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今回で3回目となる、ハイアット リージェンシー 東京での「カンプリニ スイーツフェア」。フランスのショコラティエ、クリスチャン・カンプリニ氏と、ハイアット リージェンシー 東京のペストリー・ベーカー料理長、佐藤浩一氏がコラボレーションしたスイーツを、コース仕立てで食べられるという企画です。

M.O.F.を持ち、2010年からサロン・デュ・ショコラ東京にも参加して日本での知名度も高いカンプリニ氏。そして、いま東京で最も注目されるパティシエの一人である佐藤氏。この2人のコラボですから、話題性の高いこの企画です。過去2回は言うまでもなく大好評! 次を心待ちにしていた方も多いかもしれません。

3回目は、2015年1月26日(月)から3月31日(火)まで。ホテルのロビーフロア(2階)の「カフェ」で開催されます。しかも、1月29日(木)から31日(土)の3日間は、フランスから来日したカンプリニ氏が、席まで挨拶に来てくれるそうですから、狙っていきたいところです。

もちろん、パナデリアのスタッフも、このフェアを楽しみにしているひとり。そんなところに、今回のデザートを一足先に見る機会がありました。ウキウキしながら行って食べてきましたので、ご紹介したいと思います。あっ、でも、フェア当日まで、どんなスイーツが出るのかお楽しみにしたいという方がいらっしゃったら、ここから先はどうか見ないでくださいね(笑)

スイーツセットは、3皿のアシェットデセールとプティフールで構成されます。1・2皿目をカンプリニ氏、3皿目を佐藤氏が担当。今回の構成をどうするか、それぞれの具体的なレシピは……という打ち合わせのために、今年6月、佐藤氏の右腕として働いている仲村氏が渡仏したそうです。ニース近郊のカンプリニ氏の店を訪れ、厨房で打ち合わせや試作を繰り返しながらの1週間を過ごしたとのこと。その成果が、いま現われました!

佐藤氏(左)とスーシェフの仲村氏(右)


この日は、アシェットデセールのひと皿目、つまりプレ デセールとなるお皿が、参加した全員の前に出されました。

プレ デセール「フルール・ド・オランジュのムース、オリーブオイルの香り イチゴのソース」


丸くてかわいい! イチゴがたっぷり! カンプリニ氏作「フルール・ド・オランジュのムース、オリーブオイルの香り イチゴのソース」です。
どこからどうやって食べよう……と迷ってしまいますが、大胆に球にナイフやフォークを入れて大丈夫。小さなサブレがたくさんついたその中に隠されていたのは、フルール・ド・オランジュ(オレンジの水)のムースでした。そしてさらに真ん中までナイフを入れるととろりと流れ出てきたのは、オリーブオイル! 一緒に口にすると、フローラルで柔らかな風味のオイルに、強すぎないオレンジ風味がとてもよく合います。どちらも心地よい優しさのいい香り。まわりのサブレはさっくりとしていて軽やかです。こんなにたくさんのサブレですが、次々におなかにおさまってしまうのが不思議だと思って聞いてみると、バターは一切使わず、オリーブオイルを使用しているとのこと。ムースの中央に入れているものと同じオイルだそうです。もちろん、フレッシュのイチゴやソースも口を新鮮な気分にしてくれ、合間に食べたり、ムースと一緒に食べたりと楽しめます。
決して少ない量ではない一皿なのに、全員があっという間に全てを平らげてしまっている様子でした。

オレンジの花のつぼみを蒸留させて得たエッセンス、フルール・ド・オランジュについてもう少し書くと、これはカンプリニ氏のお店のすぐ近くで作られているオーガニックのもので、作っている方の奥様が日本人なのだそうです。フルール・ド・オランジュは南仏の名物ですが、強い香りがして苦手だと思っている方もいるかもしれませんね。でもこれは別物。本当に優しい香りで、全く抵抗なく食べられます。

グラン デセールとなる2皿目に予定されているのは、1,2月が「なめらかなマダガスカル産ショコラのクレム マンダリンオレンジのジュとソルベ」、3月が「軽いショコラ・オ・レのガナッシュ、やわらかなキャラメル ショコラのソルベ」。ショコラを使ったデザートで、ショコラティエ・カンプリニ氏の本領発揮です。

1・2月メニュー、手前からプレ デセール、グラン デセール、アプレ デセールとプティフール

3月のグラン デセール「軽いショコラ・オ・レのガナッシュ、やわらかなキャラメル ショコラのソルベ」


3皿目のアプレ デセールは、佐藤氏の担当、「あたたかなイチゴのソテー サワークリームとグラスヴァニーユ」。カンプリニ氏のプレ デセールと佐藤氏のアプレ デセールが、イチゴで繋がっているところが、どことなくお洒落ですよね。
そしてこのあとは、カンプリニ氏のプティフール3種で、コースが締めくくられます。

2・3皿目は当日までおあずけとなりましたが、この日は他にこんなに素晴らしいお楽しみがあったのです。

台の上は一面の魅力的なお菓子、お菓子、お菓子……!!


