トゥルナージュ

"インザクラス"は、天然酵母のパン屋さん"トゥルナージュ"が母体のパン教室。生徒の殆どが、「天然酵母のパンが焼いてみたい。」「トゥルナージュのパンに魅力を感じた。」という理由で教室に通っています。
教室になっているマンションのドアをあけると「あれっ?ここがパンの教室?」と尋ねたくなるほど凝った内装。やさしいクリーム色の壁や、熱帯魚の泳ぐ水槽。パン教室と言うよりも、ちょっと隠れ家的なカフェと言ったほうがぴったりな感じ。


小山先生
この教室を主催している小山利千(りち)さんにお話を伺ってみました。
もともとは、イーストのパンを扱う普通のパン屋さんだった"トゥルナージュ"。当時は小さなスペースに置いてあった天然酵母パンが、いつも一番最初に売り切れてしまうし、自分でも何故だかそのパンに自然に手が伸びる。そんなところが現在の"トゥルナージュ"の原点になった。パン教室もお店も「こうしないとだめ」といった肩ひじを張った姿勢は全くない。「もちろん天然酵母と国産小麦を使っているということで、アレルギーの事や健康についてを考慮して通ってくる生徒も多いです。でもそういった実情は逆に生徒から教えてもらう事が多いくらい。自分では美味しいし、食べやすいと思うものを作っています。生地を天然酵母にしたら、市販のカスタードじゃ味が合わないし・・・。」評判の高いフィリングはそうやって美味しさを求めた結果、作られるようになった。

 「評判の良いパン屋さんだったら、支店をだしたり店を拡大してみると言ったほうに気持ちが動きませんでしたか?なぜ教室を?」こんな質問をぶつけてみると、「確かに支店の事は考えてはみたけれど、子育てもあるし、そこまでリスクを負う必要はないと思った。そして、自分のやれる範囲で考えたら教室だった。」という答えが返ってきた。周りに自然に合わせてみたら、今のスタイルになった。そんな印象を強く受けた。

そして小山さんは、教える事も性格的に向いているようだ。生徒たちの様子をしっかりと把握しながら、実に沢山の仕事をこなしてしまう。生徒たちも大変でキツイ部分もあるけれど、「楽しい」という一番大切な初心をずっと持ちつづけているようだった。

この教室で使っているホシノ天然酵母は和風の素材や野菜がよく合うそうで、メニューもユニークなものが多い。今回見学した授業でも普通のパン教室では取り扱わないようなめずらしい材料が使われていた。小麦粉に関しては、フランスパンにはフランスの粉を使い、その他は北海道産の"ハルエゾ"や"ホロシリ"を使っているとのこと。和風の材料ではわかめなども使用されているそうです。「新しい素材の取り入れ方などはいつも意識しているのですか?」と言う質問に、先生は間髪いれず、「はい。いっつも。もう職業病。」と笑って答えてくれました。





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