取材・文 佐々木 千恵美  


東京駅改札内を、お買い物やくつろぎの場として、たくさんのお店が集まるGRANSTA(グランスタ)に、2月6日、新たなグルメスポットがオープンしました。

埼玉で人気の老舗ベーカリー、倉田博和シェフ率いるデイジイが、「デイジイ東京グランスタ店」として、JR東日本東京駅北通路、八重洲北口改札内近くに出店。一日中人が行き交う駅構内で、いつでもさくっと食べられて、毎日の食卓にかかせないパンが買えるだけでもうれしいですが、わざわざ行きたいこだわり店のパンが揃うのだからありがたいことこのうえなし!


約100uある店内。奥にはイートインスペースもある。  (内観イメージ)

受賞歴多数、豊富な経験を持つ倉田シェフの技術力、発想力・商品バラエティーを活かした「NIPPONのベーカリー」をコンセプトに掲げ、日本に伝わってから独自の進化を遂げたパンを、複雑でとがったものでなく、シンプルで誰にでも愛される、日常的に美味しく食べられる日本のパンとして、毎日100種類以上提供されます。


倉田博和シェフ(社長)はフランスを旅して本場のフランスパンに魅了され、この感動を多くの人々に与えたいとパン職人を目指す。また、京都で食べたショートケーキの味が忘れられず「ローヌ洋菓子店」で5年間修業。地元埼玉県川口に戻り現在に至る。2006年世界パンコンテスト(ibaカップ-ドイツ開催-)3位入賞など受賞歴多数。現在は技術指導、材料の開発依頼多数(顧問契約)、講演、コンサルタント業務なども行う。

デイジイは1962年創業以来、粉から作るオールスクラッチという伝統製法を守ってパン作りを行っている「美味しい食事パンの店」。現在、埼玉県川口市内に「デイジイ」5店舗、蕨市に1店舗、デイジイ東京1店舗を東京都池袋に展開中。


食パンはもとより、惣菜パン、サンドイッチ、菓子パンに至るまで、お馴染みのパンもどこかひと味違う。コッペパンのサンドイッチも懐かしさと現代的センスが入り混じり、つい手に取りたくなるパンばかり。何といってもデイジイで人気No1のクロワッサンB.C.や、東京駅限定でシェフの自家製カレーパンが登場するのもうれしいですよね。

クロワッサンB.C. 税込292円
Bはバター、Cはクロワッサン、クッキー、ケーキの意。農林水産大臣賞受賞の他、第二回全国ご当地パン祭り人気投票1位に輝くデイジイでもNo1の売れっ子。中に隠れたケーキ生地が驚きと美味しさの幅を広げてくれる。

シェフの自家製カレーパン 税込216円
国産牛肉と玉ネギ、人参などの野菜をふんだんに使い、独自ブレンドのカレー粉を使ってじっくり煮込んで作った中辛カレーをパン生地で包みパン粉をつけて揚げたカリカリカレーパン。

昔ながらのコッペパンにはきなこがたっぷり。

タマゴサラダもふんわりコッペパンにサンド。


限定ものはまだまだあります。デイジイ東京 グランスタ店の特別企画として入り口すぐの円形コーナーに設けられたDaisyLABO(デイジイラボ)に注目!
 デイジイがパン好きに贈るパンの実験室として、季節ごとにパンにまつわる美味しい企画をお届けするDaisyLABOでは、第一弾としてパンの世界大会等入賞歴のあるグレートシェフとのコラボにより、デイジイ倉田シェフが彼らのスペシャルレシピ11種類を再現。


DaisyLABO(デイジイラボ)のコーナーは、入り口すぐの場所に。


今回のグレートシェフはティエリー・ムニエ シェフ、山ア隆二 シェフ、安倍竜三 シェフ、児玉圭介 シェフの4人。レギュラーコーナーにはないハード系、ムニエ氏のバゲットやクロワッサンもあり、パンマニアには見逃せないコーナーです。フランスや大阪など遠方のシェフや、超人気店のシェフ、お店を持たない世界大会優勝シェフによるスペシャルレシピは特別感がありますね。オリジナルを知っている人なら食べ比べてみても面白いのでは。