実は、3皿構成のスイーツセット以外にも、2015年1月26日から3月14日までは、ホテル内の「ペストリーショップ」でカンプリニ氏のプティガトーが購入できるのです。テイクアウトも可能だし、1階の「ラウンジ」でもこれらを食べることもできます。
そのプティガトーのさらにプティサイズが、この日ずらりと並んだのでした。

もちろんたくさん食べました(笑)!
その中から、特に印象に残ったものをいくつかご紹介すると、まずは「ディアマン・ノワール」。黒いダイヤモンドを意味するこちらは、カンプリニ氏のスペシャリテです。まだ食べていない人は、この機会にぜひ。塩がきいていて個性的なショコラのケーキです。  「パンナコッタ・アブリコ・フランボワーズ」は、バニラをたっぷりと使ったパンナコッタにアプリコットとフランボワーズの酸味をしっかりきかせています。驚くのはパンナコッタの軽さ! ギモーブを彷彿させる弾力と空気を含んだふんわり感があって、個人的にはとても好みの一品でした。
「ガトー・マロン・コンフィ」、こちらもユニークです。栗を使ったデザートというと、どっしり、コッテリというお菓子が多いですが、これは栗の風味が軽やかに口に広がります。アーモンドビスキュイ、マロンコンフィ、マロンシャンティ、マロンクリームが、幾層にも重なってひとつになっています。きっとこの多層仕立てが軽さのポイントなのだろうと勝手に想像しました。栗を、質感ではなく風味で楽しませてくれる、とても新鮮な一品です。

左からディアマン・ノワール、パンナコッタ・アブリコ・フランボワーズ、ガトー・マロン・コンフィ



焼き菓子では「タルト・カリソン」もありました。フルール・ド・オランジュで香りをつけたアーモンドペーストをダックワーズ生地で包んでいます。南仏名物のカリソンですが、口にすれば、カリソンがこんなにおいしかったなんてと、再発見すると思います。

郷土菓子をイメージしたタルト・カリソン


チョコレート菓子では、「バール・ショコラテ"ミニ・ミディ"」というシリーズが登場します。細長いチョココックの中に、フルーツのピュレを使ったキャラメルガナッシュを詰めています。アプリコット、フランボワーズ、ココナッツライム、パッションフルーツの4つの味が。手でつまんで食べられる形も可愛い。チョココックはフランスから空輸されてくるそうです。この形、流行るかもしれませんね。

バール・ショコラテ"ミニ・ミディ"


寒さとともに、ショコラシーズンも本番。この冬は、ぜひハイアット リージェンシー 東京に。ショコラを始め、とびきりおいしいデザートが食べられますよ!




Christian Camprini
(クリスチャン・カンプリニ)氏
モナコのルイXV(アラン・デュカス三ツ星)などの名だたる名店でシェフ・パティシエを務め、1996年「メートル・パティシエ」の称号を得る。
2002年よりショコラティエに転向し、2004年にはM.O.F.ショコラティエの称号を獲得。2007年より南仏のアトリエにて、最高級ホテルにショコラやコンフィズリーを提供。2012年4月、ニース近郊に念願のブティックをオープンし、現在、南仏で最も信頼を集めるパティシエ、ショコラティエの一人となっている。



「ハイアット リージェンシー 東京」
ペストリー・ベーカー料理長
佐藤浩一氏
銀座「マキシム・ド・パリ」で10年間の勤務ののち渡仏。2000年フランス「パティスリー・サダハル・アオキ」開業時よりスーシェフとして勤務。その後、同店の日本各店のオープンにかかわる。2012年、「ハイアット リージェンシー 東京」のペストリー・ベーカー料理長に就任し、現在に至る。



「ハイアット リージェンシー 東京」公式サイト
 http://www.tokyo.regency.hyatt.jp/ja/hotel/home.html





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