イスラエル

イスラエルなどの中近東地域のパンの焼き方は、中華鍋を逆さにしたような鉄板(サージ)で焼きます。もともとが遊牧民であるために、定住し窯を持つことがなかったことから、このような持ち運び可能なパン焼きの道具が生まれたのでしょう。サージは直径20cm〜1mくらいまで各種あり、鍋の下に家畜の糞などを入れて燃やし、その上でパンを焼くという、シンプルながら生活の面からも便利な道具で、遊牧の民には欠かせない道具だったようです。このあたりは広くパンの生まれ故郷といわれる地域で、無発酵パン、発酵パンの中間タイプのものも含めて、古くから平焼きパンが食べられていました。


ピタパン
中が空洞状態のパンの代名詞ともなったのがこのピタパン。ポケットパンともよばれます。もともとはギリシャでパイ生地のことをさします。ピタの場合、中を空洞にするためには高温で焼く設備を必要とします。そういうことからもピタは高温の窯が設置できるところ、つまり都会の人が食べるパンといえます。

ホブス・アラビィ
ホブスとはアラビア語でパン全体を表す言葉です。したがってホブスといわれるものの作り方や焼き方にはっきりとした決まりがあるわけではなく、国によって呼び名も変ったりします。一般的には薄い平焼きパンのことを「ホブス・アラビィ」と呼びます。ただ地方によって、無発酵であったり、イースト発酵であったり、平焼きパンであったり、ちょっと厚めだったり、焼き方もサージとよばれる鉄板で焼いたり、オーブンだったり、タンドールだったり…と、多種多様にあるようです。

イスラエルのパンSHOP情報
ピタ・ザ・グレイト
東京都港区赤坂2−11赤坂ツインタワー新館
03−5563−0851

紀ノ国屋インターナショナル
東京都港区北青山3-11-7
03-3409-1231


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