ブーランジェリー アンシャンテ
竹内 哲也 さん

経歴

アート・コーヒーを経てタイユヴァン・ロブションでシェフを務める 2002年5月アンシャンテオープン

   



2002年の5月に店をオープンしました。北海道を選んだのは、妻の実家があるという理由もありますが、何よりも何度か遊びに来るうちに、北海道がとても気に入ったからなんです <

パン作りは、中学校の頃からやっていました。実家("シャラント")でアルバイトを兼ねて父の手伝いをしていて、そのまま、気が付いたら自分もパン屋になっていたんです。その後、"アートコーヒー"に1年半、それから"タイユヴァン・ロブション"に入りました。"タイユヴァン・ロブション"ではハード系のパンを作ることが多かったように思います。

有名店にいながらも、頭の中には"好きなように、自分のパンを作りたい"という思いがありました。誰かの下で働くよりも、やっぱり自分の店で思い通りにやりたいという考えが強かったので、独立することは以前からずっと考えていました。

そして、夢がかない独立したわけですが、好きなように作るというのは案外むずかしいものだなと、最近は感じています。

自分が今までやってきたパンというのは、ハード系がほとんどだったので、この店もハード系を中心にやろうと決めていたんです。ところが、北海道では柔らかくて甘いものが好まれる傾向がまだまだ強いんですよね。ハード系中心のパン屋というのは、北海道ではまだほとんどないと思います。

そういう環境なので、自分のパンが受け入れられ、店が安定するのにはまだ時間がかかるな、というのが正直な実感です。だからと言って自分のパンを変えるつもりはありません、時間がかかっても開拓をしていければいいと思っています。


北海道には美味しいものがたくさんあります。これからの季節はデニッシュなどに北海道産のフルーツを使っていきたいですね。今の時期は近くの農家にプチトマトを買いに行って、ピザ風のパンに使っています。最近は北海道産の小麦が人気ですが、自分は北海道にいるから北海道の国産小麦でやろうという風には考えていません。もし"はるゆたか"100%で作れるのならやってみたいとは思っていますけれど。


流行やブランドの付加価値を付けてではなく、自分が自信をもって美味しいと言えるパンを食べてもらいたいと思っています。 今、試験的に長時間醗酵のバゲットカンパーニュをプチサイズで出しているんですが、好評なら大きいサイズも出してみたいと考えています。そんなふうに少しずつ、自分のパンの味をわかってもらえ、受け入れてもらえればいいですね。時間はかかると思いますが、これからも自分のパンを作り続けていきたいと思います。



ブーランジェリー アンシャンテ
北海道札幌市南区澄川6条3-5-1
011-812-3545

竹内さんの秘密