レンヌを訪れたら、ここは外せない!というパティスリーが「LE DANIELE(ル・ダニエル)」です。
シェフのローラン・ル・ダニエル氏はM.O.F.パティシエで、ダニエルは多くの日本人パティシエが修業したいと憧れるパティスリーです。

ル・ダニエル外観 美しく洗練されたプティ・ガトー

レンヌの街中にある本店は、ブラウンのテントで落ち着いた雰囲気。
奥に細長く、入って左手が生菓子のショーケース、向かいに焼き菓子やショコラが陳列されています。
生菓子は洗練されたデザインのものが多く、丁寧に作られているのがよくわかります。
店内の写真は基本的には撮らないで欲しいとのことでしたが、今回は特別に2枚までならOKということで撮影させてもらいました。もしかしたらデジカメの普及で多くの観光客やパティスリーファンが写真を撮る事が多かったのかもしれませんね。

ダニエルの焼き菓子たち

この後に、別の場所にあるダニエルのアトリエにデモンストレーション研修を受けに行く予定があったので、この時は焼き菓子のみを購入。でもこの後アトリエでは時間の問題で結局生菓子を買えなかったので、この時に買っておけば良かったと思いました。旅の最中は後の予定によっては、お店に戻れないことも多いので、タイミングを逃さず食べるというのが鉄則ですね!お店の前にはテーブルがあるのでここで購入したお菓子を食べることができます。

マドレーヌとパルルモンタンー


中にはりんごのソテーが入っています

焼き菓子は、まだ包装していない焼きたて感あるマドレーヌとフィナンシェのような四角い焼き菓子「Le Parlementin(ル・パルルモンタン)」を頂きました。
マドレーヌは、ダニエルのすっとしたお菓子たちとは対照的にふっくら丸く可愛らしい形が意外でしたが、これが香りがとてもよくて美味しかったです。焦がしバターのような芳ばしい香りがふわっと漂う風味のよいものでした。
ル・パルルモンタンは、レンヌの名所パルルモン(旧ブルターニュ高等法院の建物をイメージ)して作られたお菓子です。
こちらは以前にレンヌを代表するお菓子をつくろうという事で、ダニエルさんが考案したお菓子が選ばれたそうです。フィナンシェのようなしっとりした生地にたっぷりのアーモンドとシードルで香り付けしたりんごのコンポートが入っています。小さいながらメリハリのある味と食べごたえがありました。


レンヌ郊外にあるアトリエ

レンヌの街中から場所を移動してレンヌ郊外にあるダニエルのアトリエまで行ってきました。
ここで、ダニエルさんにお菓子のデモンストレーションをお願いしてあるのです。

毎回フランスお菓子ツアーの際にはパティスリーでお菓子のデモンストレーションを組み入れているのですが、お菓子を作る人間としてはとても興味深く貴重な時間です。今回はブルターニュらしいお菓子3種を教えて頂きました。


ふわっと軽いダックワーズ生地

クール・ド・ブルターニュの完成






ショコラのグラサージュで仕上げ

まずはアントルメ。
クール・ド・ブルターニュ。ヘーゼルナッツのダックワーズ、チョコレートのムース、チョコレートのブリュレ、塩キャラメルのクリームを重ねたムースです。
ふわっと軽いダックワーズ生地に濃厚でなめらかなキャラメルやコクのあるチョコレートがマッチした贅沢なお菓子です。キャラメルの塩味がよいアクセントになっています。


キャラメルをぐつぐつ煮詰める 完成したキャラメルを瓶詰め

そして、シンプルですがとても美味しいのがキャラメルのタルティネ。
ブルターニュを訪れる数年前に友人からダニエルさんのタルティネを頂いたのですがその美味しさに感動したので、とても楽しみでした。
素材も作り方もごくごくシンプルなのですが、キャラメルの焦がし具合や煮詰め具合によって仕上がりが異なるので、そのあたりの丁度よい塩梅というのが難しいお菓子ですね。

サブレに卵を塗る


コームで波模様をつける


そして、ブルターニュの焼き菓子といえば、ガレット・ブルトンヌとパレ・ブルトン。
どちらも、バター、塩、砂糖、卵、粉を使ったごくごく素朴なサブレです。
ブルターニュでは有塩バターを使ったり、無塩バターに塩をきかせて作るのが特徴ですね。


薄いガレット・ブルトンヌと厚いパレ・ブルトン。

パレ・ブルトンは厚みのあるサブレで少ししっとり感のあるもの、ガレット・ブルトンヌはサクサクの軽快な歯ざわりが印象的な薄焼きサブレ。見た目は似ていますが生地の配合や作り方も違います。
このサブレはどちらもとても美味しくて、帰国後も何度か作りました。ただ日本のバターだとちょっと焼き上がりの状態が違ったので、やっぱり素材による違いが出るんだなと感じました。

今回ダニエルさんのデモンストレーションを受けて、仕事の早さや丁寧さ、美しさに驚きました。
助手無しでのデモンストレーションでしたが、次々にお菓子を仕上げていくスピード感がありながらテーブルの上は常に美しく。もちろんコックコートも汚しません。
さすがM.O.F.パティシエ!と感心させられました。


タブレットも魅力的!


アトリエでもお菓子を販売しているので、ここではタブレットを2種類購入しました。
ドライフルーツやナッツを散りばめた「マンディアン」のタブレットバージョンです。
この他にもいろんなタイプのタブレットが並んでいました。やっぱりフランスではショコラが人気ですね。

この他にもコンフィチュールや焼き菓子、ショコラなどたくさんのお菓子がありました。また次回行く機会があれば、ダニエルさんのお菓子をめいっぱい食べてみたいな・・・と思うのでした。


レンヌの3つの店舗とLABOの住所はダニエルのHPで紹介されています。
  URL  http://www.patisserieledaniel.fr/







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