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取材・文 佐々木 千恵美 |
お口の恋人LOTTE(ロッテ)で親しまれている菓子メーカー「ロッテ」が、2022年10月29日に同社初のカカオ専門店「LOTTE DO Cacao STORE」をオープンしました。
場所は渋谷公園通りを歩いて10分ほどの北谷公園隣、角地にオレンジ色の壁とカカオの実のネオンが見える建物の1,2階です |
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渋谷北谷公園の隣、オレンジ色の壁とカカオの看板が目印。この周辺は感度の高いお店が多い。 |
あれ、ロッテと言えば、ガーナミルクチョコレートのラベルが表すような赤をイメージしていたのに!なぜ?
それはチョコレート好きな人が店内に入れば気づくかもしれません。 |
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入り口近くから見た1階店内。 |
カウンターの壁を飾る色とりどりのタイル、実はタイルも外壁もカカオの実の色を表しているんです! カカオの実は黄色、赤、緑など、さまざまな色をしているのです。だからカカオの実のネオンも3色にされているんですね。
なるほど! カカオのことを知るとわくわくしてきますね。 そんな「あなたの知らないカカオの姿に出会える」をテーマにした場所が「LOTTE DO Cacao STORE」。1964年にチョコレート事業を開始以来、約60年もの間チョコレートと向き合ってきたロッテが、カカオの可能性を広げることを目的に2015年からスタートさせた「DO Cacao PROJECT」の情報発信の場として考えられたお店なのです。 「DO Cacao PROJECT」とは、「"素材のポテンシャルを最大限に引き出した最高のチョコレート" をお客様にお届けするために、カカオ豆の生産から携わりたい」という強い思いのもと始まった、カカオとチョコレートの可能性を広げるイノベーショナルな商品をつくることと、異業種と連携してさらなるものづくりの可能性を広げていくことができるのではないかとはじまった共創実験型のプロジェクトなのです。 カカオはチョコレートとして食べるだけで終わるのではなく、植物として可食部以外の部分を活用して生活に身近な商品の開発を行うなど、カカオの可能性に挑戦し、サステナブルでウェルビーイングなチョコレート文化の創造を通じてカカオに携わるすべての人が幸せになれるような世界を目指しているそうです。 そんなわけで、いわれるまでわからない仕掛けがいっぱい。内壁の塗料やトレー、一部の商品箱にはカカオハスクが交ぜられており、ユニフォームはカカオハスクを使ったボタニカルダイで染色したものを着用。今やお店には欠かせないアルコールスプレーは、カカオハスクから生成したエタノールを一部使用して作られたものが置かれています。見つけるたびになるほど!と唸ってしまいます。 |
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株式会社ロッテと Green Earth Institute株式会社の共同開発で生まれたカカオハスクから生成したエタノールを一部使用して作ったアルコールスプレー。 |
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ユニフォームのデザインおよび制作はネクタイ専門ブランドgiraffeとコラボレーション。カカオハスクを活用した、環境に優しい「ボタニカルダイ」で染色している。画像は先行でオンライン販売したカカオハスク染のネクタイ(現在は販売終了)。 *ユニフォームはgiraffe公式サイトで紹介されています。 https://giraffe-tie.com/blogs/news/lotteuniform |
さて、そろそろ食べられるカカオの紹介をしましょう。
こちらで展開されているのは3つの国のカカオから作ったドリンクとスイーツ。 「DO Cacao PROJECT」の拠点となっているパプアニューギニア、ロッテといえばのガーナ、そしてインドネシア。 ■ガーナ産:ナッツのようなコク深さと、炒った茶葉のような華やかさがアクセントとなったバランスの良さ。 ■パプアニューギニア産:レーズンやトロピカルフルーツのようなフルーティーな香りと鮮烈な酸味。 ■インドネシア産:真っ赤なベリーや森林の清々しさを感じる香りの中に、すっきりとした酸味がある。 コーヒー同様、カカオ豆も育つ国によって大きく異なる個性を実感できるメニューが揃います。2階のイートイン席か、お持ち帰りでどうぞ。天気がよければ目の前の北谷公園でいただくのもいいですね。 |
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カカオのある原風景をイメージした2階は奥にフォトスポットも設置。 |
はじめにぜひ召し上がっていただきたいのが3つの産地の違いが楽しめるカカオ飲み比べセット TASTING Cacao [drink]。店内で挽いたカカオとミルクで作る、ぎゅっと濃厚なホットドリンクが少しずつ味わえるお得でエキサイティングなメニューです。テイスティングコメントが記された紙ホルダーは、カカオハスクを有効活用したもので、カップを取り出すと、底にそれぞれの国の「ありがとう」が見える仕掛け。こんなディテールに思わずにっこりです。
