「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」のクリエイティブ・ディレクターが交代!? そんなニュースが飛び込んできたのは今年春のこと。 |
新しいシェフ・パティシエ・ショコラティエに就任したのは、ロベール・ランクス氏の右腕として、16年間もの間、「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」で働き続けてきた、ニコラ・クロワゾー氏でした。 1974年生まれ、ブルターニュ出身。M.O.F.の保持者でもあり、特に、チョコレートでオブジェを作らせたら右に出る者はいないという腕前で、ランクス氏からも長年尊敬を受けていたとのことです。 そのニコラ氏、残念ながら今回は来日しませんでしたが、彼が作成し、フランスから運んできたというチョコレートツリーのオブジェが会場に。緻密な作業をほどこされたそのツリーからも、腕前は充分に伝わってきました。 |
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当日会場では、日本語も堪能なジャパン・ディレクターのフレデリック・ジェダ氏が、ニコラ氏の話をしてくれました。 ワインやレストラン、他店のショコラにも精通していたジル氏とは対照的に、ニコラ氏は「知らないうちに影響されるのがいやだから」と、他のショコラティエを訪れることはしないそう。外に出回る社交的な性格というより、地味な職人気質。普段はおとなしいのに、ショコラを語らせると細かいことに話が及んで、止まらない。その性格を聞いていると、どこか日本人に通じるものがあるような気も……。 「その通り。日本語を話したら日本人になれそうな性格かもしれません(笑)。でも、実はニコラはまだ一度も日本に来たことがないんです。今度のバレンタインあたりの来日を予定していますが、いろいろなことに驚いて、いい刺激を受けそうですね」 |
さて、会場に並んだニコラ氏がクリエイトしたショコラを口にしてみると。 どのショコラも、最初に広がるのはカカオの味。そして加えたテイスト――たとえばタイ生姜だったり、ジャマイカ産のペッパーだったり――がその中から花開くように優しく広がって、最後はまたカカオの香りが口に漂って、長い余韻を残して終わります。 「ニコラは、世界の面白い素材をいろいろ勉強しています。それらのナチュラルな味を、余計なものを加えず、そのまま表現したいと強く思っているようです。ユニークな組み合わせをしますが、大切にしているのは、もちろん、メゾンの味。一つのレシピの完成までに半年以上を費やしています。今までよりも、より原点に戻った味と言えるかもしれません」 どのショコラも切れがよく、ついついいくつもつまんでしまいます。いくつ食べても飽きることがないのは、さすがは「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の味作り。 今年のクリスマスのテーマは、エトワール。星でした。お祝いには欠かせない、シャンパーニュを入れたボンボンは、ブラン・ド・ブランという白ブドウからのみ作られる繊細なシャンパーニュを贅沢に使用しています。他に、パン・デピスを彷彿させるクリスマススパイス(シナモン、ジンジャー、クローブ、ナッツメグ)を閉じ込めたものや、ココナッツ風味のホワイトチョコレートとライムの風味のダークチョコレートを組み合わせたもの、クルミとはちみつを用いたアーモンドペースト入りのミルクチョコレートなど、魅力的なものばかり! |
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そして、2013年バレンタインコレクションのテーマは、「エキゾチックなランデブー」。 ペッパーとバニラ、ライチとフランボワーズ、タイ生姜とレモンピール、ペルー産とエクアドル産のカカオのといった、2つの素材を組み合わせた面白さとおいしさをエキゾチックに表現。外からはわからない、これらの情熱的な味を秘めたボンボン・ドゥ・ショコラが、赤い箱に詰められています。 |
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バレンタインの頃はニコラ氏も来日予定とのこと。日本にどんな感想を抱くでしょうか。バレンタインデーにチョコレートを求める人の多さに驚くかしら? 和食の感想は? ショコラの味作りについてはもちろん、日本の印象など、ご本人に直接お話しを聞いてみたいと今から楽しみにしているパナデリアです。 |
ラ・メゾン・デュ・ショコラ 店舗情報
※梅田阪急店は2012年10月25日(木)オープン予定 |
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