マルセイユは海の街。青い空と白い雲、そして港に停留する白い船。想像の中のマルセイユはひたすら青と白の世界。旅行者には危険な街だと聞いていたけど、その陽気なイメージに惹かれて降り立ってしまった街。2月とは思えない爽やかな空気の中、マルセイユのシンボルともいえるノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院のある丘に上ってみました。その丘から望むマルセイユの景色の美しいこと、美しいこと。そしてその寺院の頂上からは黄金のマリア像が街を見守るように見下ろしています。大聖堂の中の美しさも特筆もので、さすがに体中が胃袋のようなみにくい魂のパナデリアでさえ、食い気を忘れ神聖な気持ちに・・・。とはいえ、街へ下りればそこはパナデリア。すぐさま、胃袋人間に戻り、美味しいもの探しが始まります。マルセイユといえばブイヤベース。以前、マルセイユ出身の「エコール・クリオロ」のサントス氏にごちそうしていただいたブイヤベースを思い出しながら、本場マルセイユのブイヤベースをいただくことに。港の街マルセイユにはもちろん魚市場もあり、ブイヤベースの美味しさは想像通り。さて、その後は街を散策し、ケーキ屋さん、パン屋さん探しが始まります。そこで見つけたお店をご紹介しましょう。 |
![]() |
王冠マークがロゴのブーランジェリー パティスリー。老舗っぽい雰囲気が漂っています。いかにも伝統菓子っぽいものもあったのですが、ここはあえて、見慣れたケーキを選んでみました。 |
エクレア |
![]() |
とっても昔味ですが、クリームはリキュールの入ったリッチなチョコレートクリーム。生地は柔らかめだけど、口溶けがいい。
|
シュー・ア・ラ・クレーム |
![]() |
柔らかいシュー生地に、若干リキュールの入った酸味のあるカスタードクリームが詰まっています。酸味は慣れないと痛んだクリームかと誤解してしまいそうだけど、イズニーのフレッシュクリーム系の味なので大丈夫。フランスでは時々、こんな風に酸味のある生クリームと出会うことがあります。
|
パルミエ |
![]() |
バターのいい香りがします。サクッとしているのに、口に入れるとシュワッと崩れていく様がうれしい。甘みもほどよく、塩味もピリッと効いて美味しい。
|
Joseph Mandonato |
|
住所 |
8, Rue Breteuil Marseille |
TEL | 04 91 33 26 40 |
![]() |
※「BANETTE」とは、マルセイユの製粉業者の呼びかけで作られた、約40の製粉業者からなる団体の小麦粉を使い、その団体の規定に沿った製法で作られたバゲットにつけられたブランド名ともいえるもの。このマークを店名にかかげているお店も多いので、一見チェーン店かと誤解することも。 |
クロワッサン 0.75EUR |
![]() |
バターの味はけっこうさっぱりめで、生地を楽しむ感じ。塩味も薄く甘い生地は、ゆっくり噛んでいるとミルキーな味わいに。牛乳に浸して食べても美味しそう。
|
オリーブ 1.30EUR |
![]() |
セーグルっぽい生地にオリーブが練りこまれている。クラムはふんわり、クラストはカリッと焼き上げられて、とても香ばしい。意外と塩けが強くオリーブも効いているので、しっかりとした旨みを感じます。食事時のパンにぴったり。
|
ナベット 1.00EUR |
![]() |
ナベットとは小船の意味で、プロヴァンスの名物のひとつ。オレンジの花の水が使われているのですが、やはり日本人にはなじみがないせいか、今ひとつ香水のような石鹸のような風味を感じ、食べにくいかもしれません。でも、マルセイユはナベットの本場。この固めのクッキーパンのようなお菓子(このお店ではパンに近いけど)も、この空の下で食べればごちそうです(って、褒めているのかいないのか?)。
|
BUGNES 2.30EUR |
![]() |
これもちょっと珍しくて買ってみた揚げドーナッツのようなお菓子。柔らかい卵風味の強い生地で、プロヴァンスの名物のひとつであるオリーブオイルで揚げたような感じ。揚げ菓子にして意外とさっぱりめに仕上がっています。
|
グリッシーニ フロマージュ 0.80EUR |
![]() |
柔らかめのグリッシーニのまわりのチーズがたっぷり。多少油っぽさは感じるものの、ひと口、ふた口と食べ進むうちに止まらなくなりそう。
|
Le Fournil des Remparts |
|
住所 |
40, Rue Endoume 13007 Marseille, France |
TEL | 04 91 52 79 27 |
クープ ネグレスコ 8.0EUR |
![]() |
レンタカーでエクス アン プロヴァンスからマルセイユまで足をのばした後、もちろん次の行き先はコートダジュール。ということで、行ってきました。カンヌ、ニース、モナコ!でもこのセレブの街では、別の目的に走ってしまい、お菓子とパンには出会えませんでした。・・・が、ずっと以前コートダジュールを訪ねたことのある旅の相方が、「『ホテル ネグレスコ』で食べたパフェが美味しかった!特にシャンティが!」と、しきりに言うので、夢よもう一度と、ネグレスコへ。ネグレスコといえば、言わずとしれたニースを代表する豪華ホテルのひとつ。ところが、目当てのカフェにはアイスクリームはなく、同じネグレスコ内のカジュアルなカフェへと案内され。そこで、私が目にしたものは、ガスボンベの容器からシューッと搾り出されるシャンティクレーム。おいおい、美味しい生クリームがある国で何をしているんだぁーー。という叫びもむなしく、私の前に出されたパフェを皆さんにお見せしましょう。味?はノーコメントとして、ひとつだけ勉強になったこと。それは、美しい想い出は、そっとしておいたほうがいいってこと。
ホテル ネグレスコのホームページはこちら http://www.hotel-negresco-nice.com/ |
↑このページのトップへ戻る panaderia HOME |