世界的にスーパーフードとして認められている大麦。プロ向けに作られた本書は、今、もっとも注目される大麦の品質、品種だけでなく、その効能、パワーなどを科学的な根拠も含め、わかりやすく解説してくれます。
また、技巧派のChef recipeを紹介。それぞれのシェフの大麦の下処理から大麦の魅力をいかすレシピを大公開。レストランでお客様に提供するためのヒントになるレシピ満載です。なにかの理由で食の制限をしなくてはいけないお客様にも、美味しく食べることを楽しんでもらえるようにと、まさに、今の時代が求めるレシピブックに仕上がっています。




  食べることは生きること。
  わたしたちがいただく食べ物はたくさんの栄養素から成り立っています。
  わたしたちはその命をいただきながら、日々生きています。
  心と体の健康を守るために、おいしく料理をいただくために
  大麦を食べる上での有益性を広くお伝えします。

ブックディレクター
やぎぬまともこ



大麦は血糖値の上昇を抑え、内臓脂肪を減らし、腸内環境を整えます。Chapter1では、大麦の品種、種類やどんな効能、機能性成分があるのかなど、大麦のエビデンスについて詳しく紹介されています。

世界的に認められたスーパーフード大麦の効能を詳しく説明。レストランメニューに生かしたい大麦1次加工品の紹介では、メニューの幅広い可能性を感じます



Chapter2では、フレンチ、イタリアン、中国料理、日本料理、フランス菓子など様々なジャンルから大麦の新しいおいしさを引き出す使い方を技巧派のシェフから学びます。

「Le coq」の比留間光弘シェフならではの香り高い「はったい粉とクルミのケーキ」、「マドリネット」、大麦酵母液を使った「プチバン ブラン」「大麦のポレンタ」。もち麦グリッツならではの面白いツブツブとした食感を生かして作られています

深川の「Passo a Passo」の有馬邦明シェフの「リピエノのロースト 花ズッキーニの詰め物添え」と「リピエノのサムゲタン風」。工夫をこらした大麦使いのシェフたちのレシピは、下処理の段階から「さすが」のひとことに尽きます

「ARTISAN Patissier ITABASHi」の板橋恒久シェフの生地に大麦粉、クリームにはったい粉とダブル使いの「大麦ロール」と3層仕立てで食感と味に変化をつけた「大麦ババロア」


また、コラムではあまり知られていない北欧の大麦レシピや大麦の簡単なレシピも紹介されています。なんと、北欧の大麦レシピは、パナデリアで「北欧お菓子&パン日記」を連載中の佐々木千恵美さんが担当しています。


佐々木千恵美さんの「北欧の大麦レシピ」は、6種類の北欧のパンとお菓子が紹介されています。レシピだけではなく、そのパンやお菓子にまつわる話が興味深く、楽しいページになっています



本書から大麦の効能などをしっかり学んだら、普段の生活にも摂りいれたくなること、間違いなし。とはいえ、まだまだ大麦を使った料理を出してくれるレストランは少なそう。ぜひ、プロの方たちは、この本を参考にして貴店のレシピの可能性を広げて行ってください。そして、日常にもこのスーパーフードを摂りいれたくなった私たち一般人のために、本書の最後には、ちゃんと「いろいろな大麦商品」が紹介されています。自分や大切な人の健康のために、そしておいしい食生活のために、あなたも大麦生活を始めてみませんか。



シェフに学ぶ スーパーフード大麦の調理法

 企画・構成・編集・文・アートディレクション:やぎぬまともこ
 発行所:株式会社 旭屋出版
 定価:本体3000円+税