プンパニケル
伝統的な黒パンといえば、真っ先にうかぶのがこのパンです。ドイツ北部のウエストファーレン地方の伝統的なパンだが、現在ではドイツ全土で食べられているほど、ドイツらしいパン。もちろん日本にも伝わってきています。サワー種を使って発酵させ、蒸し焼きにするのがこのパンの特徴。噛み締めるほどに味わい深くしっとりとしていてほのかな酸味があります。発酵時間が長ければ長いほど酸味が増します。薄くスライスしてクリームチーズやスモークサーモンと一緒に食べると美味しいし、油の多い料理の時にこのパンを食べるとさっぱりします。 |
ブレッツエル
ホーエン・テュービンゲン城の城主、エバルト伯爵が発案したとされている。ドイツのパン屋のシンボルマークにもなっている8の字の形をした塩味の効いているブレッツエルは表面に付いている岩塩だけでなく、生地にも塩分を加えてある。アルカリ溶液(重曹などを)加え、生地をまとめて成形してオーブンで焼く。焼いている途中もアルカリ溶液をはけでペタペタと塗り足して焼くことで、特有の香ばしい香りが出る。ブレッツエルが合うのはやはりドイツビール。塩味もしっかりと効いていて、ボリボリをした食感がなんとも言えません。 |
シュトーレン
シュトーレンとは「キリストのゆりかご」という説と「キリストをくるんだ毛布の形」とする説があるように、ドイツのクリスマスには欠かせないお菓子パンです。ドイツには、シュトーレンを11月の終わりからクリスマスまでの毎日曜日に少しづつ食べながらクリスマスの準備をするという習慣があります。ラム酒に漬けたレーズンなどのドライフルーツやアーモンドなどのナッツ類をふんだんに使った、甘くさっくりとしたイースト菓子で、薄くスライスして食べます。バターをたっぷり塗って、その上から砂糖をコーティングすることにより、長期保存ができるのです。焼いてから1週間から2週間おいてから食べるのが最も美味しいとされています。 |
ツッカーブロート
南ドイツの伝統的なパンで、過去には祝祭の時によく食べられていたが、現在では作られることが少なくなって貴重で珍しいパン。ドイツでも昔ながらの伝統を守りつづけているパン屋さんでなら買うことができます。ツッカー(Zucker)は砂糖という意味で、お砂糖が入った甘いライ麦のパン。糖分が多いため、歯応えがモチモチっとしています。生地の中にはキャラウェーシードが入っていて、甘い中にも爽快なすっきりとした味わいがあります。 |
バームクーヘン
森の国ドイツならではの「木のお菓子」という名前のケーキ。切り口が年輪を表わしたように見えるのでこの名前が付いた。この歴史は古く15世紀に現在のケルン近郊で串に小麦粉の生地を巻き付けて焼いたパンがこのお菓子の起源だとか。串に流動状の生地を薄く流してぐるぐる回しながら焼いていく、生地が乾いたら再び生地を流しかけ…を何回か繰り返すと切り株みたいな形状になっていきます。今では日本でも誰でもが知っているお菓子になりました。 |
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ
シュヴァルツヴェルダーとは「シュヴァルツヴェルド地方の」という意味で、「黒い森」という意味でもある。その名のとおり、ここシュヴァルツヴェルド地方は、黒く豊かな森林地帯で、良質のさくらんぼの産地としても知られています。そこから名づけられたこのお菓子は、「黒い森のさくらんぼケーキ」といわれています。チョコレート味のスポンジをベースに、サクランボで作った蒸留酒をきかせたサワーチェリーを添えて、ゼラチン入りの生クリームをあしらい名産のさくらんぼを飾ったケーキです。ドイツ人の森に対するおそれと親しみが込められ、また春を呼ぶケーキでもあるようです。 |
ヒンベールトルテ
沢山の木いちごやいちごなどのベリー類と赤スグリなどをゼラチンで流し固めたトルテ。春を代表するお菓子。ベリー類のほのかな酸味が甘さの中に生きている。 |
アプフェルトルテ
その名のとおり、りんごのケーキ。輪切りのりんごを小麦粉の生地につけて焼いたもの。焼き立てのホカホカが美味しい。ドイツのベルリンで良く見られ、カフェなどでは、あつあつのアプフェルトルテにりんごのアイスクリームが添えられています。 |