ブルトン 福士 豪大 氏 


もともと、料理に興味があったんです。そんな中で、パンと料理の関係というものに興味があって、今、パンに携わっています。将来は、パンだけではなく、ちょっとした食事も出せるようなカフェをやりたいと思っています。料理とパンの相性には、ちょっとこだわりたいですね。

この店は、まだ開店して3ヵ月。何もかもが、手探り状態です。この辺りはOLさんとか多いですから、デニッシュ系がよく出ます。お昼にはサンドイッチや、焼きカレーパンもとてもよく出ますね。サンドイッチは自信がありますね! かなりイケてますよ。実際評判もいいですし、東京イチだと思っています。レストランあってのパン屋ならではの味が出せるので、これらのパンは、ウリの一つでもありますね。

レストランと連動していると、レストランから、こういうパンを作ってくれ、と言われることもありますし、こちらから、こういうクリームを作って、ということもあります。レストランからの注文で作ったもので、代表的なのは「ブレッドブルトン」。食事の時間に合わせて焼き上げ、お客さんに出しているパンですが、ベーカリーでも売っています。このパンを生み出すにあたっては、清水シェフに、色々注文も出されました。試食してもらったときも"これじゃあリッチすぎる"と言われたり。配合を変えては何度も試しました。味だけでなく、型一つ選ぶことから始めた思い入れのあるパンでもあります。

素材に対しては、特にこだわりはありません。粉やバターなども、レストランのほうでお付き合いのある業者さんから入れたりしています。素材、材料にはそれほどこだわらなくとも、手間を惜しまないで、まっとうな作り方をすれば、味わい深いパンはできると思うんですよ。週末だけ、ブドウ種を使ったパンも出しているんです。手間はかかるけれど、味わいは深い。今はハードは余り出ませんが、こういうパンもこれからもっとみんなに食べてもらえたらと思います。

朝は2時から働いています。9時からオープンです。まず、デニッシュ系から焼いて、お昼くらいにはハード系も全部揃う感じですね。まだまだ商品も確定はしていません。新しいパンも積極的に取り組んでいます。最近では、「パン・オ・ザルク」という日高昆布入りのパンを作ったんですよ。今日はもう売りきれちゃいましたね。あとは「エスカルゴ」。サイコロ状のベーコンをグルグルとパン生地に巻いて、エスカルゴバターを乗せて焼いた、見た目も味もエスカルゴなパンです。特に週末には、パンの種類も増やして、試作品を出すことも多いです。新しいパンもそうですが、これから先、色々なことにチャレンジしていきたいなって思っています。
取材日 2000年2月


福士さんの秘密 




「ブルトン」 清水 忠明 シェフへ