取材・文 佐々木 千恵美  


「お菓子作りの繊細さで作るパン」
「100年前からそこに存在しているかのような親近感のある店」

パリ本店と同じモットーを掲げて、3月24日、吉祥寺にリベルテ・パティスリー・ブーランジェリー(以下リベルテ)東京本店がオープンしました。

2階の白壁にあしらわれたリベルテの店名。


リベルテの概要については、フランス大使館でのお披露目会レポートにまとめてありますが (http://www.panaderia.co.jp/event_report/libertejapon/index.html)今回は吉祥寺の実店舗で行われた内覧会の様子をお伝えしましょう。


吉祥寺駅から歩いて5分。東急百貨店裏すぐの路地を曲がったところに、ガラス張りの白い建物が見えたらそこがリベルテ。1階がケーキとパンの販売、内階段、外からのエレベーターで上がれば2階はカフェ。そのどちらもキッチンがガラス張りで、職人たちが製造、作業をする姿が見えるようになっています。
パリのリベルテ同様、「透明性」「親近感」「品質」という3つのコンセプトを、具現化したのがこのオープンキッチンスタイル。お客様から中が見えるだけでなく、スタッフからもお客様のことがよく見えるから親近感がわきます。地域にとけこむお店を目指す姿勢がこんなところにもあらわれています。

ガラス張りオープンキッチンの1階店内。


1階は入ってすぐ左手にケーキのショーケース、続いてサンドイッチ、パンが並び、レジに進む流れ。向かって左にパンの窯があり、入り口から正面奥がお菓子の厨房で、実演販売のごとくケーキを組み立てていく様子に、好きな人は貼り付いて見入ってしまうでしょう。

入ってすぐ左手にはケーキが並ぶ。左からスペシャリテのタルト シトロン、タルト フレーズ、タルト タタン。

バゲットを使ったサンドイッチ3種。左からアボカドバターと赤たまねぎ、カレー風味のフムスと季節野菜、生ハムとプルーンとブルーチーズ。

フランスらしいパンが並ぶ。パニボワ入りのパンコンプレ(全粒粉)。

パティスリーのオープンキッチンではタルトのフォンサージュが行われていた。


店内右側のスケルトン階段を2階に上ればカフェ。採光をいっぱいにとった空間に白い壁と床のタイル、白緑の編み柄が美しいフランス製ラタンのチェアが配置され、明るいながらも落ち着きのある、パリのエスプリを感じられるスペースとなっています。2階の厨房ももちろんガラス張り。外を眺めて過ごすも、調理のライブに見入るも、仲間とおしゃべりで盛り上がるのもよし。リベルテならではの、パンと合わせて楽しめるオリジナルメニューと一緒に。



白と緑を基調としたカフェもオープンキッチン。

パリ風のタイル床とラタンのベビーチェア。


実はパリのリベルテにはカフェはありません。東京本店が初めての試みなのです。フランスならではのパンの食べ方を提案するとともに、季節の野菜をふんだんに取り入れて、見て楽しい、食べてうれしいメニューが考案されています。

カフェメニューのおすすめ「季節の野菜スープ」をいただいてきました。春らしく緑鮮やかなグリーンピースのポタージュを、キヌアやスナップえんどう、芽キャベツ、長ネギのグリルが彩りよく盛られたお皿に注いでからいただきます。パニボワに盛られたパン(おかわり自由)はエキストラヴァージンオリーブオイルをディップすれば、いくらでも入ってしまいそうです。


「季節の野菜スープ」は、別添えのスープを食べる直前にお皿に注いで。

お代わり自由のパン。この日はパン リベルテとバゲットの2種。フランスムーラン・ブルジョワ社の小麦粉と北海道産の石臼挽き小麦粉等を独自にブレンドしたリベルテのパンは、噛めば噛むほど旨みがじんわり。ほんの少しゲランドの塩を入れたスペイン産エキストラヴァージンオリーブオイルをディップして。


ランチ(11:00〜15:00)のメニューはこの他「3種のデリプレート」、「POISSON - 魚プレート」があり、いずれもおかわり自由のパンとディップつき。飲み物やデザートのメニューもあります。甘酸っぱいレモンクレームとヴァニラアイスやライムゼリーなどを彩りよく盛り合わせた「パフェシトロン」はイートイン限定のスペシャリテです。


15時以降は「リベルテのキッシュ」「季節の野菜 グリル&デリプレート」「赤たまねぎジャムと生ハムとグリエールチーズのタルティーヌ」など、ワイン、ビールなどと楽しめる新しいパンメニューが登場します。

そして開店の9:00〜11:00までは、1階で購入したパンやサンドイッチを、コーヒーやリベルテオリジナルのアールグレーと一緒にいただけるイートインタイム。お気に入りのパンで朝食会やブランチ会をするのもいいですね。

2階カフェのカウンター。ドリンクはこちらからサーヴされる。


ケーキはテイクアウトのみなのですが、ひとつにつき1個のりんごを丸ごとじっくり焼いてサクサクのサブレにのせたスペシャリテのタルトタタンは、トッピングの発酵乳クリームと一緒に食べるとフレッシュ感の残るりんごとサクサクが一体となってつい食べ進んでしまいます。

シンプルで親しみのあるルックスながら、ちょっとしたこだわりエッセンスも感じられるリベルテのケーキ。おうちでお気に入りのお皿にのせて好きな飲み物と楽しんでみては。

左からタルト タタン、チーズケーキ、モワローショコラ。

オリジナルのスタイリッシュな菓子BOX。



リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー
(LIBERTÉ PÂTISSERIE BOULANGERIE)
 URL : http://libertejapon.com/
 Facebook : www.facebook.com/LiberteJapon/
 Instagram : www.instagram.com/LiberteJapon/




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