宇都宮からほど近い住宅街を歩いていると、のどかな雰囲気の中に、ふと、パリの街角で出会うような瀟洒な建物が現れます。店の名前は「ル・コフレ」。フランス語で宝石箱を意味します。
シェフの渡部孝則さんは、東京「オーボンヴュータン」で7年間修業をしたのち渡仏。パリの老舗「ストレー」、そして「ジェラール・ミュロ」で腕を磨き、本場フランスの味を知ってもらおうと、2009年9月、地元栃木に自身の店をオープンさせました。
落ち着きのある雰囲気の店内に並ぶのは、そのイメージにたがわぬ正統派フランス菓子。師匠の遺伝子を受け継ぎながらも、自身のエスプリを加えた、華やかでエレガントなお菓子たちが輝いています。
ヴィエノワズリやマカロン、ショコラ、そして焼菓子類という充実したラインナップから、今日はどんなお菓子を食べようか?と迷うのも楽しいひと時。イートインができるカウンターで、飲物を飲みながら、ゆったりとお気に入りの味を楽しめるのも魅力です。
輝きと可能性を秘めた宝石箱のような「ル・コフレ」。これからが楽しみなお店です。
(2010.04) 


アマリリス
¥500

外側はサクッと、中はネチッとやわらかな、食感のいいマカロン生地。アーモンドがしっかりと香る、そのコクのある味わいとは対照的に、間のクレームパティシエールは、あくまでも軽く口どけの良いもの。そこに、ブルーベリーやフランボワーズの甘酸っぱさが加わることで、フレッシュ感のあるエレガントな味わいが広がります。構成としてはシンプルですが、見た目以上に深い余韻を楽しめます。

ミルフィーユ
¥450

パリのパティスリーで見かけるような、パイ生地とクレームパティシエールを重ねただけの、シンプルなスタイルのミルフィーユ。かなり濃い色まで焼き込んだパイ生地のザクザクッとした食感が、しっかり主張しています。たっぷりのクリームは、乳の味わいが濃縮されたようなコクがあり、パイ生地との相性もぴったり。キャラメルのような風味が、ふわりと香ります。

八幡山
¥300

桜の季節には大勢の人で賑わう、地元、八幡山(お店の近くにあります)をイメージした一品。ツヤツヤの飴をいだく“山”の正体は、香ばしくキャラメリゼされたメレンゲ。きめ細かく、プワプワとしたやわらかな食感で、驚くほど口どけがなめらかです。その下に隠されているのは、苺やキウイ、ブルーベリーなどのフルーツと、クレームパティシエール、土台はサクッと軽いパイ生地になっています。キャラメリゼのほろ苦さと、フルーツの清涼感、そしてクリームのコクがメレンゲの持ち味を引き出した、食べやすさの中にシェフのセンスを感じる一品です。

タルト・シトロン
¥350

トロッとなめらかなレモンクリームは、酸味がキュッときいた清々しい味わい。力強い酸味ながら尖ったところがなく、しっかりとした甘みと共に、まったり心地よく広がっていきます。クラシックなアイテムですが、見た目も味わいもどこか現代風。爽やかな軽さを感じます。

エクレール ・ショコラ
¥320

生地の上に絞り出したフォンダンは、少し厚みがあり、シャリシャリとした食感が楽しめます。なめらかでみずみずしいチョコレートクリームは、やわらかい味作りながら、酸味がしっかりきいていて、深みのある印象。香ばしく焼き上げたシュー生地と、ゆるめのクリームがしっとりと馴染んでいます。(エクレール・カフェもあり)







ル・コフレ
住所 栃木県宇都宮市下戸祭2−15−13
TEL028−666-7780
営業時間10:00〜19:00
定休日火曜・第2月曜
アクセス



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