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サントス・アントワーヌ氏に教えていただくチョコレート トリュフを作るうえで大切なのは「乳化」と「温度」の管理です。このサントス式乳化法(分離させてから乳化を行う)で作れば、難しいと思っていたトリュフ作りも失敗なし! |
乳化とは 混ざりにくい油分と水分が綺麗に混ざり合った状態を「乳化」といいます。その反対に油分が浮き上がってボロボロになった状態を「分離」といいます。まず、湯煎をして決められた温度に温めたチョコレートに牛乳や生クリームなどの材料を1/3〜1/4程度加えて攪拌します。しばらく混ぜているとチョコレートがざらついてきます。これが「分離」です。さらに攪拌すると「分離」がはげしくなってきますが、やがて「乳化」します。まず「分離」をしてから「乳化」する方法なのです。「分離」が起こると驚かれるかたがいると思いますが、一旦「分離」を経るとより強い「乳化」状態になり、その後「分離」しなくなります。 参考:『お菓子づくりでまよったら』サントス・アントワーヌ著 |
グランマニエトリュフ ![]() |
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<レシピ> 1. チョコレート(ヴァローナ・カライブ)を45〜50℃に溶かす。 2. 生クリームに転化糖を加え、沸騰寸前まで温めておく。 3. あらかじめ溶かしておいたチョコレートに2を少量加えて、泡だて器でボールの中心付近に力をこめて攪拌する。その作業を2〜3回繰り返すと写真のようなチョコレートがボソボソとした状態の分離が始まる。 4. 3をさらに混ぜると分離がはげしくなってくるが、やがては乳化が始まるので心配なし!そのうちどんどん艶がでて乳化しだします。一旦分離した後は強い乳化になり、その後は分離しなくなります。 5. 乳化しだしたら、残りの2を加えてゆく。チョコレートの温度は40℃、低い場合は温める。チョコレートを40℃にするのは、この後に加えるバターの温度との関係のため。チョコレートのカカオバターは、34.6℃で溶け出す。その温度以下でバターを入れるとチョコレートは分離し、それ以上の温度だとバターが溶け出してしまうので「温度」には注意を! 6. 5にグランマニエを加えハンドブレンダーでガナッシュの粒子を細かくし、空気を抜いてゆく。さらに室温に戻したバターをハンドブレンダーで合わせる。 7. バットに移しラップをして室温に約4時間ほど置く。 8. バットに移して固まったガナッシュを練らないようにして(混ぜると結晶がくずれてしまうので)絞り袋に入れる。 |
9. 天板にクッキングペーパーを張り、天板から2cm位(絞るチョコレートの高さ)に絞り袋の口金を置き、真っ直ぐ絞り出す。(絞り袋にさらにガナッシュを足すときは、袋をきれいにしてから新しいガナッシュを加える。最初に入れたものとガナッシュの温度がちがうので綺麗に絞り出せなくなります)絞り出したトリュフを一晩置いて表面を乾燥させる。これによって、コーティングをした時はがれなくなる。 10. チョコレート(ヴァローナ・カラク)を45〜50℃に溶かし、1/3くらいのチョコレートをボールに残して大理石の上でテンパリングを行う。26℃位になるまで練る。 11. 10をボールに戻しゴムべラで全体を混ぜ、温度を30℃に上げる。さらにブレンダーで空気を抜くと滑らかで艶のあるチョコレートができあがる。 12. トリュフの仕上げを行います。一晩おいた9を手で丸める。一晩おくことが出来なかった場合はココアを手にまぶして丸める。(ココアで周りの水分を吸着させる) 13. 11のテンパリングをかけたチョコレートを手につけて、12の丸いトリュフに薄くつける。ココアパウダーの入っているバットにチョコレートをまぶしたトリュフを入れ、バットごとゆすりながらココアをまぶす。(但し急激に固めようと冷蔵庫で冷やしたガナッシュのセンターで作ったものや、一晩おかなかったものなどは周りのコーティングのチョコレートが割れやすいので注意してください) |
![]() 分離した状態 ![]() 乳化した状態 ![]() ![]() ![]() |
テンパリングを行ったチョコレートで手軽にできるチョコレートの飾りを教えていただきました! | ![]() |
1.指1本を使って模様を描く。 |
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2.指2本を使って模様を描く。 |
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3.指貫を使って (ゴムの凹凸を使って) 模様を描く。 |
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4.ペンニュと円筒を使って作る。円筒と同じ長さのセロファン(厚)を用意し、チョコレートをパレットナイフで均一の厚さに薄くのばす。ペンニュで線をつけ、そっと円筒の内側に入れてチョコレートを丸型にする。 | |
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