ぷっくりと膨らんだ黄金色のパン生地の中に、とろーり滑らかなクリームがたっぷり・・・。
お菓子屋さんの代表的なクリームであるクレームパティシエール(カスタードクリーム)をパン生地で包み込んだこのパンは、まさにパンとお菓子の融合!パン好きにも甘いもの好きにも嬉しい一品です。
それもそのはず、クリームパンの発祥はなんとシュークリームにありました。明治37年、新宿中村屋の創業者夫妻がはじめて食べたシュークリームのおいしさに感動し、さっそくあんパンの餡の代わりに入れて焼いたものが、“クリームパン”の元祖だったということです。
ちなみに、当初のクリームパンは柏餅のようなツルッとした半円型。焼成時にパン生地とクリームとの間にできてしまう空洞をなくすため、空気抜き用として切り込みを入れたのが、あのグローブ型の始まりだそうです。
それでは、パナデリアのお気に入りクリームパンと、投稿いただいた皆さんの、おすすめ&お気に入りクリームパンをご紹介していきましょう。 (2007.8)




クリームパン データ
名前:クリームパン
形の特徴:菓子パン生地でカスタードクリームを包んで焼き上げる。昔ながらのものは半円型に切り込みが入ったグローブ型だが、最近ではちょっと変わった形のものも登場している。
クリームの特徴:ポイントが高いのは自家製カスタードクリーム。全卵で作ることもあるが、濃厚な味にするために卵黄の配合を多くしたり、コクのある砂糖やヴァニラビーンズを加えたりと、そのこだわりは様々。
さらに・・・:パン生地とクリームのボリュームも大きなポイント。最近では、サクッと薄めのパン生地に、クリームをタップリ詰めたリッチなタイプが人気のようです。
出没場所:日本全国のパン屋さんやコンビニ。卵をたっぷり使っているため暑いと傷みやすく、パン屋さんによっては夏の間販売を休むところもある。




【グローブタイプ】
クリームパン \120
(ベッカライ ブロートハイム)
【グローブタイプ】
クリームパン \136
(パナデリア シエスタ)
【グローブタイプ】
クリームパン \150
(ブーランジェリー ベー)
3つの切り込みと、ツヤのある黄金色、そしてふっくらとしたフォルムは、まさにクリームパンの王道!サクッと歯切れの良いパン生地が印象的です。中のクリームは決して主張しすぎることなく、やさしい卵の香りがふんわりと広がります。子供の頃を思い出すような、正統派のクリームパン。

ツヤのあるふっくらしたグローブ型で、ツヤツヤと張りのある生地にはクリームがたっぷり入っています。軽くて口どけの良いパン生地の食感と、卵が豊かに香る濃厚なクリームの相性が抜群。オーソドックスながら、作り手の丁寧さを感じるクリームパンです。

ぷっくりとした可愛らしい形ながら、しっかり入れた焼き色が力強さを感じさせます。パン生地のおいしさはもちろんのこと、舌触りのなめらかなクリームがまたまたおいしい!
ちなみに、4本の切り込みが入ったこの形には、シェフ國島さんの修業時代の思い出が詰まっているそうですよ。
(※ 詳しくは「こだわり職人」の記事をご覧ください(メンバー専用ページになります))

【グローブタイプ・きな粉クリーム入り】
きな粉カスタードクリーム \120
(パン焼き人)
【変形タイプ】
ブリオッシュ クレーマ ¥180
(パネッテリア・ダノイ)
【変形タイプ】
クリームパン ¥180
(ユイット)
卵やバニラビーンズにこだわったクリームパンは数あれど、これはなんと“きな粉”入り。シェフ安井さんの自信作だけあって、意外にもきな粉とカスタードの相性は抜群です。病み付きになってしまう人もいるのでは?きな粉の風味はしっかりと強めですが、卵の香りや、それを受けるパン生地自体の旨みも濃く、バランスの良い味わいになっています。 名前も形もちょっと違いますが、これもクリームパンの一種。ブリオッシュ生地の中にはカスタードクリームが入っています。見た目のかわいらしさを良い意味で裏切る、コクのあるクリームとリッチな生地の味わいは、一度食べたらファンになってしまうはず! アーモンドスライスとクランブルがたっぷり乗った丸い見た目にもリッチなクリームパン。中には、自家製のカスタードクリームがたっぷりと入っています。もちっと柔らかなパン生地に、プルッとなめらかなクリームが口いっぱいに広がる幸せを、ぜひ一度お試しください。






