取材・文 佐々木 千恵美  


バレンタインデーは終わりましたが、チョコレートラヴァーにとって魅力的なチョコレートのハントに終わりはありませんよね。

今年2月1日(水)、フランス・パリからパリジャン、パリジェンヌを魅了するチョコレートとお菓子のブランド「Sébastien Gaudard(セバスチャン・ゴダール)」が、フランス国外初の公式オンラインストアを日本国内向けにオープンし、第1弾として日本向けにアレンジされた限定フレーバーを含む全20種のボンボンショコラを毎月個数限定で販売することになりました。


セバスチャン・ゴダール公式オンラインストアから届くボンボンショコラ (イメージ)。
実店舗での上陸ではなくオンラインストアでというのが今の時代らしい。


セバスチャン・ゴダール氏といえば、ピエール・エルメ氏の後任として「フォション」のシェフパティシエに登り詰め、その後2003年にはデリカバーをプロデュース。2004年には日本のサロン・デュ・ショコラにも登場するなど、斬新なクリエーションでショコラを作りだしていました。その後2011年、パリ 9 区マルティール通りに自身の名を冠したパティスリー「セバスチャン・ゴダール」を開店させると一転、「原点回帰と再生」「歴史と伝統そして創造」をテーマに、モンブラン、フォレノワールなど誰もがわかる伝統的なお菓子を軸に、現代風のタッチを加えたニュークラシックなお菓子を展開するようになったのです。


パリ 9区の “美食通り” とも言われる「マルティール通り」の1号店。店舗の内外装などはセバスチャン・ゴダール氏自身がプロデュースしました。2014年には「サロン・ド・テ」を併設した2号店を、ルーヴル美術館に近いチュイルリー公園のそばにオープン。地元の方から観光客まで広く愛されています。


  パティシエ
 < Sébastien Gaudard(セバスチャン・ゴダール)氏 経歴




1970年 フランスでパティシエをしていた父、ダニエル・ゴーダール氏の家に誕生
1992年 修行を経て、22歳でパリのホテル・マティニョンのパティシエに就任
1997年 ピエール・エルメ氏の後任として「FAUCHON(フォション)」にて、26 歳の若さでシェフパティシエに就任
2003年 新たな冒険として、パリの老舗高級百貨店にデリカバーをプロデュース
2011年 パリ9区マルティール通りにパティスリー「セバスチャン・ゴダール」を開店
2012年 フランスの三大グルメガイド「Guide Pudlo(ガイド ピュドロ)」が選ぶ「トップシェフパティシエ」を受賞
2014年 パリ1区チュイルリー公園近くにサロン・ド・テを併設した2店舗目をオープン


一つ一つ丁寧な手仕事で生み出されている「セバスチャン・ゴダール」のお菓子は量産ができません。そのため、今回の日本上陸では、“一ヶ月につき1000箱” という限定販売になっています。

第1弾の「ボンボンショコラ」は、16個入、32個入、63個入の3種類のアソートで展開。パリの石畳をグラフィカルにデザインしたボックスに1段、スクエアと長方形2種類の形とダーク、ミルクの2種類のカバーをした、デザインも昔ながらのフォークで飾りつけしたシンプルなボンボンが隙間なく並べられています。




16個入 7,200円(税込)
32個入 14,200円(税込)
63個入 28,000円(税込)


箱に仕切りもなく、ショコラの表面に転写シートや着色もしないクラシックな見た目は、今どきでは珍しく、昔を知る人には懐かしく、かえって新鮮に映ります。

センターは基本の3種類。ガナッシュ、プラリネ、マジパン(パート・ダマンド)で、それぞれにフレーバーを加えたバラエティが全部で20種類。
中でも日本ではあまり見かけないマジパンベースのものが多いのは、このブランドの特色ともいえそうです。日本人が大好きなシュトレンにも欠かせないマジパンはチョコレートとの相性はもちろん、合わせるフレーバーを包み込んでアーモンドの風味と食感をより豊かに感じられる素晴らしい素材だと気づかせてくれます。


パート・ダマンド・フォンダント ※日本限定

ミルクチョコレートでサクランボの蒸留酒キルシュが香るアーモンドマジパンを包んだ大人の味わい。

パート・ダマンド・ア・ラ・ピスタシュ ※日本限定

ダークチョコレートの中にはピスタチオ香る、口当たりが軽くてナッツの存在感がたっぷりなマジパン入り。



またプラリネについても加工の仕方によって食感や風味が変わる、こんなにも豊かな表情を見せてくれるなんて!と、奥の深さを発見させてくれます。食感の表現が商品名のフランス語に入っているので想像して食べるのも楽しいです。
例:フォンダン→とろける、クルスティヤン→クリスピー、クロカン→歯ごたえのあるザクザク。

プラリネ・フォンダン・ノワゼット

ミルクチョコレートコーティングの濃厚なヘーゼルナッツプラリネ。

プラリネ・クロカン・オ・カフェ

ダークチョコレートの中はアーモンドのザクザク感とコーヒーの香りが余韻に残るプラリネ。



ガナッシュにはカカオ豆の産地別もありますが、コーヒーやティー、フルーツやお菓子にも使われるスパイスなどお馴染みのフレーバーが中心でほっとするおいしさ。

ガナッシュ・ア・ラ・カネル・ド・セラン

ミルクチョコレートでコーティングされた、セイロンシナモンの上品な香りのダークガナッシュ。

ガナッシュ・ショコラ・オ・カシス

ダークチョコレートでコーティングした、カシスの香りと酸味が爽やかなフランスらしい味覚の一粒。


奇をてらったものはなく、伝統的なボンボンショコラなのですが、甘さや重さがとれた、洗練されたキレのある味わい、繊細な余韻に、ゴダール氏の込めたアップデートを感じずにはいられません。
斬新で誰もがやっていないレシピは刺激的で面白いけれど、時として疲れた身にはこたえます。そんなときこそ、上質で落ち着いたゴダール氏のショコラがそばにあれば癒されます。
ぜひ一度、この心地よさ味わってみてください。



セバスチャン・ゴダール公式オンラインストア

 https://sebastiengaudard.jp/

一般販売は3月を予定しています。月初2日間(1日・2日)はメールマガジン会員、公式LINEアカウント友達限定の先行販売期間です。同期間にオンラインストアをご利用いただくには2月28日(火)23:59までの事前会員、友達登録が必要です。

本国パリの店舗概要

2011年に独立したセバスチャン・ゴダール氏が、パリ9区の “美食通り” とも言われる「マルティール通り」に自身の名を冠した初の路面店をオープン。緑を基調にしたトラディショナルな外観と、淡い水色と白の世界で表現された清潔感のある店内は、セバスチャン・ゴダール氏自身がプロデュースしました。2014年には、出来立てのケーキや焼き菓子とともに寛げる「サロン・ド・テ」を併設した2号店を、ルーヴル美術館に近いチュイルリー公園のそばにオープン。地元の方々から観光客まで広く愛され続けています。

公式webサイト:https://www.sebastiengaudard.com/



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