チョコレート

　大東カカオは、カカオの豆からチョコレートを作る、日本唯一の原料用チョコレート専業メーカーです。大手のお菓子メーカーでもカカオ豆からチョコレートを作る製造ラインを持っているところはありますが、それだけを専門にする、という会社は他にはありません。
　原料メーカーですから、会社の名前が皆さんの目にとまることはあまりないでしょう。裏方みたいな役目ですね。例えば市販の液体ココア、パン、アイスクリーム・・・。あらゆるものに素材として使ってもらっていますので、知らないところで口にされていることは多いかと思います。　

　中井工場は、1991年に製造技術の集大成として、ハイテクを駆使し作りました。アフリカ、中南米・・・海外からくる豆は横浜港に到着します。それまであった目黒からの移転にあたっては、そんな視点からも工場用地が検討されたようです。
　チョコレート工場って、設備投資にとてもお金がかかるんですよ。だから、新しく参入しにくい世界だと思います。設備投資にお金がかかるとはいえ、やっぱりね、古い機械をずっと使いつづけていると、味にも差が出ます。きちんと老朽化する前にかえていかないとならないです。中井工場にも若干、目黒から運んだ機械がありますが、これらも徐々に入れ替わっていく予定です。
　単一品種で作ったチョコレートなど、新しい製品も出てきています。市場で求められているものをいち早くお届けしたいですよね。そして末端の方々を通して、消費者の方に喜んでいただければと思います。

　全体としては横ばいである洋菓子消費の中で、チョコレートは右上がりの部門なんです。ヨーロッパのように、徐々にチョコレートそのものを食べることが日常に入りこんできたらといいと思います。ちょっと疲れたときに、会社の引出しを開けて、ショコラをつまむ。老若男女問わず、楽しめるお菓子だと思うんです。

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