取材・文 下園 昌江  


連日満席人気のビュッフェ、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイの「シェフズ ライブ キッチン」。ヘルシー・ビューティー、フレッシュをコンセプトにした料理が女性を中心に評判をよんでいます。

3月1日(火)からスタートしたビュッフェは「日本を味わおう」というシリーズの第4弾。今まで、瀬戸内・北陸・北海道ときましたが、今回は「東北」がテーマです。東日本大震災から今年で5年。東北地方をもっと元気に、という願いを込めて東北の豊かな自然の中で作られた野菜や三陸の新鮮な海の幸をふんだんに使った料理が登場します。シェフズ ライブ キッチンの料理長佃氏が自ら東北に足を運び実際に食材を手に取り、そしてその土地の郷土料理を味わい、それらをヒントにし今回のメニューを作り上げました。

開放感あるシェフズ ライブ キッチンの様子


今回のビュッフェはグルメジャーナリスト東龍氏とのコラボレ-ション。
東龍氏の挨拶の中で、「石巻産ベビーリーフと桜鯛のカルパッチョ」についての話がありました。皆さんも様々なニュースでご存知だと思いますが、津波で多くの犠牲者を出した大川小学校。そこに通っていた多くの子供たちが進学する予定だった大川中学校が震災後閉校し、その跡地が野菜工場として活用されています。そこで栽培されているベビーリーフが今回の料理に使われているのです。
直接被害を受けていなくとも、そういった話を聞くのは正直辛いことですね。その子供たちや遺族の気持ちを想像してしまうから。それでも、そういう事があったという事実を忘れないこと、東北地方をこれからも応援していこうと思う気持ちも大切です。

シェフズ ライブ キッチン料理長 佃氏


グルメジャーナリスト 東龍氏


ビュッフェの始まりは、季節を感じるスープから。
伊達藩名物ずんだ(枝豆)と雛鳥を使った「コラーゲンたっぷり ずんだ(枝豆)と雛鳥の春色スープ」。最初にスープをいただけるのは、ほっと落ち着けるのでとても嬉しいですね。上にかぶせているパイ生地を崩すと、中からふわっとスープの香りが漂います。雛鳥のエキスとずんだの甘さが体に優しくしみる味です。

コラーゲンたっぷり ずんだ(枝豆)と雛鳥の春色スープ


ビュッフェというと、ついついボリュームのあるお肉系に目が行きがちですが、シェフズ ライブ キッチンのビュッフェはお野菜が新鮮でとても美味しいので、たっぷり頂きたくなります。

宮城県産のセリは、葉、茎、根の全てを使用していてシャキシャキとした食感とシラスの香ばしさを楽しめます。根まで使っていることには驚きましたが、生命力の源という感じがしてとても美味しかったです。
そして甘みのあるちぢみほうれん草と塩味がきいている生ハムのサラダは白ワインに合わせたくなる味です。

セリと釜揚げシラスの和風サラダ


ちぢみほうれん草と生ハムのサラダ

先に紹介した大川中学校跡地の野菜工場で栽培されているベビーリーフは、「石巻産ベビーリーフと桜鯛のカルパッチョ」で使用されています。ベビーリーフの明るいグリーンと桜鯛のほのかなピンク色がとても春らしく見た目に美しいお料理です。

石巻産ベビーリーフと桜鯛のカルパッチョ


そして、サラダの隣には一口サイズの可愛らしい前菜がずらっと並びます。
初カツオを使用した「カツオのたたきマリネ バジルソース」、福島県の郷土料理「いか人参」、畑のキャビアと呼ばれるトンブリを使った「トンブリと真だこ わかめのマリネ」、仙台の郷土料理「からし巻き」などが並びます。普段あまり食べる機会がない料理ばかりで、郷土料理好きとしては、食べる前から興味をそそられます。一口サイズなので色々と味わえるのも嬉しいですね。

一口サイズの前菜


お野菜や前菜を頂いた後は、しっかりボリュームのあるお肉・お魚系へ。
桜のチップで燻製した鴨肉のソテーは、燻製独特の香りと鴨肉の旨味がマッチ。春野菜のアスパラや筍と一緒に頂きます。

桜チップで燻製した鴨肉のソテー 春野菜添え


宮城県産“JAPAN X”をローストし、生姜のソースと合わせた「豚バラ肉のロースト 春野菜と生姜のソース」は豚肉の旨味と脂の甘さが上品で、ほのかに香る生姜のソースとも相性が良いです。春の魚の代表鰆はほどよく脂がのりながらもさっぱりした味を活かして、酸味のきいた白ワインソースと合わせています。菜の花とともにいただくと更に春気分が盛り上がりますね。

豚バラ肉のロースト 春野菜と生姜のソース 鰆のソテー 酸味のきいた白ワインソース


是非シメにいただきたいのが「はらこ飯」。 すでに全国的に知られていると思いますが、宮城県の郷土料理で、鮭とイクラの親子丼です。ちょっと面白いのがこのビュッフェでは岩手名物の南部せんべいを砕いたものをトッピングできるということ。最初は、え!?っと思いましたが、食べてみるとこれが意外によく合います!是非お試しくださいね。

はらこ飯


お料理の最後に欲しくなるのはやっぱり甘いもの。料理メインのビュッフェですがもちろんデザートも豊富に揃えています。デザートも地元の特産品を積極的に使っています。
仙台味噌のチーズタルトや、ずんだ(枝豆)のクレームブリュレ、宮城県産いちごのシュークリーム、岩手小岩井牛乳のブランマンジェなどそそられるものばかり!
美味しいお料理に夢中になりながらも、やっぱり甘いものも外せないという方には嬉しい品揃えですよね。

東北素材を使ったデザート


東日本大震災から5年。この時期は様々な場で大震災のことについて、被災者の方について考える機会が増えると思いますが、このビュッフェは今まさに東北地方で頑張ってらっしゃる方を食を通じて応援できるものだと思います。
毎回人気の高いビュッフェですので、気になる方はお早めの予約をおすすめします。



ホテル インターコンチネンタル東京ベイ シェフズ ライブ キッチン
「〜東日本大震災から5年。東北をもっと元気に〜日本を味わおう第4弾−東北」


期間:2016年3月1日(火)〜5月15日(日)
お問い合わせ・ご予約 
 http://www.interconti-tokyo.com/restaurant/chefs-live-kitchen/




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