取材・文 佐々木 千恵美  


うさぎでもない、犬でもないパリの住人リサとガスパール。
仲良しなふたりの遊びやいたずら、旅を描いた絵本がフランスで登場してから22年。昨年は日本デビューから20周年を迎えました。

実はキャラクターとか絵本に疎い私。ここ数年でお菓子やチョコレートになっているのを見て知った「リサとガスパール」なのですが、今年の春に原画の展示会に行くチャンスに恵まれて、作者であるアン・グットマンさんとゲオルグ・ハレンスレーベンさんご夫妻の想いと、動画じゃないのに動き出すような油絵原画の素晴らしさに、すっかり心を掴まれてしまいました。

リサとガスパールが巻き起こすストーリーにはしばしば旅がからみます。子供にとっても大人にとっても旅は未知との出会いに溢れ、そこでの経験は人生につながります。だからきっとこの絵本が幅広い層から愛されているのでしょうね。リサとガスパールはこれまで日本を旅したこともあるんですよ。

海外旅行が難しくなった今、リサとガスパールはどんな夏休みを過ごしているのでしょうか?

と考えていると、うれしいことに、ふたりは帝国ホテル 東京にやってくるというではありませんか!
一体どうやって実現したのでしょう?


黒いボディに青いマフラー、赤いお鼻にくりくり瞳の男の子ガスパールと、ほわほわの白いボディにつぶらな黒目、赤いマフラーがお似合いな女の子リサ(プレス発表会にて)


オリジナルストーリー「リサとガスパール 帝国ホテルにやってくる!」

帝国ホテルにやって来たリサとガスパール。
ホテルに入るとまず目に入ったロビーのバラにうっとり…。
チェックインを済ませたリサとガスパールはレストランへ。いたずら好きな二人は食事中にキッチンへと探索をはじめます。ある銀の扉を開くとそこにはおいしそうな料理やデザートを作るフランス語を話すシェフがいました。
シェフに料理を教わりながら、リサとガスパールはアフタヌーンティー作りに挑戦します。



©2021 Anne Gutman & Georg Hallensleben / Hachette Livre
館内を探検中、いろんな扉を開けていくうちにキッチンに迷い込んだリサとガスパールは、フランス語を喋るシェフと出会い、一緒にアフタヌーンティーのお菓子を作ったというストーリー。


ここに登場したシェフが、帝国ホテル 東京料理長の杉本雄さん。
リサとガスパールがお手伝いしたコラボレーションアフタヌーンティーなどが、7月1日(木)〜8月31日(火)まで、帝国ホテルにて提供されています。


リサとガスパールと第14代東京料理長 杉本雄氏。
パリ滞在中の思い出の場所は、通勤で毎日歩いて渡ったセーヌ河の風景だそう。


今回のアフタヌーンティー企画のために、パリに住む作者のアンさん、ゲオルグさんご夫妻と杉本シェフがオンラインで対談し、実現に至ったとのこと。ゲオルグさんにはオリジナルストーリーをもとに3点の作品を描きおろしていただいたそうです。料理を学ぶためフランスで13年間を過ごした杉本シェフは、対談を通して得たリサとガスパールの世界観からメニューを考案しました。
通常はアンさんがストーリーを考え、ゲオルグさんが描くというスタイルですが、この企画ではアンさんの役を杉本シェフが担ったような形でアイデアを出し具現化されました。作者とのやり取りで創り上げたアフタヌーンティーは唯一無二のものでしょう。開催中はアフタヌーンティーが提供されるインペリアルラウンジ アクアで、描きおろしの作品2点が展示されるので、物語を浮かべながら味わい過ごすことが出来ます。



©2021 Anne Gutman & Georg Hallensleben / Hachette Livre
東京に遊びに来たリサとガスパールは、日比谷公園から帝国ホテルに向かいます。
帝国ホテルの建物は、数年後に建て替えのために壊すことが決まっているので、絵に残そうという案で一致。ゲオルグさんは実際に泊ったことはないが、送られてきた画像とgoogleストリートビューを見て描いたそう。


リサとガスパールのアフタヌーンティー 旅 "TABI" PARIS-TOKYO
 ¥7,150(税込、サービス料別)
 インペリアルラウンジ アクア(本館17階)にて

リサとガスパールのアフタヌーンティー 旅 "TABI" PARIS-TOKYO
(画像は2名様分)


