二子玉川の高島屋裏にある『カフェ・リゼッタ』さん。
初めて伺ったのは今から3年半くらい前でしょうか・・・その頃は今のスペースの半分はリネンの洋服などを扱うお店、カフェは付属的な空間に見えました。(現在ブティックは近くに移転し、カフェは独立した形に)
おしゃれに疎い私は、入り口がおしゃれなブティックだということだけで、若干気遅れ(笑)
でもメニューを見て「勇気を出して入ってよかった!」と思える内容にワクワク!
その時メニューに踊っていた文字は・・・

メニュー


どうです?!メニュー名を見るだけでも、こちらのお店が食事やデザートに丁寧に取り組んでいらっしゃるのが伝わってきます。
(ちなみにこの時はアルザスフェア開催中で、このような内容でした。今は食べられません)

季節ごとにメニューが変わるので、春夏秋冬となるべく季節に1度は足を運ぶようになりました。
細長いマカロンに自家製アイスをサンドしたデザートやビビッドな色の大きめマカロン、具沢山で2人前はあるようなパンデピスのプレート、こちらで初めて知った"フロニャルド"(クラフティなのですが、チェリー以外のフルーツで作ったものはフロニャルドという名前になるのだそうです)

冬メニューのスープ。白いんげん豆とカリフラワーのポタージュにブルーチーズと蜂蜜がたらしてあります。この取り合わせにはびっくりしましたが、美味しさにはさらにびっくり!
冬メニューのデザート。奥はモンドールのバシュラン。モンドールチーズを贅沢に使っていて、驚嘆しました。
手前はイタリアの米使用のリ・オ・レ。バラの実のコンフィチュールが添えてあります。まろやかなリ・オ・レと甘酸っぱいコンフィチュールはベストマッチ。表面がカリッと焼けていて熱々なのも美味しさのポイント

夏メニューのいちじくのクープ。添えられているのはスペキュロス。こんなに大きなスペキュロス初めて!スペキュロス好きとしてはこの厚みと大きさは嬉しい限り。カフェオレに浸しながら食べても美味しかった

カフェのスタッフさん達はおしゃれで清楚な女性達ばかりですが、このお菓子の作り手さんもやはり女性なのだろうか?!と、私はそちらに興味を抱くように。

作り手さんを知ることになったのは、リゼッタさんの店先で開催される"二子朝市"でのこと。
その時出店されていた和菓子屋『ツバメヤ』さん(元『まっちん』のご主人がいらっしゃるお店です)が白衣姿の若い男性を捕まえて「この人がリゼッタのシェフですよ!」とおっしゃる。
えっ!男性?!しかもまだ20代前半とお若い!作られるお菓子から察するに、フランスで修業をされたんですか?とお聞きすると「いや、フランスへは観光で行ったくらいで」と。 うわぁ、もう意外なことが多すぎてびっくりしっぱなし。
でも今思えば、作られるものの大胆さは確かに男性的かもしれません。

そんなセンス溢れる若きシェフ、鶴見昴さん。
『Cafe Lisetteのお菓子』(出版社・エンターブレイン、¥1575)というレシピ本を3月中旬に発売されました。
レシピだけでなく、美しいお菓子の写真の数々、鶴見シェフの素顔が垣間見られるページもあり、ステキな一冊です。
本の出版にあわせ、3月17日〜25日にフェアが開催されました。
本に掲載されているお菓子が日替わりで3種類ずつ出るというもので、3回も行ってしまった私・・・
ガトーバスク、ガトーバスクをアレンジしたガトーラムレザン、レモンのキャトルキャールと、生地をじっくり味わえる焼き菓子を楽しみました。

レジ横にディスプレイされているレシピ本
レシピ本に掲載されているガトーラムレザン。ガトーバスクのアレンジです
レシピ本には載っていないけれど・・・ポレンタケーキ。ずっしりとリッチな生地にコーングリッツのプチプチが楽しい
ガトーバスク。ソフトな生地にもっちりとしたカスタード。この厚みはとても食べやすかった。冬はショコラのバスクも登場していました



ただいまの春メニュー、パンドジェーヌはツヤツヤの砂糖の上掛けと、分厚く大きく焼いた姿に思わず見入ってしまいます。(お菓子は客の見える場所にドーンとおいてあるので、視覚で食欲中枢を刺激されてしまいます)
食べてみると、不思議と懐かしい気分に。そうか、ちょっとカステラに似ているかも。アーモンドのカステラみたいだなぁと思いました。
苺のクープはショートケーキ風ですが、ジェノワーズの食感がざっくりとしていてフランス的!添えられたバジルのソルベとペコリーノチーズのマカロンに鶴見シェフのセンスを感じます。

現在の春メニューの一品、パンドジェーヌ。しっかりと焼きこんであり、香ばしいかおりも美味しさのうちだなぁと感じました。それに大きく焼くと内側と外側のコントラストがはっきりして、より美味しく感じられます!
現在の春メニューで食べられる苺のクープ。フルーツパーラーのパフェとは明らかに違う、このフランス的なルックスにキュンとなります

食事の方は定番が5種類、日替わりランチが3種類。どれもたっぷりの野菜をいただけるのが個人的には嬉しいところ。
なにを食べても満足すること請け合いですが、定番の田舎風パテはぜひ一度は食べていただきたい一品。


そうそう!午前中(10時半から営業)は"プチデジュネ"(朝食)がワンコインの500円でいただけます。
ブリオッシュ食パンのトースト+バターと自家製ジャム、ドリンク、ヨーグルトと自家製グラノーラという内容。
朝からパリジェンヌ気分に浸れますよ。
ランチのプチデザート。この日はチョコレートのケークでした。週末ランチだとグランドメニューからデザートをチョイスできるセットもあります

プチデジュネ。500円で楽しめる贅沢


今後はテイクアウトのお菓子にも少しずつ力を入れたいとのこと。テイクアウトしたお菓子、こんなステキな手提げ袋に入れていただきました。(後ろに見えるのがカフェ リゼッタさんです)




Cafe Lisette(カフェ・リゼッタ)
住所:東京都世田谷区玉川3-9-7
TEL:03-5717-3779
営業時間:10:30〜19:00(L.O.18:30)
定休日:無休
URL:http://www.lisette.jp/cafe/


「パンとスイーツガイド」目次に戻る