“ガレット・デ・ロワ”のあとは、“シュトーレン”の話題。クリスマスシーズンにパナデリアをわかせてくれたのは、スタイリッシュな四角いフォルムの「TOLO PAN TOKYO」の“シュトーレン”でした。
クリームチーズやアーモンドプードルがたっぷり練りこまれた生地は、お菓子を思わせるしっとりとしたリッチな食感。“今までおいしいシュトーレンに出会ったことがなかったので、自分流に作ろうと思った”というシェフの田中真司さん渾身のシュトーレンは、パナデリアでも大好評でした。


ところで、シェフ田中さんとの出会いも、2010年のパナデリアにとって忘れられないものでした。詳しくは“こだわり職人”でご紹介していますが、エピソードをひとつご紹介しましょう。

ある日、「TOLO PAN TOKYO」を訪れたパナデリアスタッフY。ハラハラとした層が美しい、パイのようなパン“トウモロコシのフガス”にすっかり魅せられてしまいました。そして、トングでつかもうとしたとの瞬間、悲劇は起こりました・・・。
「あっ!」
パンはトングを離れ、床へまっしぐら。
“カシャッ”
何たるショック!なんと、下に落としてしまったのです。親切なスタッフの方が新しいものに替えてくれたのですが、生地作りの苦労談を田中さんから伺っていただけに、申し訳ない気持でいっぱいに。

問題の“トウモロコシのフガス”。
本当にハラハラと繊細なんです

“あぁ、パン好きとして失格だ・・・”と落ち込んでいると、ちょうど田中さん本人が登場。恐縮しつつも、「すみません!パンを落としてしまって・・・」と謝る。
「いえいえ。もう、ドンドン落としてください!」
と、明るく笑う田中さん。ドンドンだなんて、本当にすみませ〜ん!
ということで、広く温かい心の持ち主田中さんに癒されたパナデリアでした。

田中さん、ありがとうございました!



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