シュー生地を作るには、鍋に水または牛乳に塩、バターを入れ、一度沸騰させてから小麦粉を加えます。その後さらに全卵を加えて混ぜ合わせていきます。水分とバターを沸騰させてから小麦粉を入れることで、小麦粉に含まれるでんぷんが変化し、滑らかで弾力のある状態になります。それによって、「シュー生地が膨らむのは、水分が蒸発するときに生地を持ち上げるから」という特徴を活かすことが出来ます。また最初にバターを加えることにより、油脂が小麦粉のタンパク質と水分が結びついてできるグルテンの形成を抑えるので、特有のサクッとした食感が生まれます。練り上げたシュー生地の最後の固さが、膨らみを左右するので、何度か挑戦して、固さの見極めを正しく行いましょう。ここが成功と失敗の分かれ道とも言えます。

一方、カスタードクリームは粉っぽくならないように全ての材料に火をとおし牛乳、卵、バニラなどの素材の美味しさを引き出すことが大切です。取材した店のほとんどで、朝一番の重要な仕事がこのカスタード作りだということでした。痛みやすいということもあり、その日に使う分だけ仕込みます。

シュークリームは、シュー生地の食感、クリームの滑らかさ、生地とクリームの味わいのバランス…シンプルだからこそむずかしい・・ということを証明してくれるお菓子のひとつです。


・・ 材料について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シュー生地(小麦粉) 薄力粉だけで作られるもの。強力粉と薄力粉ブレンドというもの。中力粉、国産小麦などを使った個性的なものもあります。


(塩) マイルドな旨みのある塩は粉の旨みも引き出します。また、程よい塩味が、カスタードのコクや旨み、甘みをひきたてます。少量とはいえ、なくてはならない素材のひとつです。

カスタード(小麦粉) その店の特徴を出すために、小麦粉だけにしたりコーンスターチを入れて軽く仕上げたり工夫しています。


(卵) "地鶏の卵を使用したカスタード"聞いただけで、コクがあって美味しそう。卵の味がストレートに出るクリームだけに卵選びには気をつけたいものです。それこそ"餌に煮干を与えている鶏の卵" …なんてことまでわかっちゃうんですから。新鮮で安全な卵を選びましょう。(Postres Vol.7 参照)


(牛乳) 製品としてはUHTやLTLTなどがあります。それぞれの牛乳の味、特徴を理解して選びましょう。(Postres Vol.11 参照)


(バニラ) バニラ選びも重要なポイント!例えばマダガスカル産とタヒチ産をそれぞれの個性に合わせて使い分ける。同じバニラとはいえ、タヒチ産は香りが強く個性的、ブルボン産はやさしい香りがある。それぞれの個性のあるフレーバーを理解することが大切。バニラの主な産地は、マダガスカル・レユニオン島・コモロ諸島・タヒチ・インドネシアなどです。


(洋酒) 食べる前から漂ってくる香り、口にしてはじめて感じる香り、食べ 終わって余韻にひたる香り…洋酒はお菓子作りには欠くことのできないもの。単に香りづけだけでなく、素材の香りをひきたてたり、 他の素材が持つ不必要なにおいを消したりもします。でも、逆の効果もあるので、洋酒の種類、味わい、香りなどを熟知してから選びたいものです。(Postres Vol.14 参照)


(その他の素材)他には生クリームやバターを合わせたりするカスタードもあります。素材の種類や割合、合わせ方によって個性豊かなシュークリームとなっていきます。

*文中の(Postres 参照)はパナデリアの会報誌の名前です。その号での特集内容になっています。



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