パリ発 美食のトップブランドとして有名な「FAUCHON(フォション)」は、1886年の創業以来、紅茶を主力商品のひとつとしてきました。 1898年にパリで初めて「サロン・ド・テ」をオープンし、新しいブレンドティーを披露したことから始まり、1960年代には当時のパリでも画期的だったオリジナル・フレーバーティーを発表。その後現在に至るまで、フレーバーティーのクリエーターとしての役割を果たし続けてきています。 そんなフォションが、2013年9月、日本初上陸の新作のフレーバーティー2種を限定発売するということで、先日、プレス向けの試飲会が行われました。 |
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今回のレセプションは青山の料理教室「AMY'S(エミーズ)」にて開催され、とても洗練された空間での新作披露会となりました。 フォションの鮮やかなポスターに迎えられ、各自テーブル席へと案内されます。 ウェルカムドリンクには、今回のシリーズの中からスミレとワイルドストロベリーの香りが甘く爽やかな紅茶「スミレ&ワイルドストロベリー」を、シャンパンとグレープフルーツジュースで割ったものが提供されました。一口含むと、華やかな香りが広がります。 |
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フォションの日本市場総責任者であるフィリップ ジャルダン氏 |
会のスタートは、まずフォションの日本市場総責任者であるフィリップ ジャルダン氏の挨拶から始まりました。 「フォションにおいて、紅茶はグループ売上の15%以上を占める重要なカテゴリーです。とりわけ日本市場では重要なカテゴリーとなっています。フォションの紅茶は、フォションというブランドの価値観を表す重要なシンボルとなっており、おもに2つの象徴を担っています。 1.食の豊かさのアンバサダー・・・高品質の素材をセレクトし、常に新しいものをクリエイトしていくこと。 2.トレンドセッター・・・フレーバーティーの分野を立ち上げて40年となり、フランスでもフォションの紅茶は、そのフロンティアとして位置づけられています。 今回、今秋の限定販売2種を含む、3つのフレーバーを発表します。 1.「UN JARDIN A PARIS(パリの庭)」 2.「ÉCLAIR AU CHOCOLAT(チョコレート エクレア)」 3.「VIOLETTE &FRAISE DES BOIS(スミレ&ワイルドストロベリー)」 これは、それぞれ フォションの持つ紅茶のジャンル (茶葉を3つにカテゴライズ)、 1.Les Parfums de Paris(パリシリーズ)」・・・パリの雰囲気を香りで表現したもの 2.Les Parfums de Fruits et Fleurs(フルーツ&フラワーシリーズ)」・・・花や果実の香り 3.Les Parfums Gourmands(グルメシリーズ)」・・・パティスリーをイメージした香り からの新しいフレーバーとして発売されます」。 |
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「VIOLETTE & FRAISE DES BOIS(スミレ&ワイルドストロベリー)」(発売中)・・・甘く爽やかなワイルドストロベリーのフレーバー |
次にフランスにおけるフォション ティースペシャリストであるアマンディーン ランさんから、今回のシリーズについての詳しい説明がありました。 |
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アマンディーン ランさん |
「フォションは1898年にパリのマドレーヌ広場にサロンを開店、ここからフォションの紅茶の歴史が始まりました。今では、アルザスに自社工場があり、ここは、高度な品質を保ち、創業者のオーギュスト・フォションのフィロソフィーを伝えるのに必要な拠点となっています。1960年にはフルーツとフラワーのフレーバーティを創作し、1972年には日本の島屋でアップルティーの販売を始めました。その後、パッケージなど改良を重ね、もちろん紅茶のベースリーフについても緑茶、ウーロン茶、ルイボスティーなど様々なジャンルの茶葉について研究し手を広げています。 フレーバーティーのベースになる茶葉の選択は、専門のチームが試飲を繰り返し、そのフレーバーに合う茶葉をブレンドしたり、シングルで使ったりと試行錯誤の上、選んでいます。 また、フォションではお茶は香水と同じような位置づけをしています。紅茶ベースの香り、そしてそれに加えるフレーバーは、たとえばバラの花びらであったり、バニラのさやであったりと、天然由来のものを積極的に使用しています。 