新宿のホテル、「ハイアット リージェンシー 東京」では、ロビーフロアにある「カフェ」にて、今回で3度目となる「カンプリニ スイーツフェア」が開催中です。これは、南仏に店を構え、M.O.F.ショコラティエのクリスチャン・カンプリニ氏。彼の作るスイーツと、ハイアット リージェンシー 東京のペストリー・ベーカー料理長である佐藤浩一氏の作るスイーツが、コース仕立てになって登場するという魅力的なフェアなのです。
早速パナデリアも訪れて、しっかりと食べてきました。訪れたのは1月29日。来日中だったカンプリニ氏が各テーブルを回ってくれ、お話しもしてくださるという幸運に恵まれました。「カンプリニ スイーツセット」の紹介と共に、そこで伺った、カンプリニ氏のこれらのスイーツに対する想いもお伝えしたいと思います。 テーブルについて最初に出たのは、グラスに入ったシューケット。シュー生地を細長い形にして焼いています。片方は塩味で、もう片方は甘く、バラの香りが。ピンクのシュガーがとても可愛いアミューズです。 |
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1皿目、プレデセールはカンプリニ氏作。 「フルール・ド・オランジュのムース、オリーブオイルの香り イチゴのソース」です。 |
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ご覧のとおりの大きな球! そしてたっぷりのイチゴソース! 球のまわりには、オリーブオイルを練り込んで作ったクランブルがたくさんついています。ほのかにしょっぱい。球の中は、薄いホワイトチョコレートに包まれたオレンジの花のムースとオリーブオイルが。大胆に半分に割れば、オレンジの花とオリーブオイルのいい香りが漂います。それを感じながら、サクサクと軽い口当たりのクランブルを食べ、バラの香りを感じるイチゴのソースを絡めてはまた食べ……としていくと、意外にもあっという間に一皿を食べ終えてしまうのです。 |
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カンプリニ氏自ら仕上げていただけるという贅沢さ! |
オレンジの花のムースには、南仏のカンプリニ氏のお店の近くで作られているオレンジの花の水が使われています。香料を一切使わない天然の香りは、どこまでも優しく、わたしたちになじんでくるよう。 イチゴソースのインパクトも強かったので、カンプリニ氏に、フランスのイチゴとは旬も味も異なるイチゴについてを伺ってみました。 「日本のイチゴは、甘くてとてもおいしい。それを感じたからこそ、このひと皿を作れたんだよ」 とのこと。こんなにもと思うほど、たっぷり、贅沢にイチゴを使ったのは、きっと日本のイチゴに対する敬意も表れているのだろうと勝手に想像! ちなみにイチゴはバラ科。バラの香りがするのは当然と言えば当然なのです。昨年6月にカンプリニ氏の店で、このフェアのデザートについて打ち合わせをしてきた佐藤シェフの片腕であるスーシェフの仲村氏も、「フランスのイチゴは特に強いバラの香りがしましたね」と話してくれました。 |
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クリスチャン・カンプリニ氏 |
さて、カンプリニ氏といえば、東京でのサロン・デュ・ショコラにもM.O.F.ショコラティエとして毎年出展しているので、特にショコラは得意中の得意。そんなショコラを使ったひと皿が、次のグランデセールでした。 「なめらかなマダガスカル産ショコラのクレム マンダリンオレンジのジュレとソルベ」。もちろんカンプリニ氏作です。 |
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南仏の花畑をイメージして作ったという花柄のオリジナルチョコシートの中には、ミルクチョコのクリームが。甘いけれど苦みも感じる濃厚な味わいの中に、アクセントとして真珠くらいの大きさのカリカリしたクラッカー、いわゆるパールクラッカンがしのばせてあります。 このひと皿で大きなポイントとなるのが、オレンジ色のマンダリンオレンジのピュレとソルベ。その、はっきりとした酸味を持つ、抜けるように爽やかな味わいが、チョコを軽やかに食べる手伝いをしてくれます。そして、南仏の気持ちよく照りつける太陽も頭に浮かんでくるのです。 このひと皿についてカンプリニ氏は、 「デザートは軽くなければならないと思っています。チョコレートを使うときも、チョコレートの持つ満足感や厚みは失わせたくないのと同時に、重くしたくないという思いも。このひと皿でそれを実現するのが、マンダリンオレンジのソルベとジュレ。爽やかさを出しながらも、チョコらしさもしっかりと出しました」 とのこと。 まさに食べて感じた通り! さすがは名ショコラティエのひと皿でした。 さて、3皿目のアプレデセールは、佐藤料理長の担当です。 「あたたかなイチゴのソテー サワークリームとグラスヴァニーユ」は、グラスの上部にはめ込まれた、ソテーしたイチゴが入ったお皿をとりだし、自分でかけて食べるという構成。 |
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こちらのイチゴには心地の良い酸味も感じます。 「カンプリニ氏のアドバイスで、隠し味にほんの少しだけバルサミコ酢を使っているんですよ。火を通すと、ひと皿目のイチゴと味わいや食感が違いますよね。そんな、イチゴのいろいろな表情も楽しんでもらえればと作りました」と佐藤氏。 ちなみに「サワークリーム」と表されたのは、クレームエペス(発酵クリーム)。ヨーグルトのようなまろやかな酸味があります。このクリーム、そしてバニラジェラートも、イチゴのソテーにあうのは言うまでもなし! 誰もが納得する王道のおいしさです。 |
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ペストリー・ベーカー料理長・佐藤浩一氏 |
最後は、カンプリニ氏作のプティフールが3品出て、コースが締めくくられました。プティフールまで美味しいのもさすが。 |
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ライムの酸味をアクセントにしたキャラメルヴァニーユ、グレープフルーツとカンパリのパートドフリュイ、フランボワーズのマカロンはマカロンコックのアーモンド風味がとてもよい。スペイン産アーモンドを使用しているそう |
コースを食べ終え、満足しているわたしたちにカンプリニ氏は、 「3皿のデザートコース、いままで残している人はほとんどいません。一通り食べて、もう一度最初から食べられると思うくらい軽やかなのが理想。なので、全部食べてもらえるのはとても嬉しいですね」 と言葉をかけてくれました。 フェアは3月31日まで。3皿のアシェットデセールにアミューズ、プティフール、そしてお茶まで付いて3000円(税サ別)はかなりお得です。 この期間は、カフェでのこのコースのほかに、1Fの「ラウンジ」で「カンプリニ ショコラ エ ショコラ」と題して、チョコレート尽くしのセットが楽しめ、さらに「ペストリーショップ」にもカンプリニ氏のお菓子がいろいろ並んでいます。カンプリニ氏のスペシャリテの「ディアマン・ノワール」や南仏の名物「タルト・カリソン」、新商品「バール・ショコラテ“ミニ・ミディ”」も販売。是非、足を運んでみてください。 |
◆「ハイアット リージェンシー 東京」公式サイト
(フェアの詳細もこちらからご確認ください) http://www.tokyo.regency.hyatt.jp/ja/hotel/home.html |
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