少し歩くと海のみえる風景が広がる 街の中心地


ビアリッツから海沿いに南下し、向かったのはSaint-Jean-de-Luz(サン=ジャン=ド=リュズ)。小さな街ですが、数多くのショップが集中的に集まっているので街歩きが楽しいところです。私たちが訪れたのはちょうどバカンスシーズンだったこともあり、街にはたくさんの観光客がいて、今回のバスク旅で一番の人口密度だったかも!?

まず目指すは、マカロンが有名な老舗「Maison Adam(メゾン アダム)」。




メゾン アダム外観と看板



メゾン アダムは、1660年創業のパティスリー。サン=ジャン=ド=リュズは、ルイ14世がスペインの王女マリー=テレーズと結婚式を挙げた地としても有名ですが、その際にアダムのマカロンが献上されました。その美味しさに国王、王妃共に感激したということで評判を呼んでいます。


マカロンの詰め合わせがずらっと並ぶ すこし潰れたような平たいマカロン

お店のショーウインドーには、看板商品のマカロンを詰めた箱や缶がずらっと並んでいます。歴史あるお店のマカロンなので、国内外のお土産に買っていくお客さんが多いのでしょうね。もちろん1枚からも購入できるので、1枚だけ購入(冷蔵で10日間と、あまり日持ちはしないそうなので日本への持ち帰りは断念したのですが、涼しい時期ならある程度は大丈夫かもしれませんね)。
アダムのマカロンは、やや潰れたような薄いタイプ。焼成時に膨らんでその後しぼんだかのような形状です。表面はザラッとした質感でとても素朴。材料は卵白、砂糖、アーモンドのみ。早速食べてみると、アーモンドの旨味が感じられるとても美味しいものでした。
フランスには各地に地方のマカロンがありますが、その中でもとても風味が良く強く印象に残りました。


ローブリューのデザインが印象的


小さなガトー・バスク(カスタードクリーム入り)

そして、アダムではガトー・バスクも数多く並んでいました。大きなサイズのものは、バスクの十字架ローブリューのデザインが施されていて、非常に美しい仕上がりでした。この時はカスタードクリーム入りの小さなサイズのものを食べましたが、しっとりして穏やかな味でした。


バスクの旗を持ったマジパン製人形 カラフルな小さいトゥーロン

もちろんマカロンやガトー・バスク以外にもたくさんのお菓子がところ狭しと並んでいます。
私が訪れた時には、店内はたくさんのお客さまで賑わっていたのでお店全体をじっくりと見渡すことはできなかったのですが、目に入ってきたのは色鮮やかなマジパン人形。バスクの旗を手に持ったベレー帽をかぶった男の子の人形です。その他にもいくつか人形があり、ほのぼのとした可愛らしさがありました。
そして、トゥーロンは、小さなものから大きなものまで揃っていました。小さなキャラメル状のトゥーロンは一口サイズでお土産にピッタリですね。


メゾン パリエス外観とショーウインドー

そして、バイヨンヌでも訪れたMaison Pariès(メゾン・パリエス)もありました。看板商品のマカロン「ムシュー」はこちらでも美しくディスプレイされています。

焼き色が香ばしいガトー・バスク


珍しくチョコレートタイプもありました

ガトー・バスクは積み重ねるほどたくさんの数が並んでいました。さくらんぼジャム、カスタードクリーム、ショコラの3種類があります。


お店の看板商品「ムシュー」

ムシューは1枚からでも購入できます。2枚のマカロン生地を張り合わせ、表面はマカロン・パリジャンの様に艶があります。中央に一本ラインを入れているのが特徴です。柔らかい食感でアーモンドと砂糖の味がストレートに感じられるお菓子です。


バカンスシーズンならではの賑わい クレープの屋台。やはりヌテラが定番


それにして、街中は賑やか! 中心地からちょっと離れないとまっすぐ歩けないほどでした。バスクリネンのお店や、レストラン、屋台のクレープ屋などもあり、歩いているだけでもとても楽しい街でした。

今回は写真に収めていなかったのですが、ルイ14世とスペイン王女マリー=テレーズが結婚式を挙げたサン=ジャン=バティスト教会もあります。この教会を見学して、当時の結婚式の事を想像しながら、アダムにマカロンを買いに行く、というコースも良いですね!


Maison Adam(メゾン アダム)
https://www.maisonadam.fr/

Maison Pariès(メゾン・パリエス)
 http://www.paries.fr/






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