11月7日(水)


牛肉とモリーユ茸のタルトと子牛のヴィニュロンヌタルト

今日はお肉の入ったタルトが二つもできるので、お昼の試食が楽しみだ。
ひとつはTourte au boef et morilles(牛肉とモリーユ茸のタルト)、もうひとつはTourte vigneronne(子牛のヴィニュロンヌタルト―ヴィニュロンヌというのは、「ぶどう栽培者」という意味。赤ワイン漬け込んだ肉を使うためこういう名前らしい。)

Tourte au boef et morillesの方には、生地の中にまず茹でたロメイン・レタスの葉を敷くのだが、これは1枚ずつはがして洗い、破らないように茹でてからきれいに広げて冷蔵しておいたものだ。たらいのような大きなボウルいっぱいにあったので、これをするだけでも一仕事だった。その他、中に入れる具も野菜をそれぞれ別々に炒めてやっと最後に一緒にするという手間のかかるもので、フランス料理がいかに手をかけて作るものか垣間見た気がした。
もうひとつのTourte vigneronneは、昨日から漬け込んでおいたので作業は大変ではなかったけれど、赤ワインをジャブジャブとかけたこの具がどんな風になるのか楽しみだ。

今日は「Tourte」という名前通り、どちらも生地でフタをして焼いた。いい匂いをずっと嗅いでいたし、時間もそろそろ正午近くなりお腹も減ったので、相乗効果で焼きたての試食は本当においしかった。しかも今日はワインとサラダまでついている!!

立ったままの食事だったけれど、大満足のお昼だった。タルトはそれぞれが違った味わいで、Tourte au boef et morillesの方はきのこと炒めた野菜の味わいが肉に染みて濃厚でおいしかったし、Tourte vigneronneの方は心配していたワインの味は強くはなく、割とあっさりした味わいだった。

その日の夜に夕飯がわりにまた食べたときは、オーブンが使えず温めなかったせいか、昼間よりもワインの味が強い感じがした。それとも昼間は飲む方のワインですでに麻痺していたのかもしれない。どちらにしてもやっぱり料理タルトとキッシュは温めなければおいしさ半減!ということは確かだ。