11月になり、しっかりと寒さを感じるようになってきました。
ということは! 今年もショコラの季節の到来です。
やっぱりいつでも気になるのは、ショコラ界のリーダー、「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の動向。ニコラ・クロワゾー氏がシェフとなって2年目。今年の9月には、日本で5店目となる新店舗を六本木ヒルズの中にオープンさせました。

「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」のシェフ・パティシエ・ショコラティエ、ニコラ・クロワゾー氏

今年の9月21日にオープンした、東京では4店舗目となる六本木ヒルズ店


そして、10月22日には、クロワゾー氏が来日し、店舗のある六本木ヒルズの森タワー51階「六本木ヒルズクラブ ザ スターバー」で「2014年バレンタイン限定コレクション」の発表会が行われました。

今年のバレンタインのテーマは、「ショコラ・フルーリ」。
「フランスではバレンタインデーに、男性が女性に花を送るのが一般的。まずはその意味を込めて、“花”をテーマにしました」と、クロワゾー氏。





でも“花”がテーマといっても、さすがにそのままチョコレートに封じ込めるのは、現実的ではなさそう。どうやって表現しているか、シェフの考えを知りたいところです。
 「“花”を、“味覚の花束”として贈りたい。でもそれは実際の花ではなく、花を想像させるものです。実際の花のエキスを使うこともあれば、花を感じさせる香りを使ってみたり、言葉遊びだったりも」
 言葉遊び? ショコラからそんなことが派生するなんて、なんだか楽しそう。
 早速、限定の5種類の味についてご紹介します。




ジャスマン・ボワゼ

優しい甘さを持ったジャスミンの香りは、本物のジャスミンの花を生クリームに入れて香りを移しているそう。非常に強い香りがつくため、それをマイルドにすべく、ベイシダーを香らせたキャラメルをプラス。口に入れるとウッディなキャラメル風味、そしてフレッシュさを感じるジャスミンの花の香りへと移行し、甘い余韻が。



トゥーヌソル・キャラメリゼ

トゥーヌソルはひまわりの花。ひまわりは香りのない花ですが、種のほうに惹かれてショコラに仕立てたそうです。種をキャラメリゼして砕いて、プラリネに。ミルクチョコレートの甘さとカリカリとした食感が楽しい。



ヴィオレット・アシデュレ

フルーティーとフローラルを合わせたショコラ。すみれの花のエッセンシャルオイルと、 “フルーティー”を連想させるフランボワーズやブルーベリーなどのベリー系のフルーツを融合させ、甘酸っぱさのある華やかな一品に。



フルール・ドゥ・セル・ヴァニエ

2層構造で、上にはコモロ諸島のバニラを使ったダークガナッシュが。コモロ諸島のバニラにオレンジの香りを感じ、これを使ったとのことです。下はプラリネ。フルール・ドゥ・セルをきかせています。“フルール・ドゥ・セル”とは? そう、“塩の花”。こんなところに言葉遊びがあったんです。



フルール・ドゥ・カカオ

コレクションには毎回必ずひとつ、プレーンガナッシュが入ります。こちらが今回のプレーンガナッシュ。カカオの花を感じさせる味わいに仕立てたというガナッシュは、カカオの実を浅くローストすることで、まずはカカオの実そのものを感じさせるのが第一段階。味わううちに、黒いベリー系の香りが顔を出し、うっとりするような味を感じながら、カカオの花へと思いを馳せてもらえれば……とのこと。


いかがですか。最初に「花がテーマ」と聞いただけでは、それほど新しさを感じなかったかもしれません。でも、そこに込められたクロワゾー氏の思想とストーリーを聞くと、新鮮な気持ちでショコラと向き合うことができますよね。発売は1月15日から。プレゼントする前に、まずは自分でじっくり味わいたいかも!
 ちなみに、ホワイトデーには桜をイメージしたショコラを発売予定だそう。桜の塩漬けのあのしょっぱさではなく、甘く優しい味わいになるそうです。来日二度目、クロワゾー氏は日本からもいろいろ刺激を受けているのかもしれませんね。


SHOP DATA
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