レストラン編では、桃のデザートの他、お料理も合わせてご紹介します。シェフのスペシャリテや定番の一皿、
ぜひ、デザートと一緒にお楽しみください!






桃のコンポート 2011 桃のコンポート 2010
ベルベーヌのシロップでコンポートした桃とコンポート液のジュレ、ヨーグルトのソルベ。
昨年の盛りつけの方がわかりやすいかもしれません。
直球で、シンプルに桃の良さを生かしたデザート。フレッシュ感のある、とてもジューシーなコンポートに、たっぷりのジュレ。それを引き立てる、さっぱりとしたヨーグルトのソルベ。桃のおいしさを実感でき、いくらでも食べられそうです。桃のデザートは、もう終わってしまったと思いますが、秋のデザート、ブドウがぎっしりと詰まった「ブドウのテリーヌ」も絶品です。

スペシャリテ
農園野菜のテリーヌ
モザイク仕立ての美しさが際立つテリーヌ。十数種類の野菜を、手間を惜しまず、それぞれに最適な、異なる調理法で仕上げ、ジュレでつないだ、手の込んだ品です。ぎっしりと詰まったお野菜の、一口ごとに異なる滋味深い味わいにうっとり。
夏の逸品
きゅうりのジュレ
スペシャリテとしては、フォワグラのお料理や、カリカリのじゃがいもで包んだ手長海老なども有名ですが、これは夏の逸品「きゅうりのジュレ」
合わせる魚貝は、そのときによって違うと思いますが、主役は、深いグリーンのジュレ。その味わいは、きゅうりそのもの。暑い夏にいただくと、スカっとした後口で、非常にさわやかな味わいです。


Au gout du jour(オーグードゥジュール)
住所:東京都千代田区四番町4-8 野村ビル 1F
TEL:03-5213-3005
営業時間:ランチ  11:30〜14:00 (L.O.)
ディナー 18:00〜21:30 (L.O.)
定休日:月曜





桃のコンポート、
桃のパルフェ添え
スパークリングワインを使った桃のコンポートは、フレッシュさを保つため、80度のコンポート液に漬けこんで作ったもの。贅沢なことに、桃のコンポートを裏濾しにして作ったピュレで、桃のパルフェを仕立てているのです。桃のコンポート、桃のパルフェ、たっぷりの、コンポート液のジュレと、桃尽くし。桃をまるごと味わえるデザートです。
スペシャリテ
フォワグラのテリーヌ
ヴァニラ風味
これはランチコースで出されるサイズ、小さめになっています。
2日間かけて、タヒチ産バニラの香りをフォワグラに纏わせたフォワグラのテリーヌ。
さらに、バニラビーンズたっぷりの、アカシアの蜂蜜のソースを添え、フォワグラと相性の良いブリオッシュ(自家製)をカリッと焼き上げたものと共に。
バニラの甘い香りがふわっと広がるねっとりとしたフォワグラは、至福の味わいです。
スペシャリテ
カスレ 
熱々の、いかにもおいしそうなカスレ。
豚足と鶏のフォンで作り、中には、お豆、鴨のコンフィ、自家製ソーセージ、ラムのムースと豚足のガレット。シャルキュトリーがお得意な古屋シェフ。ソーセージもガレットも、非常においしい。ガレットは、豚足だけだと好き嫌いがあるので、カルカソンヌ風ということで、ヤマウズラのムースと豚足で作っていたのを、より食べやすいラムと合わせたガレットにしたそうです。また、変化をつけるため、白いんげんと大きな白花豆の二種類のお豆を使っています。うまみを吸って、ねっとりとしたお豆が美味!
日本では、カスレは冬しか作らないお店が多いのですが、マルセイユのブイヤベースが、元々は、夏のお料理であるように、南のトゥールーズなどで食べられるカスレは、本来、夏のお料理。ルカンケでは、人気が高いこともあり、通年、作られているのがうれしいです。


REQUINQUER(ルカンケ)
住所:東京都港区白金台5-17-11
TEL:03-5422-8099
営業時間:ランチ  11:30〜15:00 (13:30 L.O )
ディナー 18:00〜23:00(21:30 L.O)
定休日:月曜(祝日の場合は火曜)





桃のデザートは二種類。

桃のスパイシーコンポート、パッションソルベ添え
添えられた、大きなインドネシア産のシナモンスティックが印象的。桃を、シナモン、アニス、カルダモンなどでコンポートにしています。スパイシーでエキゾチックな仕上がり。さわやかなパッションフルーツのソルベとの相性は抜群です。

