レンヌの朝市を訪れた後は、街を散歩しながらのパティスリー巡り。
まず入ったのは、パティスリーブーランジェリーの「Banette」、ここはチェーン店なのですが、しっかり地方色のあるお菓子も置いてあるということなので、のぞいてみることにしました。

赤い外観が目印の
Banette
種類豊富なプティ・ガトー


アントルメグラッセはシンプルながら華がある


お店に入ると予想以上にたくさんのプティ・ガトーとアントルメが揃っていました。
初夏だったからか、苺やフランボワーズなどの赤いフルーツを使ったお菓子が多く、華やかな雰囲気。タルトやパイ、ムースといったシンプルな構成のお菓子が人気のようです。
日本でも定番になっているカップにはいったスイーツ「ヴェリーヌ」も10種類ほどと数多く並んでいました。

アントルメグラッセは、フレジェやマカロン、シャルロット・フレーズなど、親しみやすいものがあり、ファミリー向けの雰囲気。そんな中で鮮やかな赤と緑の層が目立っているお菓子が気になりました。フランボワーズとピスタチオのアレンジオペラかな?などと想像。


クイニー・アマン


キャラメル・ブール・サレ

そして、店内中央で早速ブルターニュらしいお菓子を発見!
まずはぐるぐる渦を巻いているヴィエノワズリーは「クイニー・アマン」。
バターリッチな生地にお砂糖をたっぷりと使った発酵菓子です。
日本でよくみるクイニー・アマンとは成形の仕方が違うのでイメージがちょっと異なりますが、ブルターニュで見かけるクイニー・アマンは大体こうやってぐるぐると巻いたものでしたね。

そして、ブルターニュのお土産の定番「キャラメル・ブール・サレ」も置いてありました。
ブルターニュは塩の名産地でもあるので、そのお塩を使ったキャラメルです。
濃厚なキャラメルに甘じょっぱさが加わることであと引く美味しさになります。ブルターニュでは大量生産のお土産ものからパティスリーの高級なものまでいろんな場所で見かけることがあります。


ガレット・ブルトンヌやメレンゲ

そして、日本でも親しまれているブルターニュのお菓子が「ガレット・ブルトンヌ」。バターリッチでサクサクのサブレです。よく格子状の模様を付けて焼くことが多く、香ばしい香りとバターの甘い風味、粉のザクッとした食感が魅力のお菓子です。
日本だと通常湿気ないよう包装されているお菓子ですが、こちらではそのまま。
フレッシュ感のある焼き菓子として販売されていました。後ろに見えるメレンゲも同様の販売スタイルですね。


コンベルサシオンやフロランタン マカロンも種類豊富

その他にも気になる焼き菓子が色々とありました。
フィユタージュとクレーム・ダマンドで作る小さな焼き菓子コンベルサシオンや、ナッツとサブレをあわせてキャラメリゼするフロランタン(こちらのはチョコレートでコーティングされていますね!)、ココナツのロッシェ、カヌレ、色とりどりマカロンなど。
さり気なく置いてあるお菓子たちが、とても素朴で可愛らしいものばかり。
お値段も1〜2ユーロの焼き菓子が多くて、日常使いしたくなるお菓子ばかりでした。


La Fée Cabosse Chocolats外観

Banetteから少し歩いたところで、ショコラの専門店を発見しました。青いテントが印象的なお店「La Fée Cabosse Chocolats」です。
ショコラ専門店というと、ちょっと敷居が高いイメージがありますが、こちらのお店はもう少しカジュアルな雰囲気で気軽な感じです。


タブレット 大きめのボンボンショコラ

タブレットが数種あり、ショコラ・ブランに苺という定番の組み合わせを発見。そしてその隣にはショコラ・ノワールにりんご、洋梨、生姜のドライフルーツがはいったちょっと珍しいタイプもありました。
その他に、クマやハート型、スマイルのボンボンショコラもありました。見た目が可愛らしいですが食べごたえはしっかりあるので、1個だけ買って食べたり贈りものにするにも良さそうです。

魚介類をモチーフにしたショコラ


サーディンの包み紙が目を引くショコラ

それからブルターニュらしく貝の形をしたショコラや、缶詰の中に魚介が入っているような形のショコラ、サーディンの形と包装をしたショコラなど、海の幸をモチーフにしたユニークなものを見つけました。お土産にすると話が盛り上がりそうですね!


レンヌの街並み


そして、更にレンヌの街を歩き、次に向ったのは地元に根ざしたパティスリー「Bouvier」。
大通りではなく、ちょっと奥まったところにあるパティスリーです。
こちらも青がテーマカラーで、落ち着いた外観。
小さなお店ですが、中に入るとプティガトー、ヴィエノワズリー、ショコラ、マカロンなどアイテムは豊富に揃っていました。

Bouvier外観








クラシックなお菓子を中心に数多くのプティ・ガトーが揃います

お菓子は比較的親しみやすいパリブレストやエクレア、タルトシトロン、サヴァラン、フレジェなどが中心。
そんな中にちょっとおしゃれなムースやシュー菓子などがちらほら。
伝統的なお菓子といまどきのお菓子がミックスされた品揃えです。


ショコラやキャラメルのタルト クロワッサンやパン・オ・ショコラ

ショーケースの上には、常温でOKのタルト、タルトショコラやタルトキャラメルがあります。タルトキャラメルはブルターニュらしく、キャラメル・ブール・サレ(塩キャラメル)になっていて、マカロンを縦につきさしたような大胆な仕上げが印象的。そしてクロワッサンやパン・オ・ショコラ、ショーソン・ポンムなどのヴィエノワズリーもありました。


Bouvierのお菓子たち

お店にサロンはなかったので、いくつかお菓子を買って近くのベンチでケーキを頂きました。
タルトショコラはベーシックな濃厚な味、白いムースのようなものがのったタルトはブランマンジェの様なプルンとした食感とタルトのしっかりした食感のコントラストが楽しかったです。
こうやって地元に密着したパティスリーやショコラトリーを訪れるのは、現地の方の好みや傾向がわかるので興味深いものですね。
次回は今回紹介しきれなかった、レンヌのMOFパティスリーをじっくりレポートしたいと思います。


Banette
 28, rue de Nemours 35000 Rennes

La Fée Cabosse Chocolats
 2 Rue Poullain Duparc, 35000 Rennes

Bouvier
 3 Rue Toullier 35000 Rennes







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