取材・文 佐々木 千恵美 


もうすぐやってくるバレンタインとホワイトデー。
日本には世界中から選りすぐりのチョコレートが集まります。

多くのブランドが集結する百貨店のバレンタインマーケットで、売上がトップクラス(時には1位であることも)のチョコーレートブランドが今年もフランスからやってきます。
それが、「すべてがオーガニック素材」というチョコレート。ジャン=ミッシェル・モルトローです。

世界的に有名なショコラティエのブランドを置いて意外に思われるかもしれませんが、日本人好みの優しい味と素材の安心感、親しみやすさなどから、一度好きになるとリピートするファンがとても多いのだそう。

ジャン=ミッシェル・モルトローとは、どんなショコラティエでどんなチョコレートを作っていて、どこにお店があるのでしょうか?

フランス中西部の二代にわたるオーガニック農家のもとで育ったジャン=ミッシェル・モルトロー氏は、2000年にオーガニックレストランをオープン。そこで提供していた自家製オーガニックショコラが口コミで評判となり、2005年からショコラティエとして専念することになりました。
ロワール地方、ナント近郊にある村のラボで作られる作品は、今ではフランスを飛び出し、ベルギーやスイスなどでも販売されるように。そして日本のバレンタイン・ホワイトデーには9年目の出店を迎えます。
また、2017年からはカカオ産地であるドミニカ共和国の有機カカオ農園「エデン農園」と契約。ビーン・トゥ・バーを開始。自ら農園に出向き、農園主と対話し価値観を共有することで、仕入れたカカオ豆から一貫して作るので、ファーム・トゥ・バーともいえましょう。カカオ豆を育てる人とショコラを楽しむ人をつなぐエデン農園のチョコレートはタブレットの他、ボンボンショコラにもされており、収穫ごとの違いを楽しめるクリエーションも魅力です。

日本で展開する2020年のテーマは「L'inspiration(ランスピラシオン)」。

カカオの香りや味わいの奥行き、くちどけの心地よさ、フィリングとのマリアージュ…五感を通して人生に新たな創造性や情熱をもたらすショコラでありたい。そんな思いが込められた100%オーガニックの新作が登場します。

ル・カカオ エデン農園 8個入り ¥3,240(税込)

ドミニカ共和国でアグロフォレストリー農法(森を再生しながら行う農業)に取り組むエデン農園のカカオ豆から作ったファーム・トゥ・ショコラ。
2019年は渋みが強くウッディなアロマが特徴。この個性を味わっていただけるようシンプルなタブレットと、カカオの個性に合わせたフィリングとのマリアージュが楽しめるボンボンショコラをセットに。



ル・タブレット エデン農園 各1枚入り ¥1,296(税込)

プレーン(中)、カカオニブ入り(左)、オレンジコンフィ入り(右) エデン農園のカカオ豆のみを使用したシングルオリジンのタブレット。乳化剤、香料不使用で練り上げたカカオ70%のタブレットは、プレーン、食感も加わったカカオニブ、フルーティーな甘みのオレンジコンフィ入りの3種類。


マリアージュ・デ・クル 4個入り ¥1,350(税込)
 6・9・12個入りもあります

ドミニカ共和国、ペルー、タンザニアの3カ国のカカオが持つ酸味や苦味を引き出しながら、ガナッシュ、キャラメル、プラリネをベースにしたフィリングとのマリアージュを追及したボンボンショコラのアソート。


ヴォヤージュ・デュ・カカオ edition2020 8個入り ¥2,970(税込)

世界6カ国から厳選したカカオで6種類のシングルオリジンガナッシュを詰め合わせたカカオの旅アソート。



ランスピラシヨン 16個+40g入り ¥6,372(税込)

3カ国のカカオの個性とマリアージュを楽しむ「マリアージュ・デ・クル」アソートとシングルオリジンの「ヴォヤージュ・デュ・カカオ」アソートの両方を詰め合わせた贅沢なひと箱。デギュスタシオンが読んでも楽しめるガイド&シートがついてひと粒のカカオ旅が一層深いものに。カカオと作り手をきちんと知るきっかけにもなりますね。


この他、オーバル型のおしゃれなBOXに入った6個入りボンボンショコラ「カドー・デュ・クール」が登場。各店舗でカラーと中身が違うという限定品です。


「カドー・デュ・クール」はボックスごとに、リキュール、フリュイ、キャラメル、ビオ等、コンセプトに沿ったショコラを詰め合わせ、周囲をイメージカラーでコーディネイト。


聞いてびっくりしたのですが「ジャン=ミッシェル・モルトロー」という名前のお店は日本だけで、フランスでのブランド名は「サヴール・エ・ナチュール」。
品質が良く美味しいフランスのチョコレートであっても、日本で手に取ってもらうためには名前やパッケージがとても大事。チョコレートが普段の生活にとけこんでいるヨーロッパと違い、日本人はギフトとして特別感を楽しむ文化があります。だからオーガニック=シンプル、ナチュラルさだけでは弱く、もっと気分があがるキラリとしたデザインが欲しいのです。それで食べたらやさしく飽きの来ない味わいで、農園や作り手とのつながりを感じられる仕掛けがあれば、とてもわかりやすく入っていけますよね。
フランスで人気のオーガニックチョコレートを日本人のために翻訳した姿が「ジャン=ミッシェル・モルトロー」のチョコレートではないでしょうか。バレンタイン・ホワイトデーシーズン限定のために、ここまでする本気度が多くのリピーターを生む秘訣なのでしょう。今年も新宿伊勢丹本店、池袋西武本店、大丸東京、阪急うめだ本店、ジェイアール名古屋高島屋をはじめ、全国百貨店38店舗で展開予定です。ぜひ一度会場を訪れてみてください。



詳しくは公式サイトを参照ください。


ジャン=ミッシェル・モルトロー
 https://www.jmm-chocolate.jp/

バレンタイン、ホワイトデー出店情報
 https://jmm-chocolate.jp/shoplist/




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