香りには3つの香りがあります。最初の香りは紅茶の缶の蓋をあけたときの香り、次に紅茶を飲み始めから少しづつ口の中に広がる香り、そして、最後に飲み干した後鼻へ抜ける後味を補強する香りです。 今回、緑茶ベースの「パリの庭」は、最初にフルーツの香りが感じられ、次にスッキリした緑茶の味と緑茶自体の香りが口に広がります。ヨーロッパでは今、健康志向から緑茶ブームで強い人気のある香りです。後味には花の香りが広がります。 そして、アップルティーベースの「スミレ&ワイルドストロベリー」は、紅茶と緑茶をベースに使用しています。 また、まさにエクレアそのものの香りの「チョコレートエクレアティー」は、ウーロン茶をベースに使用。ウーロン茶葉がもつやさしくまろやかな甘みが、チョコレートエクレアのフレーバーにマッチします。 今回の新シリーズはもちろん、ぜひ、今まで販売されているフォションの紅茶をご賞味いただき、 フランスのオリジナルな香りのマジックを楽しんでください」。 そして次に紹介されたのは、フォションのアジア太平洋地域総料理長であるニコラ・ジャンベール氏。 |
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トップブランドの礎となる食のスペシャリストの一人、ニコラ・ジャンベール氏 |
フォションのクオリティの番人として、「考えられるなかで最高の材料を最高の組み合わせで最高の製法で作る」というニコラ氏は、フランス食文化への長年の貢献が認められ、2010年、1月にフランス農事功労賞シュヴァリエを受章したという経歴の持ち主です。 そして、これからニコラ氏による「紅茶を使ったソースを使った、フォアグラのソテー」のデモンストレーションが行われます。 まず、デモンストレーションの前に、ニコラ氏自ら「パリの庭」をサービスしてくれました。 この果実と花の甘く華やかなフレーバーティーを楽しんだ後、デモンストレーション がスタート。 最初に、フォアグラのソテーの添え物であるリンゴのソテーとソースの準備がされました。そして、フライパンをあたため、フォアグラのソテーを始めます。 ソースにはカモ肉のブランのフォンを使用、アップルティーをそのまま熱いうちにティーバッグで入れ、1〜2分抽出。詳しいレシピは割愛しますが、その場はアップルティーのほのかな香りとフォアグラの焼ける芳しい香りが広がり、デモンストレーションテーブルの周りに集まった参加者たちのお腹と鼻腔を刺激してくれました。 |
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その後、テーブルに着席し、いよいよ試食開始です。 まず、フォアグラのソテーは、フォアグラが非常にエレガントに仕上がっているという印象。紅茶のフレーバーがしっかりと感じられ、クラシカルなフォアグラのソテーながら新鮮な料理に感じられ、改めてフォションの紅茶の新たな使い道、可能性を感じることができました。 次にサービスされたのは、デセールです。 これは、フォションの定番ともいえるエクレア! もちろん、新作のフレーバーティー「チョコレートエクレアティー」を使っています。 このフレーバーティーは、半発酵茶であるウーロン茶がベースで、これにカカオニブ、バニラなど天然由来の香りを効かせたもの。缶を開けたとたん、チョコレートエクレアの甘い香りが漂います。 今回のデセールには、この紅茶を使ったクリームが詰まったチョコレートエクレアが登場しました。 もちろん、フレーバーティーの「チョコレートエクレアティー」とともに楽しみます。 |
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今回は、試飲とランチサービスという新しい形で紅茶を紹介していただいたレセプションでした。 こんなふうに料理や菓子の中に紅茶を取り入れ、サービスする段階で紅茶をプレゼンすることにより、さらにフレーバーティーとしての存在価値を高める可能性を示したフォション。 フレーバーティーは、日本人としてはなかなかなじみにくい側面を持ちながら、その一方、高級食材を取り扱うフォションのブランドとしては根強い人気商品でもあります。 今回紹介していただいたものだけでなく、フォションにはたくさんのフレーバーティーや、定番の茶葉本来の香りが楽しめるノンフレーバーシリーズが揃います。 それぞれが、フォションらしい個性を放ってくれるので、皆さんもぜひ、いろいろなシーンに合わせて、フォションの紅茶を楽しんでみてはいかがでしょうか。 |
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