バイヨンヌの中心地には、びっくりするほどパティスリーが集中しています。特に Port-Neuf通りは、前回紹介したDaranatzとChocolat Cazenaveがありますが、同じ通りにあと2店舗もあるのです。ぜひはしごで周りたいところですね!


Mauriac外観 大きな3段ショーケース

まずはMauriac。庶民的な店構えで、先述の2店舗に比べると気軽に入りやすい雰囲気です。
道路に面したショーケースには、背の高いガトー・バスクがどどーんと迫力ある姿で並んでいます。そのほかに生菓子のアントルメも数種類あるのですが、一番目立つところにガトー・バスクが何台も並んでいるのが、バスク地方らしいですね。


背の高いガトー・バスクが特徴的 プルーン入りのガトー・バスク

ガトー・バスクと一言でいっても、お店によってそれぞれ特徴があり、Mauriacのものは 他のお店に比べ、背が高いなぁ!と思いました。中がたっぷりなのかしら…?
1種類プルーン入りのガトー・バスクのカット売りがありました。中にはクレーム・フランジーパーヌの様なクリームに大粒のプルーンが入っていて、とてもリッチな雰囲気でした。

BOULANGERIE PATISSERIE MAURIAC
 23 Rue Port-Neuf, 64100, Bayonne



Maison Parièsのショーウインドー

同じくPort-Neuf通りにあるMaison Pariès(メゾン・パリエス)。
こちらはバスク名産のお菓子が種類豊富にそろった1895年創業のパティスリーです。
以前東京の百貨店の催事でも、焼き菓子を販売したことがあるので食べたことがある方も多いかもしれません。

色とりどりのトゥーロン スペシャリテの焼き菓子Mouchousのパッケージ

大きな窓からは、ずらっと並んだカラフルで大ぶりなトゥーロンが迫力あります!
トゥーロンはナッツやココアを使用した茶系のものが多いですが、ピスタチオらしき緑色のもの、そしてなんといってもビビッドな赤いトゥーロンが目立ちます。
この赤いトゥーロンは、単に派手というものではなくバスクの国旗をモチーフにしたもので、赤いベースに白い十字架と緑の対角線で構成されています。それぞれの色には意味があり、赤はバスク人の血、白はクリスチャンの十字架、緑はバスクの大地を表している、とこの後行った博物館で伺いました。

そして、お店のスペシャリテともいえる、Mouchous(ムシュー)は、かわいらしい箱に入ってお土産にピッタリのお菓子です。スペインの良質のアーモンドで作った柔らかいマカロン生地を2枚貼り合わせて作ります。バスク語で「キス」という意味の可愛らしいお菓子です。

大きなガトー・バスク 小さなガトー・バスクやカヌレなど

もちろんガトー・バスクもあります。クレーム、スリーズ、ショコラの展開。
大小サイズどちらもあるのがうれしいところ。本当は大きなサイズを切り分けて食べたいけど、旅行者には小サイズがありがたいですね。バスク地方にほど近いボルドーの銘菓カヌレも販売されていました。
Maison Parièsは、バスク地方内でサンジャンドリュズやビアリッツにも店舗がありますが、最近パリにもできた様です!パリでバスクの味を楽しめるとは、なんとも便利な時代ですね。

Maison Pariès(メゾン・パリエス)
 14 Rue Port-Neuf, 64100, Bayonne
 http://www.paries.fr/



Lionel Raux外観 ルレ・デセール会員を表すデザイン

フランスバスクで、一番洗練されたパティスリーかと思うのがPâtisserie Lionel Raux(リオネル・ロー)。ルレ・デセール会員でもある人気のパティスリーです。
場所は、バイヨンヌの朝市のすぐ近くなので、朝市とセットで行くのがおすすめ。

生菓子のショーケース  オレンジのガトー・ド・ボワイヤージュ

店内は明るい雰囲気で、店員さんも気さくで印象の良いお店。
お店に入ると、まずはショコラの棚があり、奥にプティ・ガトー、道路に面する陳列台には焼き菓子などが並んでいます。気になったのは、オレンジピールが飾られている焼き菓子。ずらっと並べられているのでお店の看板商品なのでしょう。

丁寧に作られたプティ・ガトーたち フルーツのタルトは定番人気

そして、色とりどりのプティ・ガトー。ルレ・デセール会員らしい上品で地方にしては小さめのお菓子が並びます。
洗練されたものもあれば、苺のタルトのようにシンプルなお菓子もあって、幅広い層に好まれそうですね。

ショコラのガラスケース 高く積まれたボンボン・ショコラ

そして入り口近くの大きなガラスケースにはボンボン・ショコラが入っています。驚いたのはその並べ方。
ボンボン・ショコラを高く高く積み上げています!
ショコラの間に厚紙を挟み、器用に高く積み上げているその光景にびっくり。
下のボンボン・ショコラに重さがかかって形が変わったりヒビが入らないのだろうか?と思わず心配してしまいます。日本ではおそらく見られないだろうこの光景。おおらかなフランスらしいですね。

後ほどこのパティスリーリオネル・ローの工房(お店とは別の場所にある)で、お菓子のデモンストレーション研修をうけました。その様子はまた今後紹介していきたいと思います!

Pâtisserie Lionel Raux(パティスリー リオネル・ロー)
 7 rue Bernadou, 64100, Bayonne






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