Text by Chiemi Sasaki  


パリのフォションといえば、スイーツ界ではピエール・エルメやセバスチャン・ゴダール、クリスチャン・アダンといったスターシェフを輩出した老舗グルメブティック。43年前に日本上陸を果たしてから、バゲットやクロワッサン、パン・ド・ミといった本格パン、アップルティーなどでグルメ層の心を掴んできたフォションですが、今フォションを語るならやっぱりエクレア。ポップでカラフルなデザインで、それまでショコラやカフェしかなかったエクレアに新たな可能性を見出し、エクレアブームを巻き起こしました。

フォションの代名詞ともなったエクレアをさらに楽しむためのイベントが、2008年からパリで始まったエクレアウィーク。世界中のフォションから集まった色とりどりのエクレアをパリ本店に一堂に集め並べたエクレアウィークは、味覚の秋イベントにふさわしく、3日間で約4000本ものエクレアが売れるのだそう。このフォション エクレアウィークが、昨年から日本でもカフェ形式で登場。今年はパリのエクレアウィークの翌週、9月25日〜10月1日、TENOHA代官山の「ボンドルフィ ボンカフェ(Bondolfi Boncaffe)」にてFAUCHON ECLAIR WEEK CAFE 2015がポップアップ開催されました。


フォション エクレアウィークカフェ2015が開催されたTENOHA代官山の「Bondolfi Boncaffe」


早速登場したエクレアを紹介しましょう。今年のエクレアは4種類。すべて大人の親指ほどのミニエクレアで、スイーツとして甘いタイプが2種類と、アペリティフとしてもいただける塩味テイストが2種類。

スイートタイプ
「ミニエクレール マンゴー」は、マスカルポーネチーズとマンゴー、パッションピューレの甘酸っぱいクリーム入りの、フォションで人気の定番。ビビットなボーダーカラーのプレートが目をひく。

「ミニエクレール ポップコーン」は、カラメルポップコーンのトッピングがかわいい、バターしょうゆ味のクリームが日本人にはどこかノスタルジックな新作。

アペリティフ ミニエクレア
「ミニエクレール オリーブ」は、エクストラバージンオリーブオイルとレモンクリームの意外な組み合わせが、ワインのおつまみに出るオリーブをイメージした新作。トップのオリーブの粒々を噛むと風味豊かな香りが広がります。

「ミニエクレール コンテ」は、マスカルポーネチーズとコンテチーズの旨味をぎゅっと詰め込み、パルメジャーノのチーズを焼き上げたプレートをトップにのせた新作。トリプルチーズとシュー生地は、ちょっとグージェールを思わせます。

ちなみにミニエクレアは日本だけの限定品。パリでの通常販売はノーマルサイズだそうです。ちょっとずついろんな味を試したい日本人にはうれしい配慮ですね。



ティーカクテルとミニエクレア全4種類をいただけるTry-It-Allセット


これらのエクレアと合わせたい飲み物として、初登場したのがオリジナルレシピのティーカクテル。フォションのティーリキュールに、クランベリージュース、パッションフルーツシロップにりんごのブランデー〜カルヴァドスを調合したフルーティーで心地よいお酒。ほんのり赤みがかった色がフォションのブランドカラーやアップルティーを連想させます。オリーブやコンテのミニエクレアとは相性抜群でした。
もちろん、フォションのシグニチャーである「アップルティー」や「アールグレイ」もエクレアのお供には外せません。カフェでは、これらドリンクとのセットでミニエクレア2本セット、4本セットが展開されました。

カクテルに使ったFAUCHONティーリキュールのボトルと、ロゴデザインのマグカップ
FAUCHONティーカクテルはシェーカーで仕上げる


今回ユニークな新作ミニエクレアやティーカクテルを手掛けたフォションのシェフはアントニー ステットレー氏。10年以上日本のホテル、パティスリーでの経験を積んだシェフは日本語が堪能なスイス系フランス人。今年のエクレアウィークは終了してしまったけれど、これからやってくるクリスマスケーキ、ヴァレンタインなどどのような展開をされるのかが楽しみ。今回逃した方は、フォション エクレアウィークは毎年9月と覚えておきましょう。

アントニー ステットレー氏




FAUCHON facebookサイトではパリや代官山での様子が公開されています。
 https://www.facebook.com/FauchonJapan

パリのFAUCHON ECLAIR WEEK 2015のサイト(フランス語)
 http://www.fauchon.com/fr/magazine/eclair-week-la-collection-francaise.html




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