まず、クリームパンの主役とも言えるクリームについてのアンケートを見てみましょう。
卵や乳風味の濃厚な味わいや、バニラビーンズたっぷりのリッチさ。ウーン、どれも捨てがたい・・・!と思いつつふたを開けると、意外にも“あっさりした甘さのもの”が好みの人が40%という結果に。回答は分散していたので、好みに寄るところが大きいとは思いますが、クリームパンはあくまでもパンでいて欲しい、ということなのかもしれませんね。
それを裏付けるように、次のアンケートでは“サクッと歯切れのよいシンプルなパン”が圧倒的に支持されています。最近はリッチさや高級感をうたったクリームパンが多いようですが、実のところは、シンプルで甘さはあっさり、そんなちょっと懐かしいクリームパンを求めているということなのかもしれません。
ちなみにクリームパンに合うと思う飲物では、牛乳とコーヒーが人気でした。










それでは、皆さんからのおすすめカレーパンや、コメントなどを下にご紹介します!



・生地の柔らかさも外せませんが、中のクリームの水分量とか味わいが影響大だと思います。(ポンシェさん)

・カスタードクリームが好きなので、卵感が強くポワポワで、甘さは控えめ、バニラビーンズの良い香り、のクリームが好みです。生地は、パサパサでなく、しっとりしているのだけど甘くなく、焼き色の少し濃い生地が控えめな厚さでクリームを覆っている感じが好きです。(なおこさん)

・なごり惜しさの残る、後ろ髪引かれる甘さと重さがあるクリームパンが好きです。だから、生地もクリームも必要以上の重量感はいらない。ああ、もうひとつ食べたい・・・と手が伸びるような。あくまで、おやつパンの満足度であってほしい。(海野もずくさん)

・横浜市戸塚区上矢部町のバケットマジシェンヌ
本当は教えたくないお店です。 ここのクリームパンは、焼きたてがフルフルゆれるくらいの柔らかいクリーム。材料に気を遣っていて、特に卵はこだわり卵。香りのいいパン生地とこくがあるのにくどくないクリーム。帰りの車の中で食べてしまうほどのおいしさです。今は開店と同時に売り切れとか。冬バージョンの「スノーマン」は雪だるまの形のクリームパンで体にカスタード、頭にはチョコクリームが入っていて、こちらもお気に入りでした。(yukkoさん)

・茨城県つくば市のグリグリのクリームブーブー
“ひよこ豆のカレーパン”
クリームが甘すぎず、生地の厚さがちょうどよく、パン生地の上にパイ生地でブタの鼻をかたどっていて見た目にもかわいいので。(シュンさん)

・ポンシェ
生地も美味しいですが、自家製カスタードの微妙な配合が生みだす味わいが最高です。(ぱんちゃんさん)



各店舗データ
※投稿データなどについては、お店の詳細がわからないものもありますので、ご了承ください。
ベッカライ ブロートハイム東京都世田谷区弦巻4-1-17
03-3439-9983
パナデリア シエスタ横浜市青葉区奈良5−4−1
045-963-5567
ブーランジェリー ベー東京都練馬区東大泉3-16-32
03-5387-3522
パン焼き人東京都世田谷区代田1-35-13
03-3421-9399
パネッテリア・ダノイ東京都港区西麻布4-6-7麻布司研堂ビル1階
03-3498-4288
HUIT(ユイット)東京都目黒区中目黒1-10-23 リバーサイドテラス1F
03-3760-8898