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取材・文 佐々木 千恵美 |
自由が丘を散歩中、緑道沿いに見つけたアイスクリーム工房「HiO ICE CREAM」。質の良い素材の選択から製法まで、すべてにこだわりが感じられ、それでいて食べるとどこか温かみを感じるおいしさに、これまで食べてきたジェラートやパティシエのアイスクリームなどとは違う魅力を見つけて再訪を決めた矢先、オープンは週末のみで、平日は製造に専念するためお店がクローズしていることを知りました。コロナ禍でお取り寄せに力を入れざるを得なかった理由もあったそうですが、あれこれフレーバーを迷いながらスクープで出来立てが食べられる機会が限定されるのはさびしいものでした。 |
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HiO ICE CREAM 自由が丘のアトリエと店舗。 |
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好きなフレーバーを選んでスクープで。 |
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カップ入りは持ち帰り、お取り寄せも |
「都内でも気軽にHiO ICE CREAMを食べられるお店が欲しい」
同じ気持ちを持った方は多数いるものです。この春念願叶って、日本橋三越本店の新館地下2階に3月29日(水)、HiO ICE CREAM Standがオープン、平日でもHiO ICE CREAMのスクープアイスが楽しめる唯一の店舗の誕生です。(2023年3月29日時点) |
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日本橋三越本店の店舗イメージ。ベンチのある小さなイートインスペースもある。 |
卵を使わないアイスクリーム、シャーベットは常時計8種類。各地の魅力あふれる素材を探しに現地に赴き、生産者とのつながりを大事にしながら、素材のおいしさをひきだすための製法に手間を惜しまず、ハンドメイドのぬくもりを添え丁寧に仕上げられています。例えばコーヒーラテは、同じ自由が丘のエボニーコーヒーから煎ったその日の豆を仕入れて香りを最大限にアイスクリームに閉じ込めたり、レモンは尾道の農家指定の完熟で風味の良いものを使う、さくらは小田原産のものをミキサーがけと手刻みを混ぜ、噛んだ時に感じる香りも伝わるようにと工夫されています。季節外れの素材で製造することはなく、収穫時期から外れる夏にレモンは登場なしという徹底ぶりです。 |
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この日は福岡あまおういちごとレリボ(発酵乳)をカップでいただいた。フレッシュで素材の味わいがあり、それでいて後味はさっぱり。 |
バターを製造する際に出る脱脂粉乳を加えることで、卵を使わなくても旨味とコクを感じるように仕上げています。また、脱脂粉乳を使うことで牛乳全体を使いきることにつながるからと、サステナブルな活動にも貢献されています。そうそう、食パンや菓子パンなども脱脂粉乳を使うことで、コクがでますよね。 |
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カップアイス。産地の旬を大切に、季節により種類は変化する。 |
おいしさの追求、最高の素材、生産者とのつながり、子供からお年寄りまで幅広い人に食べてほしいという思い。それらが持続可能なものへとつながっていく。HiO ICE CREAMを食べて感じた魅力はここにあったんですね。
スクープアイスはカップでの提供の他、自家製ワッフルコーンでボリュームアップのおやつにもできます。 また、今回の出店を記念して、HiO ICE CREAM初の「シューアイスクリーム」がHiO ICE CREAM Stand 日本橋三越本店にて数量限定で登場します。 自由が丘のアトリエで焼かれたシュー生地に詰めたアイスクリームは2種類。HiO CE CREAMのシグネチャーフレーバーである「美瑛シングルオリジンミルク」と定番人気の「塩キャラメル」。どちらも試したくなります。 |
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HiO ICE CREAM Stand隣に同時オープンした「Butters(バターズ)」は、世界中から特徴的なバターを探し歩き、選び抜いたバターとバターの仲間たちを堪能できるクラフトスイーツブランド。アイスクリームにも使用したのと同様、バターを作る上で生まれる無脂肪乳などの副産物も大切に使用しつつ、伝統的な製法を組み合わせたクラフトバタースイーツを展開しています。 |
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日本橋三越本店の店舗イメージ。Craft Butter Cakeの他、バターを使った各スイーツも販売。 |
メインプロダクトの「Craft Butter Cake(クラフトバターケーキ)」は、2020年4月7日よりオンライン限定で販売をスタートし、販売初日には5,000個超が完売すると、その後もオンライン、首都圏の催事出店などを通じて人気を博し、手土産や自家用、昨年は日本航空国内線ファーストクラスの一部路線の昼食時のデザート(茶菓)として採用されるなど、瞬く間に有名人気スイーツとなりました。 |
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スタイリッシュなパッケージで幅広い層に喜ばれそう。 |
どんなお菓子かというと、乳を使った3つの伝統的パーツがひとつになって、新しい食感と風味を味わえるリッチな一品。 土台はガレット・ブルトンヌ、トップはフィナンシェ、間にミルクジャムを挟んで三層仕立てで焼き上げた、丸くて厚みのある黄金色のCraft Butter Cakeは、サクッとした表面とほんのりソフトな生地のコントラスト、中心のミルクジャムが焼いている間に膨張してできた空洞のおかげで口当たり軽く、初めて食べたときは驚きがあるでしょう。 さらに北海道産バターのコクと爽やかな酸味の発酵バターの芳醇な香りが複雑味を醸し、印象に残る味わいのお菓子になっています。 トースターで温めて数分おいてから食べれば、よりサクサク感とバターリッチな香りが増していただけます。アイスクリームと一緒にいただくのもありかもしれません。 |
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Craft Butter Cake。外見からはわからない3層の仕掛けがカットするとわかる。 |
両ブランドとも都内百貨店への出店は初。まだ体験されていない方はぜひ立ち寄ってみてください。 |
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