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取材・文 佐々木 千恵美 |
高級レストランで最後を飾るデセールやミニャルディーズは、作りたての美しさと口の中で広がる美味で記念日を一層忘れがたいものにしてくれます。 でももしパリの高級レストランの作る儚いスイーツがお家で食べられたら、そこに行くことができない人たちに届けることが出来たら、どんなに素敵なサプライズになるでしょうか。 そんな夢のようなオーダーが叶うコラボレーション企画が、この4月25日よりスタートしました。 パリのミシュラン一つ星レストラン「ラルケスト(L'Archeste)」で開業当初からミニャルディーズとして提供している賞味期限1分のトリュフショコラを、オーダーメイドケーキやデザイン性の高いスイーツを自宅、結婚式場や宿泊先、職場などに届けてくれるケーキ・スイーツ専門通販サイト「Cake.jp(ケーキジェーピー)」が、「極上生トリュフショコラ」として日本の自社工場で製造し、日本全国に新鮮な状態で宅配するというもの。 |
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「極上生トリュフショコラ」(イメージ) |
一体どんなに凄いの?
気軽に海外旅行に行けない今、パリのレストランと聞いただけで心ときめきますよね。「ラルケスト」は、日本人オーナーシェフ・伊藤良明氏が2016年にパリでオープン後、当時世界最速となる5ヵ月でミシュラン一つ星を獲得し、「日仏友好180周年」の際には当時の皇太子殿下(現天皇陛下)も訪れた知る人ぞ知るフレンチレストラン。 https://www.archeste.fr/ja/ 熱意のある生産者や新しい食材を常に探求し、テロワールと季節感あふれる料理を提供することで、トレンドに敏感なパリの人々の心を掴む伊藤シェフですが、食事の締めくくりを飾る冷たいまま食べるトリュフショコラは、開店当初から出されているお店でしか味わえない逸品。 冷たいのに驚きのくちどけという、常識を覆す新食感のトリュフショコラは、構想からかなりの時間をかけ作り上げた伊藤シェフの100%オリジナルです。 |
伊藤良明氏 プロフィール | ![]() |
千葉県出身。千葉・東京学館浦安高等学校からエコール辻 東京の辻フランス・イタリア料理マスターカレッジに進学。1996年に卒業後、フランス料理店『レストランひらまつ』を中心とする飲食店グループ、株式会社ひらまつに就職。東京・原宿や福岡・博多、東京・広尾の店舗で修業を積み、2002年4月からパリ店へ。1年半の研修を経て、北海道・札幌の新店舗立ち上げに参画。2004年10月、16区に移転したパリ店へ異動し、ほどなくシェフとなり、教育にも尽力。2014年7月末に退職し、独立準備を進め、2016年9月、パリに『ラルケスト』を開業。 |
伊藤シェフは言います。トリュフショコラといえば10年以上前には「常温に戻して食す、くちどけの良いトリュフ」を目指すのが定石でしたから、「冷たい状態でも感じるクリーミーさ」「濃厚なのにすっと溶けていくようなくちどけ」のものは存在しませんでした。レストランでコースを食べた後でもすっきりもたれず食べてほしいとの思いから、理想のトリュフの具現化を目指し、頭の中でイメージして試行錯誤の末に完成させたのだそうです。 |
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レストラン「ラルケスト」のミニャルディーズとして伊藤氏が生み出した「冷たい状態でも感じるクリーミーさ」「濃厚なのにすっと溶けていくようなくちどけ」の奇跡のようなトリュフショコラを、日本で販売する「極上生トリュフショコラ」として共同開発。“トリュフショコラの概念が覆る奇跡のくちどけ” を実現した。 |
チョコレートは熱で融けて、冷たいと固まる性質だから、冷たい状態でクリーミーなくちどけという設計は正攻法ではかなわないこと。
そこで秘密を少し伺いました。 一般的なトリュフはチョコレートと生クリームが1:1の割合。これは、室温に戻して食べたときのくちどけを楽しむものですが、伊藤氏のトリュフショコラは牛乳、クリームを多くしてほんの少しのゼラチンで固めています。 水分を多くすれば味が薄くなるため、カカオ豆をゆっくりと焙煎し砕いたもの(カカオニブ)を、牛乳・クリームにゆっくりと時間をかけて低温で味と香りを抽出して、口の中に入れたときの “味の深み” と “余韻” を生み出します。 さらに「アッサムティー」を微量加えることで喉越しが良くなります。これで食後酒やコーヒー、紅茶にも合う、食後をさっぱりさせてくれる理想のトリュフショコラとなっています。 日本でcake.jpのパティシエが製造する「極上生トリュフショコラ」はパリのお店とほぼ同じレシピ。 素材もパリのお店と同じフランス産の厳選されたクーベルチュールを使用し、ガナッシュクリームのくちどけの良さを後押しするため、厳選したフランス産のバターを使用。素材にもこだわり、ガナッシュクリームの濃厚でクリーミーな味わいを表現しています。ただ乳やクリームだけは流通の難しさから日本のものを使っているとのこと。パリと東京で1年ほどコンタクトをとりながら、双方納得のいく日本版「極上生トリュフショコラ」が出来上がりました。 |
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出したてのひんやり感を指で感じたら、中のガナッシュが流れ出てしまうのでそのまま一口で! 薄いコーティングショコラがパリパリっと弾け、中からとろりと流れ出るガナッシュは、まるで飲むショコラのよう。アッサムティーの爽やかな香りと渋みがキレのある余韻に。既成概念があるトリュフで想像を裏切られる面白さと楽しさ、おいしさがあります。きっと誰かに話したくなりますよ。 |
そして今回日本で販売するにあたりこだわったのが、高級感あふれるオリジナルのパッケージ。 冷たい状態ですっと溶ける。脆くて熱に弱いためにテイクアウトや取り寄せには不向きだった品を、クール配送で無事にお手元に届けられる工夫がされています。 |
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消費期限は商品出荷日を含め3日間要冷蔵なので、出荷日は限定されますが今のところ週末着で通年販売されるので、ここぞというときにお取り寄せ、または食べるのが大好きな人へのギフトにぴったり。
届いたらすぐに冷蔵庫に入れて、2時間くらい冷蔵庫で冷やして、出したら1分以内に一口でどうぞ! 今までにない食感、くちどけと香りが口福をもたらします。 |
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