Text by Chiemi Sasaki  


「香りの会」でお世話になっているハイアット リージェンシー 東京の「カフェ」では、季節ごとに旬の素材を使い、アフタヌーン スイーツセットを提供しています。今の時期、3月いっぱいまではイチゴ。寒さが厳しいうちから赤くて甘い香りが、心を温めてくれるイチゴ。コースに仕立てられた赤いスイーツの品々には、佐藤浩一ペストリー・ベーカー料理長の細やかな味わいの仕掛けが施されています。

イタリアンテイストのオールデイダイニング「カフェ」


席について最初の一品が、イチゴのコンポートとハイビスカスのジュレ ローズの香り。

スプーン形の陶器に赤と白の彩。よく見るとトップはフランボワーズです。器ごと口に近づけると、ローズと赤いフルーツの香りが鼻をくすぐります。するっと口に入れれば、イチゴやハイビスカス、グレナデンなどトーンが似た甘酸っぱさが少しずつずれながら重なって面白い。思わず香りの会「ローズ」編を思いだしました。

アミューズのイチゴのコンポートとハイビスカスのジュレ ローズの香り



二皿目、プレデセールはミルクショコラのクリーム イチゴとグリオットチェリーのマリアージュ。
球形のガラスの器にイチゴの花を咲かせたような盛り付けが、ちょっぴりパフェっぽくてにっこり。薄いメレンゲとヴァニラジェラートの下にドモーリを使ったミルクショコラのクリームとサクサクのサブレが隠れていて、食べてみるとショコラの濃厚さにハッとさせられます。表向きは赤と白なのに、裏のテーマは赤と黒〜フォレノワールでしょうか!? どうやらイチゴの脇に添えられたグリオットが、ショコラとイチゴをつなげているようです。

プレデセールのミルクショコラのクリーム イチゴとグリオットチェリーのマリアージュ



三皿目のグランデセールは、サワークリームとホワイトショコラのムース ミントのシャーベット。
長方形のお皿に描かれたイチゴの帯。右にはライムをアクセントにしたミントシャーベット。左にはサワークリームの酸味がホワイトショコラのミルキーさを引き立てるなめらかでふくよかなムース。その中にはパイナップルのコンポートで風味の変化を加えたビスキュイとイチゴやベリーのソースが忍ばせてあり、味わいは見た目以上に立体的。

グランデセールのサワークリームとホワイトショコラのムース ミントのシャーベット



しめはプティフール。5種類の中から3種を選んでいただきます。今回は特別に5種類を用意していただきました。伺ったのがちょうど2月ということもあり、用意されたのはチョコレートをベースにした一口菓子の数々。スペシャリテのマカロンをはじめ、キャラメル入りボンボンショコラ、フォンダンショコラ、サブレショコラ、バール・ショコラなど。特にフォンダンショコラは、一口ながら、カカオの風味が存分に堪能できる濃厚な一品。

実際のコースではプティフール5種の中から3種をチョイスする


イチゴをたっぷり使った王道でいながら、そこかしこに味わいや香りのグラデーションが感じられるアフタヌーン スイーツセット。こちらのイチゴづくしのコースは3月31日(木)までの期間限定。イチゴの最もおいしいこの季節に、一足早い春を味わいにいらしてはいかがでしょうか?



ハイアット リージェンシー 東京
 http://tokyo.regency.hyatt.com/ja/hotel/home.html

ハイアット リージェンシー 東京「カフェ」のアフタヌーン スイーツセット
 http://www.hyattregencytokyo.com/restaurant/caffe/news/post-2968/




Panaderia TOPへ戻る