※テイクアウトの場合、消費税は8%になります。 |
産地の違いを楽しむ カカオ飲み比べセット TASTING Cacao [drink] 550円(税抜 500円) |
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左からガーナ、パプアニューギニア、インドネシア |
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ホルダーのテイスティングコメントと自分の感じたものを照らし合わせて違いや共通点を見つけるのも楽しい。試飲して面白かったのは色味とテクスチャーの違い。パプアニューギニアはとろとろ。ガーナは昔から馴染みのあるナッティーで親しみやすい味わい。パプアニューギニアはレーズンやフルーティーな酸味ととろみ。インドネシアはラム酒や樽、ウッディーな香りとベリーのような酸味を感じた。 |
お気に入りが見つかったら、1杯フルで楽しんでみてはいかがでしょう。 |
産地別カカオの「個性」を味わう珠玉の一杯 Cacao SHOT [hot] 各種60ml 275円(税抜 250円) |
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3種類のうち1杯の個性をたっぷり堪能できる濃厚なホットドリンク。 |
冷たいカカオドリンクはバラエティも豊富に3種類。温度が違うと感じ方も違いますね。よりスイーツっぽい楽しみ方や、すっきり炭酸割りのアレンジも。 |
爽やかに カカオの「個性」香り立つ Cacao ICE LATTE 各種495円(税抜 450円 |
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3つの産地別カカオの「個性」を、軽やかにスッキリ味わえるアイスドリンク。店内挽きのカカオとミルクが織りなす冷たくて爽やかな一杯、ごくっと飲み干してください。 |
ひんやりシャリシャリ カカオドリンク Cacao FROZEN LATTE 660円(税抜 600円) |
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ガーナ産とパプアニューギニア産、2つの産地のカカオをブレンド。砕いた氷やチョコチップ、トッピングナッツを合わせ、シャリシャリカリカリの食感が楽しいデザート仕立てに。 |
シュワっとはじける冷たいカカオ Cacao SQUASH 440円(税抜 400円) |
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ガーナ産とパプアニューギニア産のカカオニブをブレンドし煮出して作ったシロップを炭酸で割り、キリリとすっぱいレモンを添えた、シュワっと爽快はじける一杯。 ※カカオニブとは、カカオ豆を細かく砕き、皮などを取り除いたものです。 |
スイーツはクレープのような Cacao WRAPをはじめ、テイスティングカカオはドリンクとは配合を変えて濃厚なディップに。お土産にもなるチョコレートサンドクッキーの DO Cacao chocolatesandの3種類を展開します。 |
産地別カカオの「個性」をWRAPPING! Cacao WRAP 660円(税抜 600円) |
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カカオ生地、カカオクリーム、カカオソースと3つの産地のカカオの「個性」がくるっとラッピングされたカカオラップは、ひと口ごとに食べ進むとまるで産地をめぐるツアーのよう。それぞれのカカオと相性の良いバナナ、ミックスベリー、キャラメルソースにナッツの、にぎやかな仲間たちと新たな体験をどうぞ。 |
産地の違いを楽しむ カカオ食べ比べセット TASTING Cacao [dip] 550円(税抜 500円) |
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ガーナ、パプアニューギニア、インドネシアのカカオをそれぞれ濃厚なソースに仕立てたディップソース。まずはそのままで舐めて違いを感じ、次にカカオの実の型で焼き上げた3色のマドレーヌを、ディップして味わってみてください。 |
パプアニューギニア産カカオの「個性」をそのままサンド DO Cacao chocolatesand [Papua New Guinea] 1個 228円(税抜 208円)/ 8個 1,800円(税抜 1,667円) ※テイクアウトのみ ※ロッテ公式オンラインモールでは、2022年11月1日(火)10:00より発売開始 |
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フルーティーな香りと鮮烈な酸味が特徴のパプアニューギニア産カカオで作ったチョコレートを、香ばしく焼き上げたほろ苦いクッキーでサンド。 |
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