「フランス時代、リサとガスパールが住むパリの現代美術館の近くに住んでいてよく近くを散歩した。そこで原作者のお二人と話し合い、サントノーレなどパリ生まれのお菓子をストーリーにのせて創り上げていくことにした」という杉本シェフ。

3段のお皿の一番上を飾るスイーツは4種類。真ん中、パリのサントノーレ通りを散歩するリサとガスパールに注目です。

ヘーゼルナッツのサントノーレ
   高級ブランドの並ぶサントノーレ通り。昔この長い通りに面したパティスリーで生まれたお菓子が、リサとガスパールが散歩するような細長い形で登場。パイ生地の溝にヘーゼルナッツのプラリネクリーム、マスカルポーネとホワイトチョコレートのクリームを絞り、いちじく・ヘーゼルナッツに、リサとガスパールを模ったチョコレートをのせれば、すっかり通りをお散歩する姿に。


パイとプラリネのサクサクでクリーミーな食感が楽しい。リサとガスパールのお散歩に同行させてもらった気分になります。(プレス発表会にて)


フランボワーズのルリジューズ
   シュー生地を2段重ねにして修道女の服に見立てたてたフランス伝統菓子ルリジューズを、ピンク色のクッキーを被せ鮮やかに焼き、カスタードクリームとフランボワーズコンフィチュールを詰めて愛らしく仕上げてあります。
サクサクのクッキーシューの味もクリームの味も小さいながらしっかり感じられ、存在感たっぷりの修道女です

オペラ
   オペラ座のステージをイメージして作られたといわれ、パリ発祥のスイーツの代表格。コーヒークリームがたっぷりしみ込んだビスキュイ、チョコレートガナッシュ、コーヒー風味のバタークリームが絶妙なバランスで、艶のある表面にひとつ輝く金箔がその品格を示しているよう。
上品なくちどけは、ロングラン間違いなしの味わいです。

カヌレ
   パリではなくボルドー発祥のフランス菓子ですが、カヌレの有名な老舗「ストレー」のそばに住んでいた杉本シェフの思い出として、どうしてもいれたいとの想いがこめられた一品。
卵黄、バター、牛乳、小麦粉、砂糖といった身近な材料に、ラム酒等で香りを加えて専用の型に流し焼き上げた伝統のお菓子カヌレは、カスタードクリームのようなコクともっちり感、表面の香ばしさ、お花のような形もかわいくて日本でも人気ですね。

手前右からオペラ、フランボワーズのルリジューズ、カヌレ。(プレス発表会にて)


2段目3段目のセイボリーも杉本シェフの思い出のパリやフランスにちなんだ品、作品と作者に関連付けたユニークな品が揃います。アフタヌーンティーに欠かせないスコーンも付き、どれをとっても旅する気分になれますよ。


2段目手前はリサとガスパールのパン・オ・レ、奥が華やかなサラダと彩りお豆。かわいすぎて食べるのが勿体ない!(プレス発表会にて)


パリジャンサンド
   一般的にはバゲットを使うところクロワッサンを使い、ジャンボン(ハム)、エメンタールチーズ、コルニッション(小型のキュウリの酢漬け)をサンド。
ホテルメイドのサクサクなミニクロワッサンに、本格的な具材の組み合わせで唸ってしまうおいしさ。

リサとガスパールのパン・オ・レ
   白はリサに、ココア生地はガスパールに焼き上げたパン・オ・レ。どちらか1個がつきます。かわいいだけじゃなく、ふんわり味のある二人にそっくりなパンです。

華やかなサラダと彩りお豆
   北海道産の4種類の豆を添えたカラフルなサラダは、きりっと酸味のきいた夏にぴったりの爽やかさ。

ミートボールの煮込み リンダールーラーデン風
   「リサとガスパールのクッキングブック」掲載レシピを元に作ったミートボールを、ゲオルグさんの出身地であるドイツ料理風にアレンジ。

ミートボールの煮込み リンダールーラーデン風。(プレス発表会にて)


リサとガスパールのピザパン
   作者の好物がピザと知ったシェフが、リサとガスパールに見立てたピザパンを作りました。中にオリーブ、モッツアレラチーズ、バジル、ピザソースが隠れているなんてサプライズですね。

