取材・文 佐々木 千恵美  


北海道を拠点に、22世紀に続くお菓子作りのため牛の放牧実験を行う農業生産法人 ユートピアアグリカルチャーが “発明的チーズケーキ”「CHEESE WONDER(チーズワンダー)」を販売スタートしてから3年弱。アーモンド入りのザクザクとしたクッキー生地に、自社牧場で採れた放牧牛乳と平飼い卵を使った生チーズスフレと生チーズムースを2層に重ね、フレッシュさを追求した「CHEESE WONDER」は、今までなかった風味とふわふわの口当たりが人気となり、週末のオンライン販売開始時には数千人のアクセスがあるそうです。


「CHEESE WONDER」は、自社牧場の放牧牛乳と平飼い卵を使い、環境にも配慮したシステム作りを行いながらお菓子を作るという考えのもと開発されました。
断面のアーモンドクッキーの中央が窪んでいるのは、食べやすさとデザインのオリジナリティから。生地を上下の型でプレスして焼く製法で、何となくアイスモナカを思い出す形状がユニークです。
冷凍の個別包装で届くので、食べたいときに冷凍庫から取り出して常温で1〜2時間置き解凍すればOK。あるいは凍ったまま、または半解凍でも、食べる温度帯によって味わいの違いを比べるのも楽しい。


2022年からは、季節ごとに限定フレーバーを出し、翌年には少しずつ改良を加えアップデートをしてきましたが、この冬はこれまでの「チョコレート」に替わって新しいフレーバーが登場。イタリアンテイストのティラミスを取り入れた「CHEESE WONDER NERO (チーズワンダー ネロ)」が2023年12月8日(金)より販売開始となりました。


CHEESE WONDER NERO (チーズワンダー ネロ)

土台となるザクザクのアーモンドクッキーにもチョコレートを配合し、チョコ生スフレ部分には、ベルギー産の3種のクーベルチュールチョコレートを使用。その上にほろ苦いコーヒーをしみこませたスポンジ、北海道産マスカルポーネチーズと生クリームを合わせたクリームをこんもりのせ、ココアをトッピング。
ミルキーでクリーミーなマスカルポーネチーズ生クリームにコーヒーのほろ苦さが絶妙なバランスで、アーモンドクッキーのザクザク感がいいリズムをとってくれます。
こちらは冷凍庫から取り出して常温で1〜2時間置き、しっかり解凍させてからいただくのがおすすめ。クリームの柔らかさが堪能できます。ただし置きすぎてクッキーが柔らかくなる前にどうぞ。


北海道産マスカルポーネチーズと生クリームを合わせた新配合のクリーム。


ティラミスの要素であるほろ苦いコーヒーをしみこませたスポンジ。


CHEESE WONDER NERO (チーズワンダー ネロ)
1箱6個入り/3,720円(税込)+送料

パッケージデザインにもイタリアンカラーが取り入れられている。冷凍品ですが、新鮮さを味わってほしいので、届いてから冷凍で20日間を賞味期限としている。
オンラインショップ
 https://www.utopiaagriculture.com/products/cheesewondernero/


こちらの商品は公式オンラインショップでの販売のほか、期間限定で都内のカフェKITASANDO COFFEE下北沢店とTAILORED CAFESHIBUYAでもイートイン形式で展開されています。まずはひとつ味わってみたいという方はこの機会にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


KITASANDO COFFEE下北沢店
都内ポップアップ販売情報

KITASANDO COFFEE下北沢店 12月30日(土)まで
 住所:東京都世田谷区北沢2-21-22
TAILORED CAFE SHIBUYA 12月31日(日)まで
 住所:東京都渋谷区宇田川町21-1 西武渋谷店P館1階 CHOOSEBASE SHIBUYA内


ちなみに「CHEESE WONDER」に使われている放牧牛乳や平飼い卵、放牧牛乳ヨーグルトは、サブスクリプションで北海道から取り寄せることができます。

放牧牛乳は一般に流通する牛乳と違い、青草を食べているので色が濃く、65℃低温30分殺菌なので甘みもあるのにさらりとやさしい味わいです。


右が放牧牛乳で左が一般流通の牛乳


4週に1度ユートピアアグリカルチャーが育てた新鮮な素材「放牧牛乳800ml、放牧牛乳ヨーグルト800ml、平飼いの卵8個入り×2パック」と、地球と動物と人のより良い環境作りを目指す活動の報告、リジェネレイティブアグリカルチャーに関するコンテンツ記事が届くサブスクリプションパッケージ「GRAZE GATHERING(グレイズギャザリング)」。
約3ヶ月に1度、季節によって変わる牛乳の味に合わせてパッケージデザインも変更の予定。

価格:2,280円(税込)+送料
販売店:オフィシャルサイト
https://www.utopiaagriculture.com/products/graze-gathering/


実は日本に流通する牛乳の90%は牛舎で輸入の配合飼料によって飼育されており、量も味も安定しているのですが、ユートピアアグリカルチャーでは地球環境、動物、人に負荷をかけずに、美味しいお菓子作りとお菓子を食べることを心から楽しめることを目指し、持続的な環境再生型農業をすることを目指し、自社牧場を開設し、メタンガスやCO2のデータなど、専門家の協力も得ながら実証実験を行っているそうです。


ユートピアアグリカルチャーのイメージ。牛と土壌、牧場と養鶏場、お菓子と牧場のそれぞれの循環を生み出すこの仕組みは、持続可能なビジネスモデルを構築している。


お菓子は食べなくてもよいものではあるけれど、それでも心のうるおいになる食べ物。だからこそ、これからはお菓子の原材料となる乳や卵などの農産物をとりまく環境を知って、地球にも家畜にも人にもやさしい取り組みに挑戦されているストーリーを知るきっかけになればいいですよね。



ユートピアアグリカルチャー

 公式WEBサイト https://www.utopiaagriculture.com/products/
 公式Instagram:https://instagram.com/cheesewonder_ua
 公式Twitter :https://twitter.com/cheesewonder_ua




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