独特の芳香に、とろけるような食感。まったりと濃厚な甘味・・・。チェリモヤ、マンゴスチンとともに世界三大美果のひとつに数えられる、マンゴー。最近ではインド産アルフォンソマンゴーや、熊本産アップルマンゴーなどといった“ブランド”ものも流通し、世間ではちょっとしたマンゴーブームとなっています。実は、最近まで法律でインド産マンゴーの生果実の輸入は禁止されていました。2006年に害虫の完全殺虫が可能になったことから、日本への輸入が解禁となり、スーパーや小売店で安価に売られるようになったり、スイーツなどの材料として幅広く用いられるようになって、一気にポピュラーになりました。
また、2007年には、東国原知事による宣伝効果で、宮崎県産の高級ブランドである「太陽のたまご」がブームとなり、国内産のマンゴーへの注目も高まっています。
そんな人気急上昇のマンゴーですが、食べるときには注意が必要。ウルシ科の植物なので、果皮に含まれるウルシオールが原因物質となって、食後に口のまわりや手が痒くなったり赤くはれたりする人がいるのだとか。 お肌がデリケートな方は、特に気をつけてくださいね。



【種類】

◆アップルマンゴー(アーウィン種)
国内産のほとんどが、このアーウィン種で、果皮がリンゴのように真っ赤になることからアップルマンゴーといわれています。出荷時期は6〜8月ごろで、自然落下してから収穫したものだけを「完熟マンゴー」と呼び、栄養が行き届いていて高級品とされます。宮崎特産の『太陽のたまご』は、アーウィン種の中でも「糖度が15度以上」「重さ350g以上」「色と形が美しい」という厳しい条件を満たした完熟マンゴーだけを集めたもの。味もさることながら、ブランドフルーツとして、大変に人気があります。

◆インドマンゴー
インド産マンゴーの中でも、アルフォンソ種は「マンゴーの王様」と呼ばれるほどの高品質なマンゴー。インドでは王様のマハラジャジュースとして供されるほど。一般販売されておらず、ホテル、レストラン向けにのみ販売されています。アルフォンソ種が終わった6月中〜7月頃に出荷されるマハシュトラ州産のケシャールマンゴーも、人気が高まっています。

◆ペリカンマンゴー
その姿がペリカンのくちばしに似ていることから、ペリカンマンゴーの愛称で親しまれています。ほとんどがフィリピン産で、なめらかな食感と他の品種に比べ少し酸味があるのが特徴。一年を通して出荷されるので価格がお手ごろです。

◆タイマンゴー
「イエローマンゴー」または、「ゴールデンマンゴー」とも呼ばれ、繊維が少なくきめ細かい果肉は、スプーンですくえるほどのなめらかさ。外見や風味はペリカンマンゴーに似ていますが、1まわり大きいのが特徴的です。




【製菓材料】

ムースやソースにはアルフォンソ種100%の冷凍ピュレが人気です。缶詰はスライス状、ダイス状、パルプなど様々な形状のものがあります。マイクロ波で加熱し水分蒸発させたマイクロドライマンゴーは、フレーク状でクリスピーな食感。





【パナデリアのおすすめ“マンゴー”スイーツ】

セゾン ド ガトー
¥399
(モンサンクレール)
マンゴーマッチャ
¥520
(パティスリー カカオエット・パリ)
目にも爽やかな、季節感あふれるマンゴーのショートケーキ。大ぶりにカットされたマンゴーの果実味を、マンゴーのクレーム・パティシエールの凝縮された甘味・酸味が引き締めます。滑らかなマンゴーと、ふんわりと柔らかなジェノワーズ、口溶けの良いシャンティの全ての層が同時に口の中でとろけ、計算された内容に思わずうなります。
※季節限定

マンゴーの鮮やかな黄色が目にも美しいケーキ。意外な組み合わせですが、マンゴームースのミルキーな甘味が、中に入った抹茶ブリュレのほんのりとした苦味と絶妙にマッチします。マンゴーのまったり濃厚な味わいを、抹茶がすっきりと爽やかにまとめ、後味も爽やか。




【ショップデータ】

モンサンクレール東京都目黒区自由ヶ丘2-22-4
TEL:03-3718-5200
パティスリー カカオエット・パリ東京都目黒区東山1-9-6
TEL:03-5722-3920





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