銀座に、フレンチレストラン「ベージュ アラン・デュカス 東京」ができて、なんともう10年になります。オープン当初、シャネルのビルの最上階に、シャネルとアラン・デュカスというビッグな組み合わせのレストランということで、大いに話題となりましたよね。センセーショナルな幕開けは、きっと皆さんの記憶にも鮮明なのでは。

今年10周年を迎える「ベージュ アラン・デュカス 東京」 (c)Pierre Monetta 


いつ訪れても新鮮で、そして美味しいこのレストランでは、2008年から、アラン・デュカス氏の発案で、「ランデヴー(出会い)」という料理を通じた文化交流のイベントを毎年行ってきました。
日本料理人やパティシエなどを招き(記憶に新しいところでは、昨年、和菓子とフレンチの出会いという斬新なテーマを実現させていました)、伝統を進化させた発信の場として、新たな食の出会いに挑戦してきたのです。

さあ、区切りの年、10周年となる今年のテーマはなんでしょう?
その発表が、ベージュ アラン・デュカス 東京で、ランチと共に行われたのです。

発表に先駆けて、フランスから来日したアラン・デュカス氏、シャネルの日本社長であるリシャール・コラス氏、ベージュ アラン・デュカス 東京の総料理長小島景氏、そして特別協賛しているダイナース(シティーカードジャパン株式会社)のマルコ・レヴェルディート氏が並びました。

最初のコラス氏からの挨拶で、テーマが発表に!
コラス氏はまず、この10年を振り返り、シャネルがレストランをやろうと思った時、パートナー探しのために、何カ月もかけてフランス中の3つ星レストランを食べ歩いたという話をしてくれました。
「いろいろなシェフと話しましたが、デュカス氏と話をしてみると、ファッションと食という違うジャンルにもかかわらず、共通の言葉を使っていることに驚きを感じました。哲学が同じなのです」
そして、デュカス氏とのコラボレーションが決まり、実現していきます。
「われわれは10年間、一度も喧嘩したことがありません。もちろん、デュカス氏からいろいろなお願いもありましたが、さらなる上を目指してのこと。シャネルとデュカスの“結婚”は素晴らしいものだったのです」

リシャール・コラス氏


ではその偉大なる2つが出会って10年となる「ランデヴー」のテーマは?
テーマはずばり、「シャネル」だったのです。
シャネルとの出会いをお皿の上に表現……、一体どんなことになるのでしょう?


6月、9月、12月に予定されている『10周年〜シャネルとのランデヴー』。
「詳細はまだ明かせません」
とコラス氏は言うのですが、以下の内容を教えてくれました。

第一回:パリ−ダラス
6月26日(木)〜29日(日) <27日(金)ディナーはダイナース会員限定>
2014年シャネルプレフォールコレクションのテーマである"パリ−ダラス"にインスパイアされたコース

第二回:愛すべきシャネルのアイコン
9月25日(木)〜28日(日) <26日(金)ディナーはダイナース会員限定>
カメリア、マトラッセ、No.5など、国や時代を超えて愛されるシャネルの象徴を表現したコース

第三回:魅惑の庭園
12月5日(金)〜12月7日(日) <5日(金)ディナーはダイナース会員限定>
シャネルのパルファムにちなんだ花や草木の香りを取り入れたコース

3期間、わずか数日だけの贅沢なランデヴーです。
特に、シャネルの香りを取りこんだお料理なんて、気になるところ! シャネルの調香師と半年前からいろいろと密談(?)を重ねているそうですよ。

続いてアラン・デュカス氏からは、
「ファッションも料理も“正確さ”“調和をとる”といったことがとても大事。完成されたものはシンプルに見えるけれど、簡単にできることではない。その“ちょうどいい”ところを3回のイベントを通じて楽しんでもらえるよう、大きな仕事をしていきたい」 というお話しが。

小島シェフは、 「実は先日、ビルの下に降りて初めてブティックを見たのですが(笑)、商品はもちろん、ディスプレイ一つにもシャネルの職人技を感じました。同じ職人としてイベントに取り組みたい」
と意気込みを語りました。

アラン・デュカス氏と小島景氏


そして、その日のランチにも、その気合を感じました。

まずは、4名並んでの乾杯のご挨拶からランチがスタートしました


※尚、今回のプレスランチの内容は、実際のコースの内容とは異なります 










小島シェフとコラス氏は同じ鎌倉に住んでいるそうです。小島シェフは毎朝、鎌倉の市場で仕入れた野菜を担いでレストランにくるとのこと。その重さは、時に20キロになるんだとか! 今回も、その野菜をフレッシュのまま可愛く盛り付けていました。野菜の下には、うっすらとコンソメジュレをかけたホウレンソウやブロッコリーなど緑系の野菜のクリームが。緑のマヨネーズベースのソースも別に添えられています。









前菜は、オマール海老をはじめとした赤い魚介の出汁だけで作ったジュレ。魚介のゼラチン質で自然に固まったものです。毛蟹やオマール海老、白ワインで蒸した蝦夷あわびなどを添えられ、とても贅沢で香り豊か。そしてツルンと喉越しもよく、軽やかな一皿です。










メインは、いわばお肉と柑橘系のランデヴー。レモンとオレンジを差し込んでローストした赤牛が、柑橘のニュアンスをしっかりと受け止めて、口に届けてくれます。じゃがいもケースの中にはレモンコンフィーとアーティチョークが。アンジェリックの香りも使っています。12月の、シャネルとの香りのコラボを意識していそうです。








シャネルのアイコン、カメリアの花も登場。そして、オリジナルの型で作ったショコラも出てきました。一見、タブレットチョコのようですが、触るとボンボンショコラのように繊細で、中には自家製のジャンドゥージャが閉じ込められています。とろけるようでありながら、エッジのきいた味で、おいしい。この模様は香水の瓶のふたを表現しているとのこと。









「ヴルーテ」という言葉から、クリーミーなスープ状のものを想像していたら、出てきた姿はちょっと違いました。なんとこのドーム型の部分が固まるぎりぎりという柔らかさで、これがヴルーテだったのです。中の白い部分がジャスミンの香り。イチゴのスープもかかって、優しい口当たりと甘さで、あっという間に食べてしまう。そして口からもあっという間に姿を消してしまう、絶品デザートです。


美味しい食事に、シャネルとのランデヴーがますます楽しみに!
どんな出会い、そして調和と驚きを見せてくれるのでしょうか。まずは6月です。ダイナースカードをお持ちの方は、会員限定の日があるので、予約が取りやすいかもしれません。早速チェックしてくださいね。

そして、最後にもうひとつ、素敵な情報を加えさせてください。
春を迎え、今年もシャネル銀座ビルディングの屋上テラス「ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード」が3月20日よりオープンしました。
1日を通して気軽に使えるスペースと、さまざまなメニューが魅力のル・ジャルダン・ドゥ・ツイードですが、今年はメニューのひとつとして、4月2日から27日まで、「GINZA sakura Box」というベージュ アラン・デュカス 東京がプロデュースする軽食とデザートのセットが登場します。屋上テラスの爽やかな風に包まれて春のひとときを満喫できる幸せな時間を過ごしに、ぜひ、お出かけください。


「ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード」の詳細はこちらから
http://www.beige-tokyo.com/ja/events/2014/03/le-jardin-de-tweed/





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