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さて、さすがに今日は仕事をするぞ!と、勢い込んで早朝から出かけました。 しかし、これまた何で?…と言われそうな展開ですが、朝イチの視察は、石垣島の八重山漁港でセリの現場を見学。 実は4月から6月頃は、石垣島のマグロ漁がピークにあたるそうです。そして石垣島、いや沖縄では、本州あたりでは見られない色鮮やかな魚も水揚げされます。 今回の旅の目的は、石垣島の食材探しなので、海産物だって見逃せない。 今まで誰もやらなかった意外なお菓子ができるかもしれないじゃないですか! 魚を使ったクッキーとかね。意外な味ができる可能性、大かも…という期待を胸に、八重山漁港で南国らしい魚たちの顔を見てきました。 |
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りっぱな鮪が水揚げされました。セリの活気あふれる雰囲気は、朝から背筋がぴっと伸びるような気がして、気持ちがいいものです。ちなみに、青いきれいな魚は、さすがにスイーツとは縁遠いかな・・・って感じですね
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次に訪ねたのは、ベタな感じではありますが、やっぱり石垣島の食材に紫芋ははずせないということで、「オキユメムラサキ」という紫芋を加工しているところにおじゃましました。 毎年3月から9月までが収穫の月にあたるそうですが、キジによる被害が多いのが悩みの種だそうです。 収穫後3,4日寝かすそうですが、腐りやすいのですぐに加工するとのこと。 水洗いをした紫芋を、ひとつひとつ丁寧に、人間の手で剥いているのが印象的でした。 |
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そして次は、これまた石垣島の食材には欠かせない「塩」 海から直接パイプを敷設し、海水タンクにて濃縮後、天日乾燥しているという場所を訪ねました。 ここでは、直火を使わず蒸気で海水を蒸しながら塩を作ります。この「多段蒸発皿製塩法」という技術により、効率よく、美味しくてミネラルバランスの良い自然海塩を作り出すことができるのです。 |
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この海からパイプで海水を引き入れます |
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煮詰めて |
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乾燥させます |
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海水100%無添加の石垣の塩は、ミネラル成分がバランスよく入ったおいしい塩です |
そして、石垣島の産物に欠かせないのは、パッションフルーツ、パイナップル、マンゴーなどのフルーツたち。 これらは、いくつか生産者のところを訪ねたのですが、おっと、その前にお昼ご飯をご紹介しましょう! これは食べなきゃだめでしょう。ということで、八重山そばと沖縄ぜんざいをいただいてみました。そばといっても、これは、ラーメンみたいな、いやラーメンとも違うな。 とにかく、素朴だけど病み付きになるおいしさが、この八重山そばなのです。 そして、沖縄ぜんざい。あんこというより、あずきの煮豆が入っているのです。しつこい甘さではなく、意外とさっぱりした甘さで、のど越しがするっとする感じ。 暑い沖縄ならではのぜんざいですね。 |
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さて、本筋に戻り、まず訪ねたのは、この時期がちょうど収穫時期にあたるパッションの生産、輸入、加工、販売などを行っている川平ファーム。 石垣島産のパッションもあるけれど、安定的に生産できないため、現在はフィリピン産のパッションが主流となっているそうです。 ただし、石垣産のものは、すべて無農薬のオーガニック栽培で、川平キングと呼ばれるものは赤玉で、なんと糖度が18度もあり、酸味とのバランスに優れているそう。 パッションフルーツは個体ごとに香りがそれぞれ異なるので、一括での加工が難しく、ひとつひとつ香りをチェックしながら加工しているとのこと。 また酸化が早いため、中を取り出してから5分以内に加工しているそうです。 ちなみに、私たちが通常目にする黄色いパッションフルーツは、フィリピン産のものになります。 |
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川平キングは、酸味と甘みのバランスがよく、おいしい。ここ川平ファームでは、ジュースやジャムなど、素材のおいしさを活かした商品も販売されています
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さて、次のフルーツはパイナップル! 驚いたのは石垣島のパイナップルは本当に香りがいい!そしておいしい。 完熟のアップルパインをいただきましたが、その香りのよさと、甘さと酸味の見事なバランス。正直、このまま食べるのが一番おいしいだろうなと思いましたが、でもこれをお菓子に使えたら、かなり利用範囲も広いし、おいしいものができるはず。 もちろん、今までもパイナップルケーキなど、お菓子への利用は多いけれど、逆に今までのものは、このパイナップルのよさを活かしきれていない!・・・と、声を大にして言いたくなりました。 その他にも、マンゴーやドラゴンフルーツ、ライチなど、石垣島にはたくさんのフルーツがあります。その豊富な食材に、感嘆の声があがりっぱなしでした。 |
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季節により、様々なフルーツが楽しめる石垣島。マンゴーのおいしさも想像以上でした!
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そして、フルーツではないけれど、ハーブも見逃せません。 |
中でもパナデリアが気に入ったのは、ヒバーチ。 これは、人の家の塀やら路地裏やらに自然に生えているから、すごく目に入るのに、いざ栽培しようとすると、かなり難しいという、なかなか骨の据わった(?)植物。 なんだか、人には懐かない野生の動物みたいでかっこいいと思いませんか? このヒバーチ、絶対にチョコレートに入れてもおいしいし、お菓子に使っても幅広く活躍しそうなので、早速、東京に帰ったら、いろいろ試作をしてみようと、パナデリアの心をくすぐりました。 驚いたのは、石垣島の皆さんは、このヒバーチを入れた炊き込みご飯を食べるそうです。 |
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ヒバーチ(ビバーチとかピパーチとかピヤーシとかいろいろな呼び方があって、どれが正しいのか?)は、島胡椒のことで、八重山そばとかに入れると、ぴりりとした辛さと絶妙なスパイス感がプラスされます |
そして、パナデリアの心をくすぐったもうひとつのハーブ・・・ハーブって言うのかな?
それは、月桃(げっとう)です。 石垣島では、この月桃の葉でお餅をくるんで食べるのが通常なので、この香り=お餅というイメージが固執しているのか、これをお菓子に使うなんて、考えもしないようです。 でも、この香り、確かに好き嫌いはあると思うけど、かなりいろいろなものに活かせそう。 そんな可能性を感じて、これまたたっぷりと購入して帰ったパナデリアです。 |
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絞るようにさわると水がいっぱい出てくるハーブ。こんなふうに初めて見るハーブにも感動! |
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