桃のフランべ
アルマニャック風味
メニューには載っていないもうひとつの桃のデザートは、桃をアルマニャックとバニラでフランベしたもの。桃の上には、バニラビーンズがダイナミックに飾られています。バニラの甘い香り、アルマニャックの豊潤な香りをまとった温かい桃。バニラの香り高いアイスクリームとの温度差も楽しめます。


写真は、どちらも、アラカルトサイズのもの。コースでお願いするときは、桃は、この半量になります。桃のフランベは、予約すれば作っていただけると思います。
また、アタゴールのデザートでは、「フレッシュマンゴープリン “ラッフルズ”スタイル」も、非常におすすめ。バジルシードをあしらい、たっぷりのマンゴーの果肉(マンゴーのハーフ)の下に、マンゴーのムースが隠れている、この上なく贅沢なマンゴープリン。マンゴーの魅力が満喫できます。

スペシャリテ
えぞぼら貝のエスカルゴスタイル“オリエント急行”より
在ベルギー日本大使館、オリエント急行、ラッフルズホテルでのご経験のある曽根シェフ。
ヨーロッパのお料理をベースに、エキゾチックな味わいのある品も多いのです。
これは、エスカルゴスタイルを取りながら、レモングラスのさわやかな香りが印象的な一皿です。

カナダ産乳飲み仔牛の
フランダース風
カラフルな鎌倉野菜やアーティチョークを大胆にあしらった、ダイナミックな盛り付け。
乳飲み仔羊や乳飲み仔豚も、同じように、いろいろな部位であったり、違う調理法で、その魅力を余すところなく味わえるように、このような形で供され、非常におすすめです。
恵比寿から白金に抜ける通りに面した場所に位置するアタゴール。シーズンには、軒先に、ジビエが下げられているのが目に留まります。これからのシーズン、様々なジビエも大変魅力的なお店です。
(※ 桃のデザート二種、マンゴープリン、乳飲み仔牛は8月末までのメニューとなります)


A ta gueule(アタゴール)
住所:東京都渋谷区恵比寿1-23-16第6大浦ビル1F
TEL:03-3449-8757
営業時間:ランチ 11:30〜14:00 (L.O.)
ディナー 17:30〜22:00 (L.O.)
定休日:月曜





白桃のコンポート
ハーヴ・スパイス風味
ラタフィアドシャンパーニュ(ワインリキュール)のかき氷とカルダモンアイスクリーム添え
八角、シナモン、ヴェルヴェーヌ、ジュニパーベリーで香りをつけた白桃のコンポートは、ほとんど火が入っていないので、とてもフレッシュで、じゅわっと果汁が口の中で広がります。コンポート液を、65度〜70度までの加熱に留めているためです。ふんわりカルダモンの香るアイスクリーム、香り高いかき氷のさわやかさとのハーモニーが素晴らしい。
桃の状態にもよりますが、9月前半までは楽しめるそうです。

スペシャリテ
手長海老、穴子、本日の白身魚を詰めた冷製ブイヤベースのテリーヌ ラタトウイユ添え
軽く火入れした海老の甘くねっとりとした味わい、穴子の豊潤な味わいやさっぱりとした白身の味わいが、ぎゅっと凝縮された、濃厚なブイヤベースのスープでつながれたテリーヌ。そのバランスが素晴らしく、ブイヤベース同様、下に敷かれたアイオリソースと食べると、一層、楽しめます。添えられたラタトゥイユも、しっかりと詰めて、濃く、味わい深く、他ではなかなか食べられないものです。

セップ茸と黒いちじくのピッツァ
この秋の新メニューです。薄く焼き上げたピッツァに、セップ茸のクリームを敷き、セップ茸とフランス産黒いちじくとモッツァレラを乗せて、塩をパラリと振りかけた贅沢な品。ガルニチュールも面白く、トリッパとじゃがいもを、松の実を加えたコクのあるルッコラソースで和えたもの。クリームと黒いちじくのほのかな甘みとセップ茸の香りの楽しめる逸品。 フランス産のいちじくならではの濃いうまみが生き、全体の塩気と甘さのバランスも素晴らしい。


レストランコバヤシ
住所:東京都江戸川区平井5-9-4
TEL:03-3619-3910
営業時間:ランチ 11:30〜13:45(L.O.)
ディナー18:30〜23:00 (20:30 L.O.)
定休日:火曜






