Text by Chiemi Sasaki  


ウーロン茶にチーズと岩塩を混ぜて飲むなんて! 聞いただけでは想像できませんよね。今、台湾ではお茶に甘さやフレイバーを加えた新感覚のデザートティーが大人気なのはご存知ですか? その火付け役ともいわれるのが世界に650店舗以上を展開する台湾発の「freshtea」「happylemoon」。コーヒー同様、中国茶もいまやドリンクスタンドの時代。ストレートに香りを楽しむだけでなく、カフェラテやスムージーのようなアレンジが若い女性の心を掴んでいるようです。そんな新感覚の台湾茶カフェの日本一号店が、原宿駅にほど近い商業施設「CASCADE HARAJUKU」に10月3日オープン。原宿を訪れるすべての人々に親しめるよう日本での店名は「彩茶房(さいさぼう)」に。台湾と日本の文化が融合したというモダンな天井や窓辺のデザインが印象的です。

彩茶房は「CASCADE HARAJUKU」の正面入り口にある

店内は白を基調とした、過ごしやすく明るい雰囲気。テラス席もあり


ドリンクは台湾産の茶葉を使ったティーメニューをはじめ、台湾ならではのフルーツジュースやお茶を使ったオリジナルカクテルなども用意。何といっても冒頭話題のデザートティーはここでしか体験できない味。その代表が「岩塩チーズ四季春茶」と「レモン四季春茶」。
「岩塩チーズ四季春茶」は、ウーロン茶の一種である四季春茶のアイスティーにクリームチーズ、岩塩をのせ、抹茶パウダーをトッピングしたもの。ストローではなく、グラスに直接口をつけて飲むと、はじめはクリームチーズの香りと味を感じ、次にお茶の香りがやってきます。さらに飲み進むと両者が混ざり合い、味の変化が楽しめるという仕組み。岩塩が最後に味をひきしめ、まさに今までにない後引き感です。
「レモン四季春茶」は、「happylemon」の看板ドリンク。シロップで甘さをつけた四季春茶に、レモン果汁を混ぜたもの。香りは清々しい花のようなウーロン茶、飲むとレモネードのような甘酸っぱい味わい。アイスでもホットでも楽しめます。

岩塩チーズ四季春 M500円(税込) レモン四季春茶 M450円(税込)



日本だけの展開というフードメニューは、台湾の夜市を食べ歩き、日本人の舌にピンとくる屋台めしをちょっぴり洗練させた5品。中でもおすすめは「魯肉飯(ルーローハン)」と「麺線(メンセン)」。豚肉を刻んでショウガやニンニク、八角などの香辛料とともに、甘辛く煮込んだ豚肉のそぼろとゆで卵をご飯にかけて食べる魯肉飯は、日本のどんぶり飯感覚。お醤油系の味にスパイスの香りが後をひきます。一方の麺線は、日本の素麺に似た細麺を、とろみとコクのある鰹だしのスープで仕上げている低カロリーでヘルシーな一品。ちょっと日本のおじやを思わせる懐かしい味わいの鰹だしに、豚モツとパクチーの目の覚めるような香りが加わり、絶妙なバランスに仕上がっています。

両方とも食べたい向きには魯肉飯(小)と麺線(小)のセット850円(税込)がおすすめ


スイーツメニューでは、鉄観音茶で作るソースをかける後味が爽やかな「鉄観音レアチーズ」や、綿菓子に濃く抽出した紅茶をかけると、ほろほろ溶けて中からバニラアイスとマンゴー、タピオカが現れる仕掛けも楽しい「もこもこミルクティー 」など、お茶を楽しめるスイーツがラインナップ。

食べる台湾茶ともいえる鉄観音レアチーズ 400円(税込)

溶けていく動きも楽しみなもこもこミルクティー 550円(税込)


その他、レモンの代わりに日本の高知産柚子果汁をたっぷり使った「柚子四季春茶」など、日本独自のお茶メニューを展開するなど、本拠地台湾より日本店の方がメニューは豊富。すべてのメニューがテイクアウトOKです。

台湾のお茶文化と魅力を、今までとは違った角度で楽しめる新感覚 台湾茶カフェ、「彩茶房」。原宿のメインストリートから、一本奥に入った静かな空間で、あなたの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか?


「彩茶房」公式サイト
 http://www.saisabo.com/




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