文・写真 やぎあすか

   >>前半の旅、ギリシャ編はこちら


ギリシャ編からアドリア海を一路南イタリアへ。
ギリシャからの文化の流入・相克の跡がみてとれる芸術スタイルや食べ物を愉しむことができました!




CONTENTS
*ジェラート三昧
*パンのこと
*お菓子あれこれ


立ち寄った場所は、とんがり屋根のトゥルリの街並みで有名なアルベロベッロ、洞窟住居サッシの街マテーラ、ナポリ、カプリ島、ローマです。









世界遺産の街でも、島でも、ローマ市内においても。ジェラテリアの数のなんと多いこと!シーザーの時代から、この甘くてつめたいおやつはイタリアの人々の心を捉えて離さなかったのです。

左:アルベルベッロにて。缶詰と生と入り混じったフルーツにチョコレートのジェラート、角砂糖に点火されたものがのってでてきます。
右:カプリ島にて。ピッツァマルゲリータのしめに。白い部分はココナツミルクの風味だったけれど、他の部分は味の違いがあまりありませんでした・・・。



左・中:オフシーズンのカプリ島で、その華やかさがひときわきわだっていたジェラテリアにて。苺ジャム部分の甘さときたら!!”パン”・・つまりクリームの部分の味は、冷たさとこの甘さではるか彼方に飛んでいってしまい、残念ながら認識不能。
右:ローマ、コロッセオ近くの屋台にて。巨大な菓子パンや各種スナック類などと一緒に売っている。イタリア人の修学旅行生に混じって買ってみる・・ 味は”、いわれてみればピスタチオ”、かな。

(その他)チョコラータ・・ローマ、スペイン広場近くに現地の子供でにぎわうカフェで発見。 ココアっぽい食べやすい風味。香ばしさとなめらかな食感がすてきでした。(残念ながら写真なし!)











ギリシャのパンに比べ、コクや味の輪郭がはっきりしています。
左:昼食のテーブルに出された盛り合わせ。トマトペーストとバジルを練りこんだ"タラッリ"(カラブリア地方の伝統的なおつまみパンで、ねじれたグリッシーニ,という風情。)と、典型的な食事パン"ヴェローナ"。
右:お皿からはみ出す、ピッツァ・マルゲリータ。ナポリのピッツァなのでクラストが厚めでもっちりしています。

ポンペイのパネテリー(ブーランジュリー)跡。石窯など、現在と全く変わらない姿形です。











左:ローマ市内で見かけたパスティッチェリアのウインドウ。薄型のトルタの天面を、鮮やかな色彩で飾ったものが多く見られます。
中:お酒のはごくひかえめ、生クリームはかなりヘビーで、生地の食感とのコントラストが面白かったババ。1台φ21cm×H15cmほどのものを、20人で分けました!
右:ナポリ名物・スフォリテッラ。巻貝のようなかたちのパイで、ざくざくと歯ごたえのあるフィロと、リコッタチーズとオレンジの皮でつくったさわやかな風味のフィリングが特徴です。

左:焼くと、火通り&比重で自動的にタルト生地とアパレイユに分かれる(!)タイプの生地。食べやすい、まさに軽食用のケーキでした。ジャムはさくらんぼ。
右:朝食用の焼き菓子。ざらめ糖ののったケーキはほろほろとした食感がどこか懐かしい感じでした。








ギリシャからイタリアへ。文化の流れをなぞるように旅したこの10日間で、日常的に受け継がれるものの強さと奥深さを体感しました!

偶然と必然が織り成す、魅惑的な味覚のモザイク。そこにひそむ物語を解きあかす旅は当分続きそうです。



− FIN −