2011年桃のスペシャルメニュー

この8月(4日〜30日)、レストラン オーグードゥジュール メルヴェイユでは、
素晴らしい桃のコースを楽しむことができましたので、ご紹介したいと思います。





アミューズ ブーシュ一品目は、可愛い一皿。

トマトクリームを挟んだマカロンに、白レバーのねっとりとしたテリーヌ。テリーヌの両端の、カリカリに焼いたパンデピスとの食感と
味わいのハーモニーも素晴らしい。


次は、温かいアミューズ

パイナップルとブルーチーズを入れたサレのファーブルトン!
アミューズで、温かいファーブルトンを、たっぷりといただけるなんて。
薫香をつけたクレームシャンティと口に運べば、至福の味わい。

オードブルが続きます。


白桃のヴルーテ オマール海老とそのジュレ

グラス仕立ての美しい一皿。ほんのり甘い桃のブルーテの下には、濃い味わいのオマール海老のコンソメのジュレとオマール海老の身と帆立。底には、アボカドのクリームを入れて、味に変化がつけられています。上には、海胆やレモンヴィネガーの泡。
最初に、桃のブルーテだけの淡い味わいを楽しみ、その後、全体を混ぜて、一緒に口に運び、贅沢な味わいを楽しみます。


桃・サマートリュフ・貝類のシェフの気まぐれサラダ仕立て

鴨の腿肉の生ハム、蒸してグリエした鮑、帆立のグリエ、
サマートリュフ、ピスタチオ、サマートリュフの
ドレッシングの豪華なサラダ。
薄くスライスしたビーツの下には、バジルでマリネした桃や、うど、いんげんといったお野菜が隠れています。
様々な味わいが、桃のジューシーさと共に楽しめます。


鹿児島産熟成黒豚のロースト 旬の夏野菜と

桃は使われていないのですが、じっくり熟成した
中勢以さんの黒豚を使い、魚沼産こしひかりの藁で香りをつけながら、じっくりとローストした絶品のお肉。
甘くとろける脂身に、皮目はカリッと、美味しい肉汁がを含んだジューシーで味の濃い豚肉を、トリュフ風味のジュのソースで味わいます。
いつまでも余韻に浸っていたいような、素晴らしい品でした。
4種類のガルニチュールは、それぞれこだわった内容で、非常に楽しめ、桃が使われていなくても、納得の印象深い一皿です。
ガルニチュールは、左上から時計回りに
とうもろこしとラクレットのスフレ。とうもろこしの香りいっぱいのスフレは、ナイフを入れると、ラクレットが糸を引いて、とろり。
えんどう豆や焼いたとうもろこしには、にんにくのピュレのソース。
さわやかなこぶみかんの泡を纏わせたジロール茸。
カリフラワー、紫カリフラワー、ロマネスコの色合いの
美しいガルニチュール。

いよいよデザートです。
一品目は


桃のブランマンジェ

とろとろに仕上げた桃のブラマンジェに、桃のソース。淡く優しい味わいを、ピスタチオオイルがきりっとひきしめます。



フレッシュ感を残した白桃のコンポート ハイビスカスの香り

ハイビスカスの香りの、赤く染まった桃とグラニテの深紅に、
バニラアイスクリームの白が映える一皿。
桃には、全く火を入れていないので、生の桃そのもののジューシーさを楽しめます。ハイビスカスは、香りをつけると共に、その鮮やかな色で、桃の褐変現象をカバーする効果もあるのです。
ハイビスカスの酸味の効いた仕上がりの桃とグラニテに、バニラアイスクリームの甘さが溶けあう、そのバランスが絶妙なデザートなのです。


食後の飲み物と共に運ばれるミニャルディーズも、
サプライズあふれる品でした


ヨーグルトムースの下には、パッションのソース。その上には、スペインSOSA社のペタセタキャンディーをたっぷりと。口に入れると、パチパチと弾けるペタセタキャンディー。
でも、こんなにたくさんを一度にいただくのは初めて。口の中で、しばらく弾けていて、同席した方達の口の中で弾けている様子もわかるほど。思わず笑顔がこぼれます。



桃は、最初は、シェフの郷里の和歌山産が使われ、その後は、季節に応じて、別の産地の桃が使われています。
桃が使われていない品も素晴らしかった今回のコース。
もちろん、桃もたっぷりといただけて、大満足でした。
来年も、ぜひ、作っていただきたいものです。


Au gout du jour merveille(オーグードゥジュール メルヴェイユ)
住所:東京都中央区日本橋3-8-13 華蓮日本橋ビル 1F
TEL:03-6202-1991
営業時間:ランチ  11:00〜13:30 (L.O)
ディナー 18:00〜21:30 (L.O)
定休日:水曜




桃のデセールをいろいろご紹介してきましたが、その魅力が伝わりましたでしょうか?
来年は、また違う形のデザートになさるお店もあり、それもまた楽しみです。



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