ティエリー・ムニエ シェフ
パリ・バゲットコンクールで金賞受賞。製パンのM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)受章者でもある。

バゲット・ムニエ 税込346円
ムニエ氏自身がフランスで特別に開発した粉を使用。低温長時間発酵により、熟成された小麦の味わいが楽しめる。外皮はパリッと、内側はしっとり。

クロワッサン・ムニエ 税込270円
ムニエ氏自身がフランスで特別に開発した粉と、香り高い発酵バターを使用。食感はザクっとしていて、その後口の中にバターの風味が広がる。


山ア隆二 シェフ
パン最大の世界大会クープ・デュ・モンドで日本がはじめて優勝した大会の日本チームリーダー。現カネカテクニカルアドバイザー。

ブリオッシュ・トゥ・ショコラ 税込292円
名前通り全てのパーツがショコラ。卵、バターをたっぷり使いしっとりとしたブリオッシュ生地に、ベルギー産チョコレートの濃厚なクリームを合わせ、トップには軽快なパールチョコレートがたっぷり。

ブリオッシュ・アールグレイ・ポム・アマンド 税込297円
香り高いアールグレイとリンゴのシャキシャキ感、アーモンドクリームのしっとり感が一度に楽しめる。


安倍竜三 シェフ
ブーランジェリーパリゴ(大阪府)の安倍シェフは、2001年フランスで開催された第一回クロワッサンコンクール入賞経験のある実力派。

天白パン 税込184円
国産小麦を使用し、低温長時間発酵により、粉の風味を最大限に引き出したキューブ状山型パン。もっちりとした食感が楽しめます。

天白レーズンクルミ 税込238円
天白パン同様の国産小麦粉と製法でレーズンとクルミを練り込んだ食事パン。


児玉圭介 シェフ
祖父の代から続くパン一家に生まれ、青葉台(神奈川県)の「ボンヴィボン」を開業。数々のイベントでは行列ができるなど今注目のシェフ。

しらすフランス 税込394円
フランスパンにバターとマヨネーズで合わせた釜揚げしらすをサンドして焼き上げ、ごま油で風味付け。横に切れ目が入れてあり食べやすく、香ばしい味わいは一度食べたら癖になる。

モカ・ブリオッシュ 税込346円
ブラックココアとコーヒー濃縮液を生地に練りこみ焼き上げたコーヒータイムにぴったりの一品。

グレートシェフとのコラボはいつまでなのかは未定ですが、今後は地域食材を使ったパンなどを予定しているそうです。そちらもあっと驚かせてくれそうで楽しみです。

また、店内奥にはイートインコーナーもあり、こだわりのオーガニックコーヒーなどドリンクメニューも楽しむことができます。電源が複数配備されたスタンディングカウンターならスマートフォンの充電をしながらブレイクも可能。


レジカウンター壁を飾るドリンクメニュー。オーガニック中心というのもうれしい。

イートインには椅子席とスタンディングカウンターがある。オーガニックコーヒーは税込380円。

余談ですが、デイジイ東京のロゴマークである英国の衛兵さん。イートインカウンターの壁を飾る額には、そのロゴが何枚かに切り取られてデザインされています。どれがどこの部分か、頭をかしげながら探してみるのも楽しいですよ。この仕掛け、気付いた人がいたらかなりのパンマニアかもしれませんね。


電源付きのスタンディングカウンター。壁にはグラフィカルなデイジイのロゴ分解図が。


東京駅にお立ち寄りの際は、一度覗いてみてください。

全部で100種類ほどのパンは、1日4,5便、出来立てが川口の工場から運ばれる。



店舗概要
 営業時間 : 全日 7:00〜22:00
 店舗面積/客席: 約100u/25席(内スタンディング7席)
 住所 : 東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東京駅八重洲北口内1階
 運営会社 : ジェイアール東日本フードビジネス(株)

デイジイのサイト
 http://www.daisy1962.co.jp/




Panaderia TOPへ戻る