取材・文 佐々木 千恵美  


京都は宇治にある山政小山園は、江戸初期より自園を持ち栽培から製造まで一貫した茶づくりを続ける製茶問屋 (創業:1861)。
これまでも、グレードの高い日本茶、抹茶をはじめ、抹茶菓子や飲料などを手掛けてきましたが、この度、伝統の継承と進化のために、これまでにない「極上の抹茶体験を届ける」というビジョンのもと、茶生産農家、クリエイターと共に ALL FOR ONE を立ち上げました。

優れた茶生産農家が日本一の味わいを競う「茶品評会」に出品したもの(国内の抹茶原料葉生産量のわずか 0.03%※)を落札して使用し、「抹茶の、再発見」「究極の抹茶体験を提供」というテーマに向けて、各界のプロフェッショナルたちとタッグを組み、「いままで抹茶だと思っていた味わい」や、「楽しみ方の概念」を塗り替えていくというプロジェクト、それがALL FOR ONEなのです。
山政小山園基準価格以上 品評会発表出品茶 全国のてん茶生産量(H31)

今や抹茶は日本の伝統的な飲み物、スイーツのフレーバーとして世界中で愛されていますが、残念なことに良質な抹茶本来の風味を伴わないスイーツ等が多いのも事実。身近になるほど、本当に美味しい抹茶と出会う機会が失われてしまうかもしれない。だからこそ今、本当の抹茶の良さを知って頂きたい。そこには、最高に美味い抹茶にしかできない、新しい発見があるはずと、プロジェクト起案者の山政小山園取締役 小山雅由さん。

山政小山園取締役 小山雅由氏
1980年生まれ、日本で唯一の一級建築士を持つ茶師。宇治の製茶問屋「山政小山園」の父方家系と、京都の華道家元・茶道教授の母方家系の間に生まれる。幼少より生け花、茶道を学び、大学は建築学科に入学。大学院卒業後は、広告会社の営業、プランナーを経て、ブランドコンサルティング会社に転職。家業を継いで以降はマーケティングの責任者として、ブランドデザインや商品企画、プロモーションを手がける。茶製造卸業に従事しながら、「美味さ、ありき。」を信条に、賞味品質の高い日本茶とくに抹茶を作り続けるため、様々な世代、国の人々へのお茶の楽しみ方を伝える活動を続けている。辻製菓専門学校 非常勤講師「高度製菓理論:抹茶」2019 年〜


ALL FOR ONEのプロジェクト第1弾はスイーツ。カウンターデセールの先駆けで宇治出身のToshi Yoroizukaオーナーシェフの鎧塚俊彦氏、予約の取れないスイーツビュッフェの火付け役となったヒルトン東京エグゼクティブ・ペストリーシェフ播田修氏とコラボレーションし、究極のオリジナル抹茶スイーツを開発します。

お二人によって開発された究極の抹茶スイーツは、それに使われる品評会抹茶と食べ飲み比べが出来るようにセッティングされます。購入受付は2020年12月8日(火)16:00 よりインターネットの応援購入サービス Makuake にてスタート。どんな究極の抹茶スイーツが誕生するのか、想像しながら待つのも楽しそうですね。これを機に、日本が誇る最高の抹茶&スイーツについて語れるようになれるかも。


「ALL FOR ONE」プロジェクトブランドサイト
 https://www.afo-uji.com/



◆第1弾プロジェクト クリエイター及びパートナー


鎧塚 俊彦氏(Toshi Yoroizuka オーナーシェフ)

1965 年生まれ 関西のホテルで修業後渡欧後、2004年、東京・恵比寿「Toshi Yoroizuka」をはじめとして六本木・東京ミッドタウン、杉並、店舗を展開。2010年にエクアドルに「Toshi Yoroizuka Cacao Farm Ecuador」を、小田原には2000坪の農園を併設した地産地消を目指す「一夜城ヨロイヅカ・ファーム」開設。“素材づくりを重視”したものづくりを推進している。2016年には東京・京橋に旗艦店「Toshi Yoroizuka TOKYO」をオープン。2018年12月に創業の地、恵比寿店をショコラティエ「Yoroizuka EC」に、2019年6月に 「Toshi Yoroizuka Atelier」をリニューアル。農業に関する積極的な姿勢をもってより良き菓子づくりに奔走中。最近は「(社)食文化ルネサンス」にて日本の食文化の基盤づくりにも注力している。

Toshi Yoroizuka

“常に出来立て”をモットーに、2004年恵比寿の店舗でたった6席から始まったカウンターデセール。ご支持をいただき今では京橋店18席とミッドタウン店11席に進化しました。店頭のショーケースに並ぶプティガトーも全て出来立ての美味しさをご自宅でそのままいただけるように、鎧塚シェフ指揮の元、毎日全スタッフが心を込めてお作りしています。もちろん焼菓子やショコラ、アイスクリー ム、スイーツの全てを楽しんでいただけます。
旗艦店「Toshi Yoroizuka TOKYO」(京橋)、「Toshi Yoroizuka MidTown」(六本木)、「Toshi Yoroizuka Atelier」(杉並)、「Yoroizuka EC 」(恵比寿)、「一夜城 Yoroizuka Farm」(小田原)と東京・神奈川に 5店舗展開して います。



播田 修氏(ヒルトン東京 エグゼクティブ・ペストリーシェフ)


1979年生まれ。2005年に渡仏。パリの5ツ星ホテル「ル・ムーリス」にてヤニック・アレノ氏の元で研鑽を積む。ヒルトン東京には2017年1月にエグゼクティブ・ペストリーシェフとして就任。デザートと装飾で独特の世界観を作り上げるテーマ性のあるデザートビュッフェを牽引し、国内で最も予約が取れないホテルデザートビュッフェとしての地位を確立した。
受賞歴 2006年「ルレ デセール シャルル プルースト杯」入賞。 2009年国内予選部門で入賞。

ヒルトン東京

世界118の国と地域に6,300軒以上(100万室)のホテルを展開 しているホスピタリティ業界のグローバルリーダー、ヒルトンの日本旗艦ホテルであるヒルトン東京は、1963年に国内初の外資系ホテルとして誕生。830室の客室、6つのレストラン&バーと21室の宴会場、婚礼施設などを有し、ヒルトンスタンダードと言われる高水準のサービスを誇るファーストクラスのホテルです。



プロジェクト第2弾以降には、コンラッド大阪とのコラボレーションによる究極の抹茶体験を天空のラウンジで提供する飲食・宿泊企画や、日本料理の老舗「嵐山熊彦」との情緒あふれる嵐山で味わう京懐石プラ ンも企画予定とのこと。
日本のトレンドや伝統を牽引するパートナーたちとのコラボレーションは、お茶の事を深く知り、未来のお茶文化を生むきっかけにもなりそうですね。



「ALL FOR ONE」プロジェクトブランドサイト
 https://www.afo-uji.com/

株式会社山政小山園
 https://www.yamamasa-koyamaen.co.jp/



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