麦は、比較的長い時間かけて育つ作物。通常、11月に種を蒔き6月に収穫します。

「ほうれん草なんかは収穫まで60日くらいと短いけど、作業する時間は150時間と手間のかかる作物。手で抜いて束にするのも結構大変なんですよ」

その点、小麦は手間がかからないのが良いところ。収穫する1ヶ月前に一度追肥をするそうですが、特に間引きなどをする必要はなく、蒔いたらそのままでいいのだそう。

生産者の田代さんから、直々にご指導いただきます


「土には少し化成肥料を加えていますが、そのほかの農薬類は使用しません。病気も少ないので、生育中はもちろん、保管中や移動中も農薬は使わないんですよ」

なんともたくましい!さらに、こんな役割ももっているのだそう。

「麦はクリーニングクロップ(洗濯)作物といって、土壌をきれいにする働きがあるんですよ。11月に蒔き6月に収穫して、その後7月に大豆を蒔くという方法は土にとっても良く、県では推奨しています」

例えば、キャベツの後に小麦を植えれば、土に残った余分な肥料を吸いとり、病気もなくしてくれるという優れた性質をもっているのだそうです。

10日前に蒔いた種は、やっと芽が出たところ