ほうれん草とピスタチオのケークサレ
   ハーブ香るマヨネーズがアクセントの塩味のケーキ。

キッシュロレーヌ
   オニオン、ベーコン、チーズ入りの、フランス ロレーヌ地方のパイ。

プレーンスコーン


手前と奥がリサとガスパールのピザパン、真ん中にほうれん草とピスタチオのケークサレ、キッシュロレーヌ、左右はパリジャンサンド。(プレス発表会にて)


アフタヌーンティーのリサとガスパールに見立てたメニューは、1名様につきいずれかをご用意します。ご指定はいただけませんのでご了承ください。

メニュー内容は変更となる場合がございます。また、天候等により仕入れ状況が変わる可能性がございます。予めご了承ください。


時間: 11:00〜18:00(ラストオーダー) 7月20日現在
ご予約・お問合せ:インペリアルラウンジ アクア 03−3539−8186(直通)
https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/imperial_aqua/plan/afternoon_tea.html

また、本館1階のランデブーラウンジでは、期間中描きおろしの作品1点を展示するとともに、2種類のメニューを展開します。
価格は消費税込、サービス料別



©2021 Anne Gutman & Georg Hallensleben / Hachette Livre
正面ロビーでのリサとガスパール きれいなバラにうっとり…そして思わずいたずら…!?
ランデブーラウンジはスポットすぐ横に位置する。


リサとガスパールのシブースト ¥3,000 紅茶またはコーヒー付き

リサとガスパールをイメージした白黒2種類のシブーストが一つのお皿に。

パリ・サントノーレ通りに店を構えていた菓子職人 シブーストさんが考案した伝統菓子シブーストを、リサとガスパールに見立て、白と黒の2色で仕上げた一皿。バニラのクリームとベリーのコンフィチュールを詰めた白のシブーストはリサを、カカオ生地にチョコレートクリームとヘーゼルナッツのムースを詰めた黒のシブーストはガスパールをモチーフにしたかわいいオリジナルペストリー。
アフタヌーンティーはちょっと食べきれないかも、という方にはこちらがおすすめです。


リサとガスパールのスイカのカクテル été 2021
 アルコール ¥2,200 ノンアルコール ¥1,980

種までもデザインされたスイカのカクテルは爽やかな甘さ。

リサとガスパールの夏休みをイメージし、スイカを使ったカクテルが誕生。
グラスの縁の塩は甘さをひきしめます。種をイメージしたのはチョコレート。
アルコール入りは、テキーラ、スイカのフローズンをシャンパーニュで割り、ノンアルコールは、サイダーで割っています。

酒類の提供については、新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては制限、または中止となることがあります。

時間: 11:00〜20:00(ラストオーダー19:30) 7月20日現在
ご予約・お問合せ:ランデブーラウンジ 03−3539−8045(直通)
https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/rendezvous/plan/gaspard_et_lisa_2021.html


もっとリサとガスパールのオリジナルストーリーを体感したい! そんな方には限定デザインマグカップとポストカード3枚の特典付き宿泊プランはいかが?

「リサとガスパール 帝国ホテルにやってくる!」アフタヌーンティー&ステイ
 本館 スーペリア(32u) 1泊2名様 74,300円
 (1泊朝食付 サービス料・消費税込)

リサとガスパールのアフタヌーンティー 旅 "TABI" PARIS-TOKYOと、リサとガスパールのシブーストの両方が楽しめて、特典にオリジナルアート作品2点が描かれた限定マグカップとポストカード3枚セットをお1人様1セットずつ付く宿泊プランは1日3室限定。



ご予約・お問合せ:

帝国ホテル 東京 客室予約課 03−3504−1251
(平日9:00〜19:00、土日祝日 9:00〜18:00)
■アフタヌーンティー他 ご予約ページ

この夏、リサとガスパールと一緒にスイーツで旅の思い出を作りませんか? アフタヌーンティーは早めの予約をおすすめします。詳細、予約状況などは帝国ホテル 東京のwebサイトをご参照ください。


リサとガスパール 帝国ホテルにやってくる! 概要
  
期間:2021年7月1日(木)〜8月31日(火)
会場:帝国ホテル 東京
Webサイト: https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/other_plan/plan/gaspard_et_lisa_2021.html
Instagram:https://www.instagram.com/imperialhotel_jp_official/





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