「BACKER」 稲葉 宣範 氏 |
パナデリアのパンフレット を持ってニッコリ |
稲葉さんをクリック! |
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1949年、大阪生まれ。 会社勤めの後、漁師などしながら放浪。 京都「昌生堂」にて2年勤務ののち、 ドイツ・ミュンヘンのパン屋で1年修業。 '84年「ベッカー」を開店。 |
ベッカーといえばやはりドイツパンが真っ先に思い浮かびます。ベッカーのパンをいただいて感じるのは、塩味を控えたマイルドさ。この味が意図するところは何なのか、インタビューに伺うと・・・。 ドイツで修業をされた稲葉さん。そもそもドイツを選んだのは、ドイツパンの作り方がよくわからなかった分、一番おもしろみがありそうだと思ったから。「むこうではホームステイをして語学を学びながら、生活の中でパンがどのように関わっているのか見てきました。」と日本とは全く違うパンを家庭でどのように購入、ストックし、利用していくのかをじっくり観察してきたそうです。製法については、バックフェルメントなどを利用していて、古いやり方があまり見られず、ちょっとがっかりした面もあったそうですが、初めてみる道具、材料、例えば粉末のバックサワーなどを使ってパンを作ったことは、大きな収穫になったようです。 さて、「塩味が控えめでマイルドなのはなぜですか。」と一番の核心に迫ってみると、理由は3つ。「まず素材の味を生かすため。それとレストランに卸していたので食事のじゃまをしないように。あとはもともと関西出身なので濃い味を好まないからですかね。」とのことでした。ひとくちめが強い味より、毎日食べて飽きない味をモットーとしている稲葉さんならではの味の妙...ライ麦パンの生地はしっとりめで、粉の味、サワーの酸味が感じられ、噛むほどに滋味がでてきます。 お店には外国人の常連さんも多いそうで「外人さんからはダイレクトな反応が返ってくるのでね。いろいろ言ってもらったほうがこっちもいいんですよ。」と稲葉さん。こうしたお客さんとの攻めぎあいがよい刺激となって、よりおいしいパンが生まれてくるのでしょう。 今、稲葉さんがこだわっているのは、ルヴァン。ライ麦からおこした天然酵母を使った、少し酸味のあるパンです。さあ、この春は「ベッカー」稲葉さんのドイツパンでサンドイッチを作って、みんなでお花見に行こう!! 取材日 1998年
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