これは丸いから「中身がおいしい」方で、なるほど、パンというよりごはんを食べる感じ。もちもちしこしことした生地と、ひきの強いクラストは、ゆっくり噛みしめて食べたい。
しぇりーれいずん
\300

シェリーに漬け込まれた2種のレーズンは、ラム酒に比べるとさっぱりとした爽やかな風味。レーズンの甘さと生地の甘さのバランスもよく、こんがり焼くとおいしい。


ワルン・ロティ
住所 東京都目黒区洗足2-8-27
TEL03-5704-2105
FAX03-5704-2107
営業日金曜・土曜・日曜
営業時間AM11:00〜売り切れまで
アクセスウェブサイトをご参照ください
